スポーツメディスンのバックナンバー
2004/04/25発売号
(No.60)

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■スポーツメディスンの目次
■特集 健康づくりとまちづくり医科学、運動指導などそれぞれの立場からのアプローチ
1.WHO での仕事と「まちづくり」--国際機関で働く意義
神田 知・WHO 世界保健機関健康開発総合センター
2.園芸療法+東洋医学、五感を刺激する庭園--千葉大学「環境健康フィールド科学センター」の試み
古在豊樹・同センター長、千葉大学園芸学部
3.健康づくりはまちづくり--整形外科医としての関わり
柏口新二・NPO 法人徳島みらいネットワーク副理事長、独立行政法人国立病院機構徳島病院スポーツ医学・整形外科
4.安心して暮らせるまちづくり
南 政樹・慶應義塾大学環境情報学部、内山映子・慶應義塾大学看護医療学部
5.高齢者介護予防・健康づくり事業への参加--兵庫県稲美町「いきいきサロン」とチェアエクササイズ
竹尾吉枝・1億人元気運動協会
6.中高齢者対象の運動教室--高齢社会の運動指導とまちづくり
岡本富俊・県立館山運動公園、石井麻知子・NPO 法人結いの会
■連載その他
Topic Scanning
「高齢者体力つくり支援士」制度の発足--高齢者の運動指導資格
Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
手の指の動き/緊張パターンを解放する/舌と喉
深沢悠二・IFF 公認インストラクター
Stretching and Training for Injury Prevention
障害予防のストレッチングとトレーニング 足首の内反・外反捻挫のメカニズムと予防法2
堀居 昭・日本体育大学
Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに 勝負における二律背反
木原資裕・鳴門教育大学
Sportsmedicine People Interview
メテディカル+アスレティック
沼倉たまき・京都地域医療学際研究所付属病院
Foam Roller Exercise Program
ペインクリニックでの痛みに対するフォームローラーエクササイズ
井村康志・藤田保健衛生大学病院東洋医学診療センター
Watch and Write!
スポーツの「芯」
釣りについて
山田ゆかり・スポーツライター
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特集 健康づくりとまちづくり
このテーマはかなり以前から考えていた。常日頃お会いする人とまちづくりとの関係を考えていくうちに、その人たちの仕事を「まちづくり」というキーワードでまとめてみたいと思うようになっていた。
結論的に言うと、今月の取材はとても面白かった。「面白い」というと語弊があるが、「まちづくり」という観点を持つ人は、マクロな視点とミクロの視点の両方をきちんと備えている。当然、私事に留まらない。
まだ桜が美しい時期であった。
神田さん(P.6)とは実は神田さんが京都大学大学院のときに会っている。以来、神田さんはどんどん「居場所」を変え、今はWHO で仕事をされている。スポーツNPO サミットでもお会いしたが、なんだか別人のようでもあり、やはり神田さんでもあり、不思議な思いがあった。今回、改めて神戸で会い、国際機関での仕事ぶりを垣間見ることができた。もともとはアスレティックトレーナーを目指し、その資格も取得し、現在はWHO である。神田さんの話に、「国際機関で働く緊張感と使命感」という言葉が出てくる。その通りだと思う。特に「健康」に関わる国際機関である。SARS発生の震撼をどこまでリアリティを持って感じることができるか。イマジネーションはインテリジェンスと同じかもしれない。
ある日、某新聞の朝刊千葉版で古在先生(P.10)がこのセンターについて語っている記事を見た。食い入るように読み、早速Eメールで取材したい旨を伝えた。快く受けていただき、柏に出掛けた。千葉大学園芸学部の旧農場は広く、気持ちがよい。「対角線上」に進むと見える建物、歩いて7~8分と言われ、ふかふかした土を踏みつつ、果樹を含めた樹木の間を進んでいった。真新しいセンターの前には「東洋医学診療所」の鉄骨が組み上がっていた。お話をうかがい、その建物から外に出て、これからどうなるのか説明を聞いた。清々しい風が吹いていた。今度来るときはもっと驚く風景になっているだろう。何より、古在先生がこの構想を楽しく話されるのを聞いていて楽しかった。きっと、ここから何かとても面白いものが誕生するだろう。またレボートしよう。
柏口先生(P.14)に、神戸から高速バスで徳島まで行きお会いした。神戸から徳島まではバスで約1時間半。近い。通勤圏とも言える距離である。いろいろなお話をうかがったが、スポーツドクターが地元でじっくり取り組んでいく姿が手に取るようにわかり、スポーツ医学が21世紀に入り、いったい何を見据えていくべきなのか、確信めいたものが出てくるようであった。さらに構想はふくらんでいるようで、次の取材が楽しみである。
藤沢市における南、内山先生(P.18)の「e-ケアタウンプロジェクト」については、妹尾さんに取材していただいた。ITはもうすでに生活に欠かせないというか、身の回りのどこにも存在している。「テクノロジーは、人の存在を不要とするものではなく、むしろ人にできることしかしない」という言葉にはハッとさせられるが、よくよく考えてみると、それもまた当然なのである。それでも、「IT」に違和感を抱く人は少なくない。その違和感はどこからくるのか。多分、まだITを扱う思想と実際の使用法にまだ溝があり、それが十分こなれていないのが原因ではないか。しかし、この「e-ケアタウンプロジェクト」を知ると、それも時間の問題だろうと思う。人ができること。それをもっときちんと考えればよいのだ。「人にできることしかしない」。ITはETではない。
竹尾さん(P.22)の1億人元気運動協会が兵庫県の稲美町で平成12年から取り組んできた「いきいきサロン」の話は、とても大事なことだと記事にして痛切に感じた。結局、現場でどうなのかが、健康づくり、まちづくりでは決して欠かせない、必ず戻るべき視点なのだ。稲美町の米澤さんも取材に快く応じていただき、その対話から、これならうまくいくだろうという印象を受けた。「世界で類をみないスピードの高齢化」と言われている。つまり、誰にもわからないことがたくさんあるのだ。互いに学び合うこと。その姿勢を忘れるわけにはいかない。それがこの21世紀のキーなのだろう。
岡本さんと石井さん(P.29)に会いに千葉県館山に行った。驚いたのは、運動公園での教室。みなさんのからだの柔らかいこと。また筋力もしっかりしている。簡単そうにみえる運動だが、ヤワなからだではできないのはすぐわかる。石井さんの言葉は鋭い。直球である。言葉に力がある。このボールを簡単に打ち返すことはできない。重さは思いから来る。こういう人が多くなるほど、日本はよくなる。心からそう思った。
連載その他
深沢先生(P.34)の2・3月合併号で文章に抜け落ちていた部分があり、それについては次号で補わさせていただく。堀居先生(P.38)は前号の続き。木原先生(P.42)もそうだが、二律背反の話は、奥深いものを感じる。分けられるものと思うのがいけないのかもしれない。沼倉さん(P.45)の話は今月の特集とも大いに関係する。井村先生(P.48)の方法はすぐに試してみたくなった。山田さん(P.50)の原稿は、きっと釣りの話ではないのだろうと思う。特集の話が長く、紙数が尽きた。また次号で。(清家)
訂正
前号のP.13図3で「モノアミノ酸」とあるのは「モノアミン」の誤り。58号P.12のパシフィックホスピタルの所在地で「神奈川県野比」とあるのは「神奈川県横須賀市野比」の誤り。同号P.17の上中央の写真説明で「マシンでの筋力トレーニング」とあるのは「徒手抵抗での」の誤りです。訂正してお詫びします。また、前号小谷さんの連載でレイアウト上不備がありました。詳しくは次号同連載で説明します。
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読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。
- スポーツメディスン
- 投稿日 2011/10/14
- 投稿者 ごんた
- 専門職
- ★★★★
最新情報が満載なのです。スポーツ関係で働いていないので、今の職種と関係のある号だけ購入しています。
- 参考になります
- 投稿日 2011/05/25
- 投稿者 メディスン
- 自営業
- ★★★★★
毎月の楽しみになりました。専門的で参考になります!医療関係者でなくても比較的読みやすいのではないかと感じました。
- いつも参考にしています
- 投稿日 2011/04/30
- 投稿者 PT
- ★★★★
整形外科クリニックで理学療法士をしています。新しい情報をいち早く掲載しとても参考になります。内容もわかりやすいため、情報収集の導入として定期購読しています。
- とても参考になります
- 投稿日 2011/03/10
- 投稿者 MIZUNO
- 専門職
- ★★★★
スポーツの理学療法に携わっていますが、この雑誌の内容はとても参考になっています。
- 本当の知識がある人の話は面白い
- 投稿日 2010/10/28
- 投稿者 息子の上達を望むマン
- 会社員
- ★★★★
いつもお世話になっている整体で待ち時間に何気なく読んだが、新しい連載の「高校野球のチーム運営を考えるスポーツ経営診断」が興味深かった。少年野球に携わっているので野球関係の書籍には目がいきやすく、今人気の「もしドラ」も読んだがいまいちピンと来なかった。やはり、名門野球部で実際にプレーをして経験がある人の文章は面白く読ましてもらった。次の号より自分で購入してみたいと思った。
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