Lexis判例速報のバックナンバー
2006/07/10発売号
(7月号)

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注目判決動向
2006年5月12日-2006年6月22日
連載[裁判例総覧]第9回
第2 ゴルフ場の営業譲渡をめぐる裁判例(1)
升田 純
判例解説 [民・商事]
升田 純
○1 破産者は、破産手続中、その自由財産から破産債権に対して任意の弁済をすることができるか(積極)
2 地方公務員共済組合の組合員が破産手続中に自由財産である退職手当の中から地方公務員等共済組合法115条2項所定の弁済方法により組合の破産債権に対して弁済したことが任意の弁済に当たらず、法律上の原因を欠くものとされた事例
(最高裁平成18年1月23日第二小法廷判決)
○1 日賦貸金業者につき貸金業法17条1項所定の書面に当たらないとされた事例
2 日賦貸金業者につき貸金業法18条1項所定の書面に当たらないとされた事例
3 期限の利益喪失特約のうち、支払期日に制限超過部分の支払を怠った場合に期限の利益を喪失するとする部分は、利息制限法1条1項の趣旨に反して無効であり、この特約に基づいて支払われた利息は、貸金業法43条1項所定の任意の支払に当たらないとされた事例
4 日賦貸金業者に貸金業法43条1項の規定が適用されるためには、出資法附則9項所定の各要件が実際の貸付けにおいて現実に充足されていることが必要であるか(積極)
5 日賦貸金業者につき出資法附則9項2号の要件を満たさないとされた事例
(最高裁平成18年1月24日第三小法廷判決)
○1 日賦貸金業者につき貸金業法17条1項所定の書面に当たらないとされた事例
2 日賦貸金業者に貸金業法43条1項の規定が適用されるためには、出資法附則9項所定の各要件が実際の貸付けにおいて現実に充足されていることが必要であるか(積極)
3 日賦貸金業者につき出資法附則9項2号、3号の各要件を満たさないとされた事例
(最高裁平成18年1月24日第三小法廷判決)
○不実の所有権移転登記がされたことが所有者の余りにも不注意な行為によるものである場合に、民法94条2項、110条の類推適用が認められた事例(最高裁平成18年2月23日第一小法廷判決)
○取締役らが会社の株式を大量に買い占めた大株主に要求され、金員を喝取され、債務を肩代わり等させられたことにつき、取締役の忠実義務違反、善管注意義務違反、株主に対する利益供与禁止規定違反が肯定された事例(最高裁平成18年4月10日第二小法廷判決)
○勤務先における定期健康診断において胸部レントゲン写真に異常な所見があったのに、検査結果が検査票に記載されず、その1年後に肺癌が発見されたことにつき、健康診断を実施した法人の逸失利益等の損害についての不法行為責任が肯定された事例(仙台地裁平成18年1月26日判決)
○ポイント制を採用する外国語教室の受講を中途解約した場合において、消化済み受講料の算定に関する契約上の規定が特定商取引法49条7項により無効とされた事例(京都地裁平成18年1月30日判決)
○信用金庫の融資につき、大口信用供与規制、安全性の原則違反が認められ、融資を決裁した理事の善管注意義務違反による信用金庫に対する損害賠償責任が肯定された事例(京都地裁平成18年2月3日判決)
○森林組合の参事が長年にわたり簿外資産を形成し、延滞税等を課税されたことにつき組合員代表訴訟が提起され、理事の監督義務を内容とする善管注意義務違反が否定された事例(青森地裁平成18年2月7日判決)
○1 弁護士法23条の2所定の弁護士会による照会は、照会を受けた者に弁護士会に対する法的な報告義務を負わせるか(積極)
2 民事訴訟法186条所定の調査嘱託は、嘱託を受けた者に対する法的な報告義務を負わせるか(積極)
3 弁護士法23条の2所定の照会に対する回答を拒否し、民事訴訟法186条所定の調査嘱託に対する回答を拒否した銀行の不法行為責任が否定された事例
(大阪地裁平成18年2月22日判決)
○住宅供給公社の経理事務を担当していた従業員が巨額な横領事故を生じさせたことにつき、公社の役員の一部、幹部従業員の善管注意義務違反が肯定された事例(青森地裁平成18年2月28日判決)
○信用金庫の従業員が定期健康診断における胸部X線間接撮影によって異常陰影があり、その翌年に肺癌と診断され、死亡したことにつき、定期健康診断を実施した法人の不法行為(使用者責任)が否定された事例(大阪地裁平成18年3月17日判決)
[行政]
越智敏裕
○良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益は、法律上保護に値するものと解するのが相当であるが、ある行為が良好な景観の恵沢を享受する利益に対する違法な侵害に当たるといえるためには、少なくとも、その行為が、刑罰法規や行政法規の規制に違反するものであるなど、その態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠くことが求められる等とされた事例(最高裁平成18年3月30日第一小法廷判決)
[税法]
立命館大学税法判例研究会
浪花健三
○確定申告事務を受任した税理士が自己の利益を図るため独断で過少な申告を行った場合に、納税者本人に対する重加算税の賦課要件は満たされないが、過少申告加算税は賦課されるとされた事例(最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決)
○確定申告事務を受任した税理士が自己の利益を図るため独断で過少な申告を行った場合に、納税者本人に対する重加算税の賦課要件及び過少申告加算税の賦課要件は充足されないとされた事例(最高裁平成18年4月25日第三小法廷判決)
[知的財産権]…侵害訴訟
岩原将文
○1 平成6年改正前特許法36条5項2号に違反しないとされた事例
2 新規性が欠如しないとされた事例
(東京地裁平成18年3月24日判決)
[知的財産権]…審決取消訴訟
伊藤信和・森岡誠
○特許法29条の2における「出願公開」は、後願の出願後になされれば足り、後願の特許査定後に先願の出願公開がされた場合であっても「出願公開」の要件を満たし、同法123条1項2号に該当するものとして、特許無効理由が認められた事例(知財高裁平成18年1月25日判決)
市川穣
○商標法50条2項の「使用」が認められなかった事例(知財高裁平成18年5月30日判決)
読み切り
最近のセクシュアル・ハラスメント判例
―対策の再構築を考える事業主のための概観―
吉川英一郎
米国注目訴訟
コーポレート・ガバナンス関連/檀 柔正・安達 理
知的財産関連/岩瀬吉和
クラスアクション関連/中野雄介
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