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2009/08/10発売号 (臨時増刊1298号)
『民法判例レビュー〔第2期〕第104回』

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■判例タイムズの目次

記事紹介

■民法判例レビュー〔第2期〕第104回

■今期の主な裁判例
契 約/石川博康

担 保/副田隆重

不動産/野澤正充

民事責任/水野 謙

家 族/神谷 遊

■判例評釈
契 約 コンビニエンス・ストアのフランチャイズ契約においてフランチャイズ・チェーン運営者が加盟店経営者に対して負う報告義務/沖野眞已

担 保 動産売買先取特権者による請負代金債権に対する物上代位/副田隆重

不 動 産 賃貸人の修繕義務の不履行と賃借人による損害の回避/野澤正充

民事責任 反倫理的行為に該当する不法行為の被害者が受けた利益についての損益相殺の可否と民法708条の趣旨/前田陽一

家 族1 預金者の共同相続人の一人による預金口座の取引経過の開示請求の可否/水野貴浩

家 族2 婚姻破綻の判断要素/渡邉泰彦


判例紹介

特 報
[個別的労働関係]
1(宇都宮地裁栃木支部平21.5.12決定)いすゞ自動車(期間労働者)事件仮処分決定
1 使用者による期間労働者の全員に対する契約期間満了日までとする包括的,かつ,一律の休業処分について,「合理性な理由」が認められないとして,賃金の仮払いが命じられた事例
2 民法536条1項及び2項規定の双務契約における危険負担としての反対給付債権(賃金請求権)の消滅・不消滅の立証責任の分配について,債務者(労働者)側が「債務者の責めに帰することができない事由による」「履行不能」であることを主張立証すれば,債権者(使用者)側が抗弁として「債権者の責めに帰することができない事由」を主張立証しない限り,同条1項により反対給付債権が消滅することはないと解釈した事例
3 使用者の休業処分(休業命令)による労務提供の受領拒絶を正当化する事由として,「合理性」が要件となるとして,その判断基準として,期間労働者と正社員との間の均衡や,労働組合等との交渉の状況等を考慮要素として判示した事例
4 過去の賃金の仮払いの保全の必要性について原則として否定する見解を排斥して,仮払いを認容した事例

速 報
[民事執行法]
1(名古屋地裁豊橋支部平21.4.17決定)
いわゆる定額給付金を差押債権とする債権差押命令申立事件につき,同債権は性質上差押えができない債権であるとして申立てが却下された事例

行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平20.12.10判決)
生活保護法63条に基づく返還金の額を定める処分が,同条にいう「資力」の取得時期の認定を誤ったものとして取り消された事例

[租税法]
2(大阪地裁平21.1.30判決)
平成18年政令第125号による改正前の法人税法施行令134条の2は,法人税法22条3項1号,2号の規定内容の技術的,細目的事項を定めたものであり,同法65条による委任の範囲を逸脱するものではないとされた事例

[地方自治法]
3(東京地裁平21.2.20判決)
1 都営住宅の入居者で組織する自治会が当該都営住宅の敷地に無許可で自動車を駐車させていた入居者から実質上の利用料を受け取っていたものとして,東京都に対し不当利得返還義務を負うとされた事例
2 東京都が上記の自治会に対し不当利得返還請求権を行使しないことが違法であるとされた事例

民・商事裁判例
[民 法]
1(大分地裁平20.11.28判決)
不動産が二重譲渡された場合において,対抗関係に立つ善意の中間取得者が登記を経由した場合には,登記欠缺者は特段の事情がない限り不動産を取得することはできないが,中間取得者から不動産を譲り受けた登記具備者が,中間取得者をわら人形として利用するなど,取引秩序に著しく反するような態様で不動産取引に関与してきたと評価できるような背信的事情がある場合には,登記具備者は,信義則上,登記欠缺者との関係で不動産取得の効果を主張できないとされた事例

2(東京地裁平20.6.4判決)
1 築後12年の中古木造建物の雨漏りによる腐食及びシロアリによる侵食の一部が「隠れた瑕疵」(民法570条)に該当するとされた事例
2 中古建物の売買契約を仲介した宅地建物取引業者が,委託者である買主に対して,対象建物の雨漏りやシロアリの被害の有無についての調査義務を負担しないとされた事例
3 中古建物売買契約の瑕疵担保責任に基づいて売主が賠償すべき損害額について,瑕疵があることによる本件建物の減価分であるとして,当該減価分を具体的に算出した事例

3(東京地裁平21.3.18判決)
1 事実の摘示ないし意見論評が公然となされたといえるためには,必ずしも不特定多数人に対して事実の摘示ないし意見論評がなされることは必要とされず,特定少数人に対して事実の摘示ないし意見論評がなされた場合であっても,不特定多数人に伝播する可能性があれば足りるとされた事例
2 「協会内部」「事務局」との表現が協会の事務局長ら個人の名誉を毀損するとはいえないとされた事例
3 原告らが協会の専務理事名義の文書を偽造して文化庁に提出したとしてこれが刑法上の私文書偽造・同行使罪,公文書偽造・同行使罪等に当たる旨の発言をした被告の行為について,名誉毀損に当たるとされた事例

4(東京地裁平20.12.24判決)
広告出演契約終了後に引き続き芸能人の氏名等を広告に利用したことによるパブリシティ権の侵害等を理由として財産的損害の賠償及び精神的損害の賠償が認められた事例

5(名古屋地裁平20.2.13判決)
1 破裂脳動脈瘤に対するクリッピング術に医師による手技上の過失が認められるが,結果との相当因果関係は認められないとされた事例
2 医師に説明義務違反が認められるとして,慰謝料請求が一部認容された事例

6(東京地裁平20.10.29判決)
1 県立高等学校が正課の授業として実施したカヌー実習において生徒が溺死した事故について,同校からカヌー実習での生徒らへの指導を委託されたカヌー業者及びカヌーインストラクターらの不法行為責任が認められた事例
2 県立高等学校が正課の授業として実施したカヌー実習において生徒が溺死した事故について,同校からカヌー実習での生徒らへの指導を委託されたカヌー業者を履行補助者とする同校の設置者たる県の安全配慮義務違反による債務不履行責任が認められた事例

[商 法]
7(東京地裁平21.2.24判決)
1 日刊新聞法に定める「事業関係者」の範囲については,役員・従業員及びこれに準じる地位にある者を指すとともに,準じるものであるか否かについては,日刊新聞の発行事業に密接に関係する業務を行う者であるか否か,という観点から判断すべきである
2 日刊新聞法に基づく株式譲渡制限の効力
3 日刊新聞法に基づいて定款に株式の譲渡制限規定を設けている株式会社において,事業関係者以外の者に株式の譲渡を行い,譲渡承認請求及び不承認の場合の買受人指定請求をした場合には,会社法145条2号の適用・類推適用はなく,会社が譲渡承認及び買受人の指定通知をしなかったとしても,譲渡を承認したものとみなされることはなく,その譲渡の効力は無効である

[知的財産]
8(東京地裁平20.3.27判決)
1 ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導体とα―トコフェロールとを一定範囲の重量比で含有する新規な飲食物について特許権を有する原告が,被告らが製造・譲渡等した健康食品が上記特許権を侵害するとして,その健康食品の製造・譲渡等の差止め及び廃棄を請求した事案において,被告らが主張した多数の特許無効理由がいずれも成り立たないとして原告の請求が認容された事例
2 前記特許権の侵害に基づく原告の損害賠償請求において,特許法102条2項に基づく損害額の推定について,被告らの侵害行為の一体性から,被告製品の製造及び販売という一連の侵害行為により被告らが受けた利益の全体額をもって原告が受けた損害の額と推定すべきものとした事例

[民事訴訟法]
9(東京高裁平21.3.31決定)
別居する妻子の住所における妻子に対する訴状等の訴訟関係書類の交付をもって,別居する夫の住所における補充送達として有効であるとされ,夫から送達が無効であるとしてされた再審請求が棄却された事例

刑事裁判例
[特別刑法]
1(東京地裁平20.10.22判決)
1 所有者から所有権及び賃貸人たる地位を取得したように仮装した上,弁護士資格を有しない者らがした不動産の立ち退き交渉等の業務について弁護士法違反(非弁行為)に該当するとされた事例
2 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律による没収・追徴の判断において,立ち退き料等の経費については,弁護士法違反の本件犯行を遂行する過程において費消されることが当然に予定されていたとし,そのような経費として既に費消された分は犯罪収益に当たらないものとして控除した上で,没収・追徴額が算定された事例


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判例タイムズの読者レビュー

  • 総合評価:★★★★ 4.0
  • 投稿数:18
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  • 投稿日

読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。

探してました。
投稿日 2012/01/13
投稿者 そうむん
★★★★ 4.0

先生に依頼する際に少しでも時間を短縮できればと思い、資料として活用できると思います。

判例情報を知るために
投稿日 2011/03/05
投稿者 おれんじ
無職
★★★★★ 5.0

判例情報を知る手段にはいくつかありますが、本誌は最もポピュラーで信頼できるもののひとつ。ロースクールに在籍していたころからお世話になっています。各判例の冒頭解説も、判例の意義・位置づけ等、概要を知るのに大変有益です。

過払金返還訴訟に役立った
投稿日 2011/02/12
投稿者 田舎司法書士
専門職
★★★★★ 5.0

サラ金の不当利得返還請求事件を何件か提訴しました。当然一連か分断かが悩みの種です。他の本で一連と分断等の解説を読んでもよく理解できませんでした。判例タイムズの特集号はわかりやすかったです。

100%表示をより大きく
投稿日 2010/12/14
投稿者 田舎ローヤー
専門職
★★★★ 4.0

PC、iPHONE上でも読むことができ、重宝しております。ただ、PCの23インチ画面では、100%表示で閲覧をするのは厳しく、画面上で読む際には拡大の必要があります。余白等を少なくして、100%表示での文字をより大きくして下さい。また、オフラインでも読めるようにしていただけると地下鉄、飛行機でも読めるので助かります。

抜群
投稿日 2010/11/24
投稿者 ポチ
専門職
★★★★★ 5.0

現在弁護士1年目です。4月から購入していますが、一応判例の囲み解説は全部目を通すようにしています。金融商品関係や労働関係の判例が比較的フォローされており、重宝しています。刑事裁判に関する特集も、理論的でとても興味深く読んでいます。

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