第28回 からだにいいこと 編集長 佐久間省吾さん

- 「ほぐす・癒やす・キレイになる暮らし」をコンセプトに、30〜40代の女性読者の実生活にそった形でわかりやすく「からだにいいこと」を伝えています。健康でキレイになれる生活をどこから始めようかと思ったら、ぜひ手にとってみてください。
…言いたいことだと思いました。
60歳、70歳といった方々の記事もよく登場します。女性としていつまでも活躍し、美しく過ごしていらっしゃる先輩の言葉から、深い意味をいろいろ学べると読者からも大変好評です。
―読者とのコミュニケーションはかなり深くやっておられるようですね。

読者の声は何よりも貴重な資料だ
はい。読者アンケートを利用した企画は毎回やっています。実はわれわれには読者レポーターがいるんです。メールでやりとりするんですが、300人のメールレポーターがいて、この人たちから常に企画についてアンケートをとっています。携帯サイトを通じて1万2000人からアンケートを集めるようなこともしています。
そして出来上がった雑誌を今度は評価してくれる雑誌レポーターが350人います。編集者やライター、スタッフ以外にも、ありがたいことに、こういった読者の思いに支えられているともいえますね。
―そういったきめ細かい配慮が大事なんですね。広告主に対してはどうですか。

企業とのタイアップも多い
ゼリア新薬さんやサラヤさんなど長い期間に渡って支持してくださるクライアントさんがいて、それらをもとにだいたい毎回30〜40ページくらいは、広告関係の記事になっています。今はタイアップが多いですね。
またロイヤルホストさんやトラベルカフェさんと一緒にメニューをつくったり、キリンビバレッジさんとPOP連動企画をやったり、雑誌のブランドをつかった立体的な展開もいろいろやっています。さらに、「小田急百貨店」や「どらっぐぱぱす」などの流通業とコラボした企画も定期的に実施し、消費者とクライアントさんの好評を得ています。
―キラーコンテンツというと何になるのですか。
ダイエットとアンチエイジングでしょうか。常に何かしらこれらの要素は企画に入っていると思います。
あとは季節ごとの生活情報ですね。夫婦関係や金運・スピリチュアルな要素も結構重要ですよ(笑)。たぶんスピリチュアルな要素を読者は精神安定剤的に利用しているのではないかと思っているんです。女性誌には欠かせない要素ですよね。
―雑誌制作で気をつけておられることはありますか。

連載から生まれたムック
今まで売れた企画は分かっているのですが、それをまた焼きなおしてもうまくいかないケースが多いんです。
やはり読者のタイムリーな実感にそのテーマを合わせられるかどうかでしょうか。それが売れる売れないのカギかなと。そのあたりは気をつけています。
月に一度朝から夕方までかけてじっくり企画会議をやります。それぞれ企画を十数本くらい持ち寄って議論します。このなかで盛り上がったものを中心に、最終的には私がジャッジします。このジャッジの際に読者の旬な気分をとらえているのかどうかを考えますね。
―編集長の「からだにいいこと」って何ですか。
昔から、徹夜明けの朝にバナナとかナッツとかよく食べていたんです。自家製でケフィアを作ったりとか。それらが後々みんな健康・ダイエットに有効だということになって、私は先見の明があるのかと(笑)。
単に下戸だから、そんなものを好んでいたのかもしれないのですが、とにかく体が欲するものに忠実で、あとはいろいろなサプリとかを自分の体で実験してみるんです。それで体に合いそうなものだけが最終的に残るようになっていて、それが「からだにいいこと」になっているみたいです。
これといって心がけているのではなく、忙しさの中で本能的に自分の欲するものが健康的なものになっていたというのが実感でしょうかね。
(2009年11月)

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前に私が編集長をしていた雑誌で働いていた女性が「からだにいこと」で連載を持っていて、それが昨年単行本になりました。
「「安心な食品」の見分け方」という本で、昨今の怪しい食品に厳しいチェックを与えています。昨年の出版パーティで、彼女からその本を手渡され、ちゃんと読んで下さいよ、と念をおされました。普段からジャンクなものを食べまくっている私への警鐘です。
私はチクロやサッカリンで育った世代なんで、細かいことは気にしない、と言ってはみるものの、やはり相当ヤバイものも出回っているようです。
そんなことで、彼女からよく佐久間さんの話はきいていたのですが、今回お会いするのは始めて。同年代ということで話も弾みました。私が不健康の極みのような生活をしてきたのに対し、佐久間さんは正反対のスタンス。いまではどちらがヨノナカのニーズにあっているかは・・・言わずもがなですが。
「からだにいいこと」はタイトルですでに勝ちですね(反面教師的に「からだにわるいこと」という別冊ムックなんかがあってもいいかも)。いろんなバリエーションで「・・・・にいいこと」ができそうです。
ちなみに媒体資料は「広告主にいいこと」といったタイトルでした。やっぱりね。

インタビュアー:小西克博
大学卒業後に渡欧し編集と広告を学ぶ。共同通信社を経て中央公論社で「GQ」日本版の創刊に参画。
「リクウ」、「カイラス」創刊編集長などを歴任し、富士山マガジンサービス顧問・編集長。著書に「遊覧の極地」など。







