ハーバードビジネスレビュー日本版のバックナンバー
2006/09/09発売号 (2006年10月号)

ハーバードビジネスレビュー日本版

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■ハーバードビジネスレビュー日本版の目次

特集:最強の営業力

Feature Articles
高収益と急成長を実現する
営業マネジャーの五つの役割

ジェローム・A・コレッティ コレッティ・フィス マネージング・ディレクター
メアリー・S・フィス コレッティ・フィス パートナー

今日の営業組織に必要なリーダーシップとは何か。企業成長を牽引する営業部門のトップに立つCSO(最高営業責任者)は顧客セグメンテーションから現場の営業担当者のモチベーションまで、あらゆる営業プロセスの構築と維持に多大な時間を費やしている。しかし、これだけに終始してしまっては、営業部門の成功はおぼつかない。顧客のグローバル化やチャネルの拡大、営業組織の複雑化といった事業環境の変化によって、営業部門の運営はかつてないほど難しくなっている。二〇業種以上にわたる営業組織の調査とインタビューの結果から、CSOに期待される新たな五つの役割が見えてきた。

CEOみずから現場に足を運ぶ
営業力の復活から改革は始まる

フレッド・ハッサン シェリング・プラウ 会長兼CEO

製薬会社シェリング・プラウの再建に乗り出したフレッド・ハッサンは経営再建の定石「コスト・カット」ではなく売上げの回復から改革の口火を切った。売上げの回復が、他のプロジェクトの資金やリード・タイムを確保し企業価値の長期的な向上に貢献するというのが、彼の信条であるからだ。そのためには、営業力を高めることが必須である。再建中の営業組織は、企業の内部や顧客、取引先から寄せられる風評で士気が低下し、合わせて成績向上の糸口もつかめない。これを改善するには、トップ・マネジメントのコミットメントが不可欠だ。シェリング・プラウがいかに営業力を高めていったのか、営業担当者の士気を上げ、顧客の信頼を獲得する営業力について聞く。

営業管理システムの整合性がカギ
成果管理か、行動管理か

エリン・アンダーソン INSEAD 教授
ビンセント・オニェマー ボストン大学 スクール・オブ・マネジメント 助教授

営業部門の管理方法には、二つのやり方がある。営業成績に重点を置く「成果管理型」の管理システムと営業成績より売上げを獲得する方法を重視する「行動管理型」の管理システムである。もちろん、多くの企業の管理システムはこの両極のシステムを結ぶ線のいずれかに位置するわけだが、システムの整合性が失われている場合があり、それは当然、業績にも悪い影響を及ぼす。本稿では、まずシステムの整合性が失われた三つのパターンについて論じ、成果管理と行動管理のいずれを選択すべきか、そのポイントを解説する。

組織学習を加速させる
営業学習曲線のマネジメント

マーク・レスリー レスリー・ベンチャーズ マネージング・ディレクター スタンフォード大学経営大学院・工学大学院 講師
チャールズ・A・ホロウェイ スタンフォード大学経営大学院 名誉教授

新製品の発売には、予想を上回る時間とコストがかかり、有力な製品であっても展開途中で打ち切られるケースが多い。新製品は完全なプロセスから完璧なかたちで誕生するものではなく、実際に顧客がどのように製品を入手し、どのように使用するのか、営業、マーケティング、製造の全部門が学習し、修正する必要がある。こうした組織としての学習プロセスが「営業学習曲線」である。新製品を成功に導くには、営業学習曲線という新しいレンズを通して始動段階、移行段階、実行段階の各段階に応じた戦略を実践すべきである。

規模と機能を最適化する
営業組織は事業ライフサイクルに従う

アンドリス A.ゾルトナーズ ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授
プラバカント・シンハ ZSアソシエーツ 共同会長
サリー E.ロリマー コンサルタント

顧客争奪戦において営業力は決定的な要素である。営業部門の規模、専門性の度合い、パートナーとの役割分担、さまざまな活動に対する営業スタッフの時間配分、これらの要因によって、営業部門のパフォーマンスは左右される。また、事業ライフサイクルによっても、最適な営業部門のあり方は異なる。ビジネスの導入期に適した営業部門が、成長期、成熟期、衰退期といった異なるステージでも適しているとはかぎらない。過去二五年間にわたり、六八カ国、約二五〇〇社の営業部門を調べた結果、製品や事業のライフサイクルに合わせて営業部門を改革した企業は、そうではない企業よりも成功確率が高いことが判明した。

連携関係の密度が業績に直結する
営業とマーケティングの壁を壊す

フィリップ・コトラー ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授
ニール・ラッカム ポーツマス大学 客員教授
スジ・クリシュナスワミ ストラテジック・インサイツ 創業者兼社長

営業とマーケティングは、昔から仲が悪い。しかしながら、販売効率を高め、収益性を向上させるには両者の連携プレー、ひいては一体化が求められる。とはいえ、そもそも利害も文化も異なるため、なかなか一筋縄にいかない。航空、重機、素材、医療機器、電子製品、金融サービスなど、多岐にわたって調査したところ、営業とマーケティングの関係を改善し、有機的なコラボレーションを実現させるフレームワークが見えてきた。本稿では、そのポイントについて体系的に解説する。

プロセスごとに必要な人脈は異なる
営業人脈を組織的に管理する

チュバ・ウスチュナー カス・ビジネススクール 講師
デイビッド・ゴーズ ハーバード・ビジネススクール 助教授

営業の達人と呼ばれる人たちは、「ノウハウ」よりも「ノウフー」、つまり「だれを知っているか」を重視する。しかし、この課題に戦略的に取り組み、管理し、組織的に活用しているかというと、かなり怪しい。一口に人脈と言っても、その種類は異なり、大きくは「業界ネットワーク」「見込み客ネットワーク」「顧客ネットワーク」「社内人脈」の4つに分類できる。これら4つの人脈を状況に応じて使い分けることで、営業活動の効率性が高まり、ひいては業績を向上できる。本稿では、組織的に人脈力を高める方法について解説する。

いかにバリュー・プロポジションを業績につなげるか
法人営業は提案力で決まる

ジェームズ・C・アンダーソン ノースウエスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント ウィリアム・L・フォード寄付講座教授
ジェームズ・A・ナルス ウェイクフォレスト大学 バドコック経営大学院 教授
ワウテル・ファン・ロッスム トウェンテ大学 ビジネス・行政・テクノロジー学部 教授

いくら顧客の立場にたった提案のつもりでも、顧客にとって真の価値が何かは、最後までわからない。ソリューションの提案はとても困難であり、本質的にひとりよがりになりがちである。しかし、ソノコ、インターグラフ、ロックウェル・オートメーション、ナイドラ・グループ、GEインフラストラクチャー、SKFUSA、アクゾノーベル、クエーカー・ケミカルなどの数少ない企業では、提案を的確に行うことによって、業績を上げることに成功している。彼らがどのように顧客価値提案を行っているかを見ながら、顧客に提供価値の大きさを理解し、共感してもらうための工夫を学ぶ。

営業マンのアーキタイプを分析する
「幸せな敗北者」の心理学

G.クロテール・ラパイユ 心理学者兼文化人類学者

心理学者そして文化人類学者であるG.クロテール・ラパイユは長年にわたって多文化における深層心理のパターン:アーキタイプについて研究するなかで多くのグローバル企業のマーケティング活動をサポートしてきた。ラパイユによれば、顧客からどれほど「ノー」と言われてもへこたれない営業担当者に共通するアーキタイプは「幸せな敗北者」だという。このキーワードから、営業担当者独特の心理状態は解読可能となり、ひいては彼らをリードし、鼓舞するための改善策が見えてくる。

OPINION

対人関係力の涵養がリーダー養成の基本である

ポール ダノス ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス 学長

HBR Articles
「売上高10兆円の小売業」にGEの流儀を持ち込む
ホーム・デポ:自由奔放な組織文化の変革

ラム・チャラン 元ハーバード・ビジネススクール 教授、コンサルタント

ホーム・デポは伝説的な創業者、バーニー・マーカスとアーサー・ブランクの下、驚異的な成長を遂げてきた。しかし、現場管理職への大幅に権限委譲した自由奔放な社風は、いまや現実と齟齬を来しており、成長の足を引っ張っていた。事実、財務やオペレーションの問題があちこちで顕在化していた。同社の将来を案じた取締役会は、同社を新たなステージに載せるため、GE出身の新しいCEO、ロバート・ナーデリを招聘した。彼は、古い企業文化を一掃し、勝利を目指す価値観を定着させるために、「業績評価指標」「業務プロセス」「研修」「組織」の四分野に手を入れた。当初は猛反発だったが、網羅的なアプローチによって徐々に効果が表れ始め、ホーム・デポには新たな企業文化が定着しつつある。

二一世紀の資本主義論再考

北村行伸 一橋大学 経済研究所 教授

CHIEF OFFICERS

品質と信頼性を支えるものは何か

浜口友一 NTTデータ 代表取締役社長


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  • 総合評価:★★★★ 4.0
  • 投稿数:121
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ビジネスマンの働き方・生き方のヒントが満載
投稿日 2012/05/15
投稿者 mitsu
会社員
★★★ 3.0

ビジネスに限らず、幅広く「仕事と人生」の切り口で書かれた論文は非常に興味深く、自分の組織や上司のマネジメントスタイルを分析するのに有益である。特にグローバル企業への脱皮をはかる多くの企業の課題がわかり、その過酷な競争に勝つためのヒントも多い。グローバルを舞台に活躍したい人には必読の雑誌といえる。

テーマが深いです。
投稿日 2012/03/10
投稿者 みつみつ
会社員
★★★★★ 5.0

1つのテーマをいろいろな観点から深掘りされており読みごたえがあります。

流されない思考をもつため
投稿日 2011/11/13
投稿者 gari
会社員
★★★ 3.0

日々の仕事に忙殺されているなかで、本質的な思考が何か考えるきっかけを与えてくれる良書。すべてを理解をするのは難しいが、自分の仕事に直接かかわる部分を精読している。

おもしろビジネス誌
投稿日 2011/06/10
投稿者 富士ハーネス
課長
★★★★★ 5.0

ハーバードビジネスレビューという、名称から少々底知れない格調の高さを想像した自分ですが、内容はなんと平易かつ親しみやすい雑誌でしょうか!以前聞いたことがある内容でも、再度あらためて執筆陣の絢爛な文章よりレビューすることにより、仕事にも日常にも、また思考にもすぐ反映できそうな内容ばかりです!

自信がつく!
投稿日 2011/06/03
投稿者 ひろきち
会社員
★★★★★ 5.0

毎号楽しみにしています。複雑な現代社会を生き抜く自信がつきます。

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