第9回 ENGINE(エンジン) 編集長 鈴木正文さん

- クルマをとりまく環境が急激に変わってきています。クルマに乗らない人も増えています。しかし世の中がどう変わろうが、 クルマというものが 大好きな人はたくさんいるのです。そんな人に欠かせない一冊といえば、これでしょう。


- ENGINE(エンジン)
- 一冊定価:880円
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月26日
- 出版社: 新潮社

- 新潮社
「エンジン」編集長 鈴木正文さん 
- すずきまさふみ 1949年東京生まれ。英字紙記者を経て、二玄社に入社。自動車雑誌「NAVI」の創刊に参画 し、89年に編集長就任。99年に独立し翌年から男性ライフスタイル月刊誌「エンジン」(新潮社)を創刊。著書には 「マルクス」「走れ!ヨコグルマ」など。
――かつては鈴木さんのような、カリスマ編集長というか、有名な編集長がたくさんいら して、それがまた業界全体の活力になっていたような気がしますが。
ひと昔前までは、よき編集者はよき書き手でもありました。記者上がりが雑誌の編集者をやるというようなケースが多かったんで
す。下手するとその人はカメラマンまで兼ねていた。
いまのように、編集者がライターをつかって・・・という分業が生まれたのは比較的新しい出版の形のような気がします。
僕自身も元々英字紙の記者上がりです。つまり、書くし編む。欧米などではそういう編集者が多いはずです。そんな人たちが有名編集長になって、そのまわりに
人や情報が集まるといった状況があったように思います。
いまは人というより、会社とかマーケティング戦略に人があつまるようなシステムになってしまっているようですね。それではあまり
個性的なものはできないと思います。
――確かに。編集長が個性的であればあるほど、雑誌の個性も際立ちます。 好き嫌いもはっきりしますが、読む側としては個性的な雑誌のほうが魅力がありますね。

創刊号は鈴木編集長が自ら表紙を飾った
雑誌って本当はそうあったほうがいいんです。いま雑誌が置かれている状況は厳しく、紙かデジタルか、と雑誌の形が権力の二重構
造のように語られています。デジタルメディアへの過渡期だから仕方ないのでしょうが、雑誌の形はこのようなものだけではなくこれ
からも併存していくものなのでしょう。
形はどうあれ雑誌が提供する情報は、基本的に他メディアによって代替できる情報だと価値がありません。情報はしっかり差別化し、
個性を際立たせないと、価値のないものになってしまいます。単なる情報は価値ゼロ円です。
――ウエブ・マガジン「OPENERS」など、デジタル雑誌の世界にも早くから参入さ れてますね。
「OPENERS」は編集や広告の新しいコラボレーションを模索しようと、坂本龍一さん、祐真朋樹さんらとお手伝いを始めたも
のですが、僕は最初いろいろアイデアを出したりして協力したりしました。いまはあまりお手伝いできていません。
このような新しい試みがこれからどんどん出てくるんでしょうね。富士山マガジンサービスさんも、いろんなメディアとのコラボなど
やってみたほうがいいですよ。
――車に乗らない人が増えましたが、「ENGINE」には影響がありますか? 特 に都市部の若い人たちはあまり車に乗らないようですが。
これはもうどうしようもないですね。強制できるものでもないし。
だから、車に乗らない人を相手にしていても僕としては仕方がない。
まあ、変な言い方だけど、車なんて世の中になくってもいいんですよ。いま急にそうなると不便ではありましょうが、車の文化などまだ歴史は浅く、それ以前に
すでに人間は建築にしろ美術にしろ素晴らしい文化を創ってきたわけです。そのことを考えると車が特別偉いわけじゃないし、別
に人類に不可欠なものではないでしょう。
いまの若い人が車に乗らないのは、都市で乗るには、経済的なコストに加えて、心理的な負担がかかりすぎるからかもしれません
ね。自分で車を運転するには道を覚えねばならないし、ルールなどの知識が必要です。自分でハンドルを握るわけですから、右か
左か瞬時に判断していかねばならないし、歩行者にも配慮しなければならない。責任が多すぎるんですね。
僕などは、自分の運命を人任せにしたくないし無責任でありたくないので、自分でハンドルを握らないと気がすまないのですが、いまの若い人たちは、移動にま
で責任を持ちたくないと思うのかもしれません。生きるエネルギーが不足しているのかな。だから電車でいいや、バスでいいや、
移動中くらいはのんびりさせてって。
――いわゆる「エコ」は車をとりまく環境に大きな影響を与えています。

車のキーが入り口にかかっているのも特徴だ
しばらくはハイブリッド・カー全盛というか、トヨタの独壇場みたいですが、もっとマイルドなハイブリッド・カーも普及して
くるでしょう。僕はHONDAのインサイトなんかは好きですよ。ちゃんとエンジンがかかるし(笑)。
世の中の流れはそうですが、エコカーってもっとバリエーションが欲しいですね。プリウスはいいけど、それ以外にももっと多様
なものが出てこないと、人民服が街にあふれ出したみたいで・・・(笑)。
車って、純粋な遊び道具として使うという側面と、社会的なプロダクトである側面とがあります。後者は社会的なデザインとか
フィロソフィーとかが大きな問題になります。このレベルの高さが実は重要で、この部分を忘れないで開発を進めてもらいたいで
す。
極端なことをいうと、日本が車をつくらなくても世界は困らないですよ。それは本当の意味でのすごいっていう車を日本はつくってこなかったからです。エコの
フィールドでそれをやれればいいですが。
――お洒落なライフスタイルのなかに車が入ってこなくなっていませんか?
もはや車はお洒落で知的なライフスタイルの一部ではないかもしれませんね。むしろ社会的バカが乗るものといった風潮すら感
じる。洋服、家具、なんでもそうですが、ものを選ぶセンスはその人の知的表現です。車もそうですね。
でも、かつてのかっこいい車はいまではゴージャスな服みたい。いわゆるセレブといわれる人たちが持つ一部かもしれないけど、
知的ではないし、かっこよくもない。 昔は ・・・ (次頁へ続く)
- 1. 料理 通信(角川春樹事務所)

- 尊敬できる人がつくっている雑誌です。
- 2. CasaBRUTUS(マガジンハウ ス)

- 目が行き届いている。バランスもいい。
- 3. Beacon Fire(MATOI PUBLISHING)

- 祐真朋樹さんの手になるユニークなファッション誌。
- 4. 和樂(小学館)

- 編集長が魅力的なので、雑誌も当然魅力的です。
- 5. Tarzan(マガジンハウス)

- 小さな記事の扱いがうまい。つい読まされてしまう。
ENGINE(エンジン) の最新号
ENGINE(エンジン)
- 一冊定価:880円
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月26日
- 出版社: 新潮社

■最新号の目次
□ 2012/01/26発売号 (現在発売中の号)
【巻頭特集】
DBSとシグネットをガレージに並べた
アストン・マーティン好きから
バスまで集めてしまったルノー・マニアまで。
こだわりの2台持ちの男たち。
◆1人目
アストン・マーティンDBSと
シグネットを持つ濱口 弘さん
使い方とデザインにこだわる
文=九島辰也 写真=柏田芳敬
◆2人目
ポルシェ356Cと911Sタルガを持つ森田重文さん
若いころはアンチ・ポルシェ派でした。
文=佐野弘宗 写真=柏田芳敬
◆3人目
レーシング・ジャガーにとことん惚れこむ春山喜一さん
ジャガーは、親から子へ、子から孫へと引き継がれる。
文=阪 和明 写真=岡倉禎志
◆4人目
マゼラーティ3200GTと
スパイダー90周年記念モデルを持つ長山隆一さん
エンジンが違う2台
それぞれに味がある。
文=森口将之 写真=柏田芳敬
◆5人目
パゴダにひと目惚れしてSLを乗り継ぐ阪間 進さん
じっくりと吟味した究極の2台。
文=内藤 毅 写真=望月浩彦
◆6人目
アルファ・ロメオ・ジュリアGTヴェローチェと
同GTA1600を持つ藤田雅巳さん
結局2台ともサーキット仕様に!
文=高桑秀典 写真=阿部昌也
◆7人目
長野県駒ヶ根にあるカフェ・グースのマスター、
藤澤文明さん
足はフランス、遊びはイギリス!
文=森口将之 写真=阿部昌也
◆8人目
ランチアの狭角V4を愛する四条正行さん
こだわり?別にないですよ。
文=森 慶太 写真=岡倉禎志
◆9人目
AMCジープ・ワゴニアと
ボルボ240エステートに乗る大木 剛さん
風景を感じられるかどうか?
写真=柏田芳敬
◆10人目
5ターボからフォーミュラまで、
ルノーが次々に集まる一宮良光さん
バスだけは見つけたら、とりあえず買います。
写真=柏田芳敬
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◇「批評的対話」によるザ・比較テスト 第21回
鉄板ゴルフに挑む独・伊気鋭の2台。
アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スプリント対
BMW 120iスポーツ対フォルクスワーゲン・ゴルフ TSIハイライン
写真=小野一秋
◇ENGINE ROAD TEST #1
4.4リッターV8ツインターボを搭載する
アルピナの旗艦、B7ビターボ。
FRと4駆の2台をテストした。
◇ENGINE ROAD TEST #2
メルセデス・ベンツC250ブルーエフィシェンシーは推奨株
品良くスポーティ。
写真=望月浩彦
◇ENGINE ROAD TEST #3
新しいスイフト・スポーツも期待に違わぬファンカーだった。
今度のヤツもイイ!
写真=望月浩彦
◇ENGINE ROAD TEST #4
ジープ・ラングラー・アンリミテッド・アークティツク
これは欲しい!
文=九島辰也 写真=阿部昌也
◇ENGINE ROAD TEST #5
アウディTTに加わった入門モデル、1.8Tに乗る
この軽さがイイ!
写真=小野一秋
◇ENGINE ROAD TEST #6
アルトの燃費が3割も良くなった。
中身がすごい!
写真=望月浩彦
◇ENGINE ROAD TEST 番外篇
ドゥカティ・ストリートファイター&ムルティストラーダ1200S
驚くほど乗りやすい!
文=国沢光宏 写真=柏田芳敬
◇ENGINE名物!
CAR PEDIA
・ホンダの次期NSXのプロトタイプがデトロイトでお披露目!
・イギリス篇
クロスオーバーのJCWに試乗。
・日本篇
スバルの新型インプレッサに乗った!
・ドイツ篇
新型ポルシェ・ボクスター、登場!
・イタリア篇
ジュリエッタついに発売!
・アメリカ篇
2012年、北米国際自動車ショウの注目車!
・フランス篇
新型コレオスに500km試乗。
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◇セクシーな車とエレガントな男…、
スタイリスト・祐真朋樹の提案!
乗る車×着る服 #20
ALFA ROMEO GIULIETTA × MARC JACOBS
写真=秦 淳司 ディレクション&スタイリング=祐真朋樹
ヘア=HIRO TSUKUI メイキャップ=宮本佳和
Model=james Smith
◇ENGINE Brand Feature:PRADA
プラダの春夏注目ルック・プレビュー
陽気にいこう!
写真=秦 淳司 ディレクション&スタイリング=祐真朋樹
ヘア=HIRO TSUKUI メイキャップ=宮本佳和
Model=james Smith
◇ENGINE Brand Feature:BOTTEGA VENETA
ボッテガ・ヴェネタの春夏注目ルック・プレビュー
クールにきめよう!
写真=秦 淳司 ディレクション&スタイリング=祐真朋樹
ヘア=HIRO TSUKUI メイキャップ=宮本佳和
Model=james Smith
◇ENGINE FASHION CLUB
この春夏シーズンに欲しいモノ!
セレクトした人=祐真朋樹(本誌ファッションディレククー)、
森岡 弘(スタイリスト)、中村知香良(スタイリスト)、
矢部克巳(ファッション・エディター)写真=島本一男
◇ENGINE Fashion Feature:bag&shoes
この春にオススメのバッグ&シューズ 38点
さあ、出かけよう!
スタイリング=永尾将宗写真=安部英知(モテル)、
植野淳(商品)ヘアメイク=柳澤宏明
モデル=Carl Merchant
◇ENGINE WATCH CLUB
3本立てSPECIAL
・その(1)日本いち早い、
2012年スイス新作時計詳報!
文=菅原 茂
・その(2)A.ランゲ&ゾーネの新作は、
世界いち美しいメカニカル・クロノだ!
・その(3)最新クルマ・コラボ・ウォッチ大総括!
文=柴田 充
◇ENGINE GOLF #24
もっとゴルフがウマくなりたいアスリート・ゴルファーに
最適のドライバーが、続々とデビュー!
セミATドライバーで夢をつかもう!
文=小林伸隆
◇森羅万象を斬る「ENGINE BEAT」
■読者レビュー
- やっぱENGINEでしょ!・・・
- 投稿日 2009/07/06
- 投稿者 KYOROZO
- 自営業
- ★★★★★
- 表紙がこの雑誌をよく物語っています。決して押しつけがましいわけでは なく、それでいて自己主張があり、車や人物の個性がうまく伝わってきます。まずは写真を追いながらぺらぺらと美しい 写真を眺め、その後気になったページをじっくりと読み進むと、この雑誌の面白さが理解できます。タイトルの 「ENNGINE」という言葉通り、キーを差し込むのと同様にページを開けると、心地よいエンジンサウンドが、頭の 中を駆け抜けます。
- いい感じです
- 投稿日 2009/04/04
- 投稿者 むも太郎
- 医者
- ★★★★★
- クルマ+αの雑誌ですがセンス良くまとまっており、眺めているだけで楽 しいです。日々クルマもなかなか乗れないのでこの雑誌には感謝しています。眺めているだけで癒されます。
- 車中心の生活誌。
- 投稿日 2008/06/29
- 投稿者 コモちゃん
- 公務員
- ★★★★★
- 車が好きで様々な専門誌を購読してきましたが、今はこの本に夢中です。 車だけではない、生活にまで及ぶ情報がとても自分に合っています。これからも車を含めた情報を期待しています。






