第52回 週刊東洋経済 編集長 大滝俊一さん

- 経済誌といえばまず最初に名前が出てくるのがこの雑誌です。創刊が1895(明治28)年ですからもう116歳の大長老。身近なテーマにつられて手に取ってみると、知らないうちに経済の世界に連れて行かれ、深く考えさせられてしまいます。最前線のニュースと鋭い分析にはやはり伝統の力を感じますね。
―ちょうど出たばかりの号を拝見しました。「カメラ新世紀」といった特集です。面白いと思いましたが、珍しい特集ではないですか。

日銀の隣にある伝統ある出版社だ

石橋湛山の写真が飾られた応接室
ええ、カメラそのものを巻頭特集で取り上げるのは初めてかもしれません。でも実は中を見ていただくとわかるのですが、切り口がいくつかに分かれています。「写真上達4つの鉄則」などカメラ専門誌ばりの記事がある一方、カメラ市場規模など企業・業界の記事や・技術開発の舞台裏など、経済誌らしい視点も盛り込んでいます。
いくら経済誌だからといって、「精密業界」の特集を巻頭に大きく載せても、なかなか読者の方々に手に取っていただくのは難しいですが、「カメラ」という切り口なら、誰でも何かしら興味があるはずです。まずはそうした切り口から入ってもらって、特集全体を読み進めるうちに、経済誌のフィールドに引き寄せるといった作りを心掛けています。間口は広いほうが手にとっていただきやすいですからね。
―その意味で言えば、前号「40歳からの結婚・離婚&相続」も分かりやすいです。つい手にとって読んでしまいました(笑)。
そうですね(笑)。あと、「鉄道」「保険」「クスリ」「大学」などの特集は読者ニーズも高く定番化しています。鉄道特集では、鉄道そのもののマニアックな面白さも前面に出していますが、鉄道専門誌ではあまり読めない経済誌ならではの産業・企業ネタが好評を博しています。鉄道特集はある意味、週刊東洋経済のブランドとして確立していますね。
クスリ特集も、昔のように医療がお医者さんにお任せではなく、患者が情報を収集したり選んだりしなければならない時代なので、薬価など医療制度のあり方にも迫る誌面作りをしています。10年ほど前から定番でやっている大学特集も人気が高いですが、単なる偏差値ランキングや入学者ランキングといった切り口ではなく、大学別の収入や利益も載せるなど、大学をひとつの業界としてとらえるスタイルが、大学関係者や、学生の父兄の方々に受けているようです。
―毎回テーマはどのように考えるのですか。

柱にもいろんな資料が貼り付けられている
テーマを考えるにはやはりコアな読者がどういった人たちなのかを毎回のように真剣に議論しています。週刊東洋経済では30〜50代の男性読者が比較的多いのですが、コアとなるとそのなかでもやや高めの年齢層で、40〜50代の男性ビジネスマンということになります。まず彼らの心に響くテーマであることが大事です。
さらに、売れる特集を目指すなら、女性読者にもちゃんと読んでもらえなければダメです。そうしたことを考えながら、なるべく幅広いテーマ候補から絞り込むようにしています。幸い東洋経済にはさまざまな分野の専門記者がたくさんいますので、・・・(次頁へ続く)
- 1.MONOQLO(普遊舎)
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- 「暮しの手帖」のグッズ版といった感じ。広告に依存しない分辛口批評なところが魅力。
- 2.家電批評(晋遊舎)
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- 上記の家電版。創刊から日が浅くこれからに期待。
- 3.週刊現代(講談社)
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- 同じ月曜日の発売。最近勢いがあり、読者層の年代が近いこともあって、経済誌以外の一般週刊誌の中では一番気にしています。
- 4.文藝春秋(文藝春秋)
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- 昔から割と読んでいました。読みごたえがあるので、特集記事が面白そうなときに手に取ります。
- 5.中央公論(中央公論新社)
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- 文藝春秋と同じく、特集記事が面白そうなときに興味のある筆者の記事が出たときに読みます。









