Lexis判例速報のバックナンバー
2006/12/10発売号 (14号)

Lexis判例速報

 



■Lexis判例速報の目次

注目判決動向
2006年10月24日-2006年11月21日

連載裁判例総覧
第14回
第3 現代型プライバシーの侵害(2)
升田 純

連載 US Case Studies
―最新アメリカ判例・裁判情報
第5回
特許侵害に基づいてレンズ付きカメラの輸入差止めを国際貿易委員会が認めた場合であっても連邦地方裁判所に改めて輸入差止めを求めることができるとされた事例
―Fuji Photo Film Co., Ltd., v. Jack C. Benun, Ribi Tech Products Llc, and Polytech Enterprises Ltd. and Polytech(Shenzhen)Camera Co., Ltd. 463 F.3d 1252; 2006 U.S. App. LEXIS 21472(2006)―
関西学院大学米国判例情報研究会
(監修)丸田 隆

米国注目訴訟
コーポレート・ガバナンス関連/檀 柔正・安達 理
知的財産関連/岩瀬吉和
クラスアクション関連/中野雄介

判例解説
[民・商事]
升田 純
○株式会社の株主が旧商法(平成17年法律第87号による改正前の商法)294条1項に基づき裁判所に検査役選任の申請をした場合における株式の保有要件を具備すべき時期(最高裁平成18年9月28日第一小法廷決定)
○ゴルフ場経営会社が会社分割され、新設会社がゴルフクラブの名称を続用した場合について、商法26条1項の類推適用が認められ、新設会社の預託金返還義務についての弁済責任が肯定された事例(名古屋高裁平成18年7月26日判決)
○廃棄物の最終処分場の周辺住民が求めた感染性廃棄物の受入差止請求が生命、健康侵害の高度の蓋然性がないとして棄却された事例(札幌高裁平成18年9月28日判決)
○1 大学跡地に10棟を超える大規模なマンションの建築工事が多数の業者によって施工された場合について、景観権の侵害、圧迫感のない生活利益の侵害、日照権の侵害、プライバシー権の侵害等を理由とする建物の一部撤去請求、損害賠償請求が棄却された事例
2 前記工事に伴う騒音、振動、粉塵の被害のうち、騒音が近隣住民の受忍限度を超える多数の業者の共同不法行為が認められた事例
(東京地裁平成17年11月28日判決)
○工場からダイオキシン類を含む排水が数年間にわたって河川に排出され、高濃度のダイオキシン類の検査値が公表される等したため、工場の経営会社の土地工作物責任に基づき、河口付近で漁業を営む者に生じた風評による営業損害が認められた事例(横浜地裁平成18年7月27日判決)
○1 パピーウォーカーの妻がパピーウォーカーの飼育に係る犬を連れて散歩中、綱が放れ、飛びかかろうとする格好をしたため、散歩中の者がこれを避けようとして転倒、負傷した事故につき、パピーウォーカーにつき動物の占有者責任が認められた事例
2 前記損害につき、被害者の骨粗しょう症を考慮して、2割の素因減額をした事例
(甲府地裁平成18年8月18日判決)
○弁護士が依頼者の依頼を受けて貸金業者に対して過払金返還請求訴訟を提起したところ、貸金業者が「過払元金が1万円程度の場合であれば、弁護士費用等がかかる為、原告本人には経済的メリットはない。にもかかわらず、訴訟提起までしてくる行為は、原告代理人が単に弁護士費用を稼ぎたいだけの行為であるとしか考えられず、この様な行為も権利濫用であり、信義則にも反する行為である。」との記載のある答弁書を提出し、陳述擬制された場合、弁護士に対する名誉毀損が肯定された事例(京都地裁平成18年8月31日判決)
○肝硬変で長期間にわたり治療を受けていた患者が肝細胞癌により死亡した事故について、担当医師が疾患を失念し、必要な検査を実施しなかった過失があるとされた事例(東京地裁平成18年9月1日判決)
○飼い主のいない猫の里親探しのボランティア活動をしている者から里親になる旨の虚偽の事実を告げて猫の贈与を受けた者の詐欺による不法行為責任が肯定された事例(大阪地裁平成18年9月6日判決)
○不妊治療を受けていた患者が子宮筋腫核出術を受けた際のガーゼの残置の医療事故において無駄な人工授精等の治療を受けたことの損害賠償が認められた事例(東京地裁平成18年9月20日判決)
○セクハラ問題の処理を弁護士に依頼していた者がホームページを開設していた弁護士にセクハラ問題の処理に係る情報を提供したところ、受任弁護士に電話で問い合わせをしたことが弁護士としての守秘義務違反に当たるとし、不法行為が認められた事例(大阪地裁平成18年9月27日判決)
○国立大学医学部附属病院長会議の常置委員会の下に設置された作業部会のサブワーキンググループ会議における議事録につき、議事録を作成した国立大学の長が不開示決定をしたことが誤りであった場合、国立大学法人、国の国家賠償責任が肯定された事例(東京地裁平成18年10月2日判決)
○セミナーの開催に関する総務省の後援名義の承認について、総務省の担当職員によるセミナー内で予定されていた講演の一部の内容に問題がある旨をセミナーの主催者に指摘し、講演予定者が講演を辞退した場合、担当職員の行為が検閲に当たらず、違法でもないとされた事例(東京地裁平成18年10月3日判決)
○医師の処方により薬剤を服用した患者が間質性肺炎を原因とする呼吸器機能障害等の後遺障害を負った場合について、医師の過失が肯定された事例(東京地裁平成18年10月4日判決)

[民事手続]
慶應義塾大学民事手続判例研究会
(監修)三木浩一
○1 報道関係者である証人が民訴法197条1項3号に基づいて取材源に係る証言を拒絶することができるかどうかを判断する基準
2 報道関係者である証人が民訴法197条1項3号に基づいて取材源に係る証言を拒絶することができる場合
(最高裁平成18年10月3日第三小法廷決定)

[国際民商事]
(監修)櫻田嘉章・渡辺惺之
中西 康
○外国国家は、主権的行為以外の私法的ないし業務管理的な行為については、我が国による民事裁判権の行使が当該外国国家の主権を侵害するおそれがあるなど特段の事情がない限り、我が国の民事裁判権から免除されないとした事例(最高裁平成18年7月21日第二小法廷判決)

[行政]
橋本 勇
○公共工事の指名競争入札に昭和60年ころから平成10年度まで継続的に参加していた業者を、同12年度から同16年度までの間、村外業者に当たることを理由に全く指名しなかった措置が違法とはいえないとした原審の判断に違法があるとされた事例(最高裁平成18年10月26日第一小法廷判決)

[税法]
立命館大学税法判例研究会
大森 健
○分掌変更による役員退職給与が実質的に退職したと同様の事情に該当しないとされた事例(京都地裁平成18年2月10日判決)

[知的財産権]…審決取消訴訟
東谷幸浩
○本件登録商標の使用は、不使用取消審判請求がされることを知った後のものであるから、商標法50条3項に該当し、登録商標の使用には該当しないものであるから、その商標登録は取り消されるべきであるとの審決を取り消した事例(知財高裁平成18年11月8日判決)

[知的財産権]…侵害訴訟
岩原将文
○1 マッサージ機に関する特許権侵害事件において、特許法102条1項ただし書における特許権者が販売することができないと認められる数量について、販売総数の99%であるとして損害賠償額が大幅に減額された事例
2 特許法102条1項ただし書における特許権者が販売することができないと認められる数量分について、特許法102条3項に基づく実施料相当額が認められなかった事例
(知財高裁平成18年9月25日判決)

[知的財産権]…著作権等
小倉秀夫
○法人等の業務の一環として講師を務めた際に作成した資料が後任の講師に流用された場合に、氏名表示権侵害等が成立しないとされた事例(知財高裁平成18年10月19日判決)



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