Lexis判例速報のバックナンバー
2006/05/10発売号 (5月号)

Lexis判例速報

 



■Lexis判例速報の目次

注目判決動向
2006年3月13日-2006年4月14日

連載
[裁判例総覧]第7回
営業権侵害をめぐる裁判例(7)
升田 純

判例解説
[民・商事]
升田 純
○1 期限の利益喪失特約につき貸金業法17条所定の記載を満たすとされた事例
2 貸金業法施行規則15条2項のうち、同法18条1項1号から3号までに掲げる事項の記載に代えることができる旨定めた部分は、内閣府令に対する法の委任の範囲を逸脱した規定として無効と解すべきである
3 期限の利益喪失特約のうち、支払期日に制限超過部分の支払を怠った場合に期限の利益を喪失するとする部分は、利息制限法1条1項の趣旨に反して無効であり、この特約に基づいて支払われた利息は、貸金業法43条1項所定の任意の支払に当たらないとされた事例
(最高裁平成18年1月13日第二小法廷判決)
○1 株式会社が政治資金を寄付することが会社の目的の範囲外の行為ではないとされた事例
2 株式会社が政治資金を寄付したことにつき、取締役の善管注意義務が否定された事例
(名古屋高裁金沢支部平成18年1月11日判決)
○1 C型ウイルス性肝炎に罹患した患者につき、医師のインターフェロン療法をしなかった過失、肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失が肯定された事例
2 C型ウイルス性肝炎に罹患した患者が肝細胞癌により死亡した事故につき、医師のインターフェロン療法をしなかった過失と死亡との因果関係が否定されたものの、肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失との因果関係が肯定された事例
(東京地裁平成17年11月30日判決)
○1 市民から国民健康保健被保険証の交付をめぐり苦情を申し立てられ、市民の暴言等に挑発された市職員が、「殺したろか」と暴言等をしたことにつき、市の国家賠償責任が肯定された事例
2 上記暴言と市民の外傷後ストレス障害(PTSD)との因果関係が認められ、慰謝料として50万円が認められた事例
(京都地裁平成17年12月14日判決)
○病院における異型輸血後患者が1年後に死亡した旨を記載した新聞記事が異型輸血により患者が死亡したとの印象を読者に与えるものとして名誉毀損に当たるとされた事例(大阪地裁平成17年12月16日判決)
○1 工場に設置された焼却炉を工場の従業員が運転中、必要もなく灰出し口の扉を開けたことによってバックファイヤーが発生し、工場が全焼する等した事故につき、焼却炉の製造者の設計上の欠陥が否定された事例
2 上記事故につき、焼却炉の製造者の指示・警告上の欠陥が肯定された事例
(富山地裁平成17年12月20日判決)
○テレテキストビジョンシステムと称するシステムの開発、販売が違法であるとされ、会社の取締役の商法266 条ノ3所定の損害賠償責任、販売代理店の不法行為責任が肯定された事例(東京地裁平成17年12月22日判決)
○不動産競売手続において、鉱泉地等を買い受けたものの、温泉が湧出しなかった場合について、執行官の現況調査、裁判官の最低売却価額の決定が違法ではないとし、国家賠償責任が否定された事例(宇都宮地裁平成17年12月22日判決)
○企業買収に係る株式譲渡契約における表明・保証特約違反による売主の買主に対する損害補償責任が認められた事例(東京地裁平成18年1月17日判決)

[民事手続]
慶應義塾大学民事手続判例研究会
(監修)三木浩一
○補足意見において、控訴審判決書における第1審判決書の引用につき、継ぎはぎ的な引用の問題点が指摘された事例(最高裁平成18年1月19日第一小法廷判決)
○銀行の本部の担当部署から各営業店長等にあてて発出されたいわゆる社内通達文書であって一般的な業務遂行上の指針等が記載されたものが民訴法220条4号ニ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たらないとされた事例(最高裁平成18年2月17日第二小法廷決定)

[行政]
越智敏裕
○農業振興地域の整備に関する法律(平成17年法律第53号による改正前のもの)15条の15第1項(現15条の2第1項)に基づく開発許可申請に対する審査は、行政手続法5条の審査基準を定めるべき場合に当たるが、その定めがなかったとしても不許可処分の取消事由には該当せず、また、当該不許可処分をするに当たって、理由提示に欠けることはなかったとした事例
(仙台高裁平成18年1月19日判決)
○改正前の行政事件訴訟法による取消訴訟が控訴審に係属中に、改正後の同法19条1項に基づいて控訴審に提起された同法3条6項2号の義務付けの訴えを却下した事例(仙台高裁平成18年1月19日判決)

[税法]
立命館大学税法判例研究会

大森健
○非上場株式の譲渡等の価額を純資産価額方式で評価する場合に、法人税額等相当額を控除することを相当とした事例(最高裁平成17年11月8日第三小法廷判決)

望月爾
○航空機リース契約は民法上の組合契約に該当し、これを否定してなした課税処分を取り消した原判決を相当とした事例(名古屋高裁平成17年10月27日判決)

浪花健三
○納税者本人が認知し得ない受任者たる税理士と現職税務職員との共謀による不正行為は、納税者本人に対する重加算税の賦課要件を満たさないとされた事例(東京高裁平成18年1月18日判決)

安井栄二
○税理士の妻への税理士報酬支払と所得税法56条適用の可否(第二次訴訟)(東京高裁平成18年1月31日判決)

伊川正樹
○1 所得税額控除の適用に当たり、確定申告書の作成過程に誤りを生じたために、その誤った金額を基礎として控除税額計算がなされた結果、控除金額が過少となるとともに納付すべき法人税額が過大となった場合に、更正の請求が認められた事例
2 外国税額控除の適用に当たり、確定申告書の作成過程に誤りを生じたために、その誤った金額を基礎として控除税額計算がなされた結果、控除金額が過少となるとともに納付すべき法人税額が過大となった場合に、更正の請求が認められなかった事例
(熊本地裁平成18年1月26日判決)

奥谷健
○ストックオプションの権利行使益は給与所得に該当するとされ、それについて一時所得として申告したことには、国税通則法65条4項における「正当な理由」が認められるとされた事例(東京地裁平成18年2月10日判決)

[知的財産権]…審決取消訴訟

南かおり
○原告による不使用に基づく取消審判請求に対して、被告の各商標の不使用につき商標法50条2項ただし書の定める「正当な理由」を認めた特許庁の審決が、「正当な理由」を認められないとして取り消された事例(知財高裁平成17年12月20日判決)

橋口尚幸
○1 原告の特許権について、被告が無効審判を提起し、特許庁は、請求項1~3に係る発明について無効とする審決を下した。それに対して、原告が不服を申し立てた事件
2 原告が、審決には、冒認出願についての主張立証責任の判断を誤り、本件発明の発明者についての認定を誤った結果、本件特許を無効と判断した誤りがあるとしてその取消しを求めたが、知財高裁は、冒認出願の主張立証責任について判断を示した上で原告の主張を退け、審決の取消しを認めなかった事例
(知財高裁平成18年1月19日判決)

米国注目訴訟
コーポレート・ガバナンス関連/檀 柔正・安達 理
知的財産関連/岩瀬吉和
クラスアクション関連/中野雄介



定期購読

バックナンバー

■Lexis判例速報の読者レビュー

読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。

この商品のレビューはまだ投稿されていません。まだこの雑誌を知らない人に、あなたの言葉でこの雑誌の良さを伝えてあげてください。

あなたも投稿する
レビューを投稿してギフト券をGet!詳しくはこちら

[Lexis判例速報(2006/05/10発売号)のトップに戻る]