ハーバードビジネスレビュー日本版のバックナンバー
2007/08/10発売号 (2007年9月号)

ハーバードビジネスレビュー日本版

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■ハーバードビジネスレビュー日本版の目次

特集:「脱」管理主義のリーダーシップ

Feature Articles

「分散型リーダーシップ」のすすめ
完全なるリーダーはいらない

デボラ・アンコーナマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
トーマス・W・マローンマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ワンダ・J・オーリコフスキーマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ピーター・M・センゲマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 上級講師

多くの人たちが「完全無欠なリーダー」を目指す。しかし、この世のなかに、そのようなリーダーなど存在しない。マサチューセッツ工科大学リーダーシップ・センターは、「完全なリーダー」という神話がいかに無意味なものか、何百人ものリーダーたちへの調査から、「分散型リーダーシップ」こそ、現代のあるべき姿であるという結論に達した。これは、おのれの長所と短所を見極め、これを補完してもらうために、周囲の人たちの行動の質を高め、協調を図る経営行動のことであり、「状況認識」「人間関係の構築」「ビジョンの策定」「創意工夫」からなる。シティバンクの再生を果たしたジョン・リードやIDEOのデイビッド・ケリー、オランダの大手コンサルティング会社ツインストラ・フッデ、ナイキやイーベイなどの事例を引きながら、その核心に迫る。

ありのままの自分に気づくことから始まる
「自分らしさ」のリーダーシップ

ビル・ジョージハーバード・ビジネススクール 教授
ピーター・シムズスタンフォード経営大学院 講師
アンドリュー・N・マクリーンハーバード・ビジネススクール 研究員
ダイアナ・メイヤー元シティグループ 執行役員

一流のリーダーを真似たところで、一流になれることはない。ノバルティスのダニエル・バセラやゼロックスのアン・マルケイヒー、チャールズ・シュワブのデイビッド・ポトラック、ベンチャー・キャピタリストのランディ・コミサーなど、第一線のリーダー一二五人へのインタビュー調査によって、「自分らしさを貫く」ことが、リーダーの試金石であることがわかった。そのためには、自分史に学ぶ、自己認識する、価値観を体現する、内発的動機に注目する、応援団をつくる、エンパワーメントするなど、おのれを知り、本当の自分を偽ることなく行動する人こそ、周囲や部下たちの力を引き出し、長期的に成果を出し続けられる。

「脱」官僚主義の行動規範
CEOコンパクト:上司の期待と部下の期待の両立

ラリー・ボシディハネウェル・インターナショナル 前会長兼CEO

ゼネラル・エレクトリックではジャック・ウェルチの片腕として、またアライドシグナルとハネウェルではCEOを務めたラリー・ボシディは、何よりリーダー人材の育成に尽力してきた。その経験から、リーダー人材の行動モデルをまとめたものが、本稿で紹介する「CEOコンパクト」である。これは、「経営陣からの期待」と「部下からの期待」からなるが、実は、これら二つの期待は表裏一体であり、その本質は官僚主義の排除である。ボシディみずからの体験をひも解きながら、一六のリーダー行動について解説する。

給料や福利厚生がすべてではない
「理想の職場」のつくり方

タマラ・J・エリクソンコンコース・インスティテュート 学長
リンダ・グラットンロンドン・ビジネススクール 教授

優秀な人材を採用するには、給与や福利厚生、職場環境といった、いわゆる衛生要因の充実が欠かせないといわれているが、ホール・フーズ・マーケット、スターバックス、ジェット・ブルー航空、BPやエクソン・モービル、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、ゴールドマン・サックスなど、優秀な人材の獲得と育成で定評のある企業では、「シグニチャー・エクスペリエンス」を提供することに注力している。これは、その組織で働くことで得られる、その組織ならではの職務経験のことで、もちろん万人に受け入れられるものではなく、人を選ぶ。だからこそ、本当にほしい人材を採用し、末長く勤めてもらうことができる。日本では、少子化と団塊世代の大量定年という理由から、ここ数年、やみくもに大量採用に走る企業が増えているが、このようなアプローチはかえって離職率を高め、組織の生産性を低下させる。

上昇志向の仕事中毒を襲う危機
サミット症候群:学習曲線のピークで失速する人々

ジョージ・D・パーソンズパーソンズ・グループ 社長
リチャード・T・パスカルオックスフォード大学 アソシエート・フェロー

ワーカホリックの管理職やスター社員がかかりやすい病気に「サミット症候群」という、やっかいなものがある。これは、いまの仕事を極めると同時に、学習意欲や向上心が停滞し、次の展望を失ってしまうという病で、なかなか早期発見が難しい。しかも、深刻化すると、暴飲暴食、夢想、性生活の乱れなど、これまで出世街道を歩いてきた人とは思えない行動に走り、ついには脱落し、お払い箱に捨てられてしまう。過去二〇年間にわたり、ゼネラル・エレクトリック、インテル、IBM、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、マッキンゼーなどの企業においてサミット症候群を観察してきた著者らが、その徴候を察知し、予防措置を講じる方法をまとめた。一見、個人の問題のようだが、組織として取り組むべきことは多い。

わが道を行きたがる有能な部下とのつき合い方
「できる社員」は包容力で管理する

ロバート・ゴーフィロンドン・ビジネススクール 教授
ガレス・ジョーンズINSEAD 客員教授

アイデアの経済が競争優位を左右する時代にあって、高いパフォーマンスを生み出すAクラス社員の存在は決定的である。とはいえ、総じて彼ら彼女らはその扱いが難しい。その管理術を会得しなければ、宝の持ち腐れに終わってしまうだろう。ロシュやノバルティス、エレクトロニック・アーツ、シスコシステムズ、BBC、WPP、プライスウォーターハウス・クーパースなどの知識集約企業の経営幹部一〇〇〇人とその部下たちへのインタビューから、Aクラス社員に共通する特性とその効果的な管理法が明らかになった。リーダーは、彼ら彼女らの特徴を理解したうえで、時には支援し、時には守ってやりながら、その能力を発揮させなければならない。

インテグレーティブ・シンキングのすすめ
偉大なるリーダーの思考法

ロジャー・L・マーティントロント大学 ジョセフ・L・ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 学長

ジャック・ウェルチやラリー・ボシディ、P&Gのアラン・ラフリーなど、一流と呼ばれるリーダーたちは、直線的なロジカル・シンキングではなく、全体を部分に要素還元することなく、矛盾や対立から新しい何かを生み出す「インテグレーティブ・シンキング」によって複雑な現実に対処している。そもそも人間は「対向する知性」という高次元の能力が備えているが、単純明快さや効率的な問題解決を欲するあまり、この能力を開発することを怠り、ついつい安易なロジカル・シンキングに走ってしまう。その行き着く先は、似たり寄ったりのアイデアや月並みな意思決定であり、状況に応じた最善解はおろか、イノベーションなど望むべくもない。本稿では、〈リナックス〉系ベンダーを代表するレッドハットの成功を引きながら、インテグレーティブ・シンキングについての理解を深める。

OPINION

組織人の品格

坂東眞理子昭和女子大学 学長

HBR Articles

CMMIよりも簡単で効果的
PEMMでビジネスプロセスを改革する

マイケル・ハマーハマー・アンド・カンパニー 設立者

元マサチューセッツ工科大学教授のマイケル・ハマーは一七年前、「ビジネスプロセス・リエンジニアリング」という概念を提唱し、これは全世界的に広がり、多くの企業で導入されていった。しかし、失敗例は枚挙に暇がなく、この状況は依然変わっていない。このような現状を打開すべく、ハマーはアメリカ主要企業の協力の下、「PEMM」(プロセスと企業の成熟度モデル)を開発した。これは、プロセス・マネジメントにおける組織能力を評価し、ビジネスプロセス改革を体系的に実行させるツールである。ミシュランやロイヤル・ダッチ・シェル、テトラパック、グローバル消費財メーカーのクロロックスなど、PEMMを用いて高水準のプロセス・パフォーマンスを実現すると同時に、企業業績を大きく改善することに成功している。

私はいかに「下半身不随」を克服したか
車椅子のコンサルタント

フロンティア・ワークス 共同創設者グレン・E・マングリアン

CSCインデックスでコンサルタントとして活躍し、順調な人生を送ってきた著者は、ある日突然、椎間板断裂によって下半身不随になってしまった。このように、不幸は唐突に訪れるもので、だれの身にも起こりうる。これまでのキャリアを棒に振るような出来事に、著者も苦しみ、葛藤したが、やがてこの逆境を受け入れ、前進することを決意する。いまでは、この不幸によって、これまで見えなかったことが見え、得られることのなかった能力を身につけ、新しい人生をエンジョイしている。それは、人間に生来的に備わっている「再起力」の賜物であり、本稿では、その力はどのように引き出されるのかを語る。

Serial Articles

立石一真ものがたり「できません」と云うな
第三回:倒産の危機、オートメーションとの出会い

湯谷昇羊ダイヤモンド社 論説委員

五〇余日に及ぶ労働争議、ドッジ・ラインの余波による倒産危機、そして最愛の妻元子の死。一真はこれらの辛苦を何とか乗り越え、一からやり直しを図る。ちょうどその頃、彼の生涯の師となる上野陽一と西勝造によって、サイバネティックスとオートーメーションに出会う。

BRAIN FOOD

ビッグ・シード・マーケティング

ダンカン・J・ワッツコロンビア大学 教授
ヨナ・ペレッティライター

「沈黙は金なり」症候群

ジェームズ・R・デタルトペンシルバニア州立大学スミール・カレッジ・オブ・ビジネス 助教授
エイミー・C・エドモンドソンハーバード・ビジネススクール 教授

笑顔と顧客満足の関係

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

売上げの無知

ロバート・ショーシティ大学 カス・ビジネススクール 客員教授
ビンセント=ウェイン・ミッチェルシティ大学 カス・ビジネススクール 教授

長時間労働は必ずしも悪ではない

ハリス・アレンハリス・アレングループ プリンシプル
ウィリアム・ブンノースウェスタン大学 フェインバーグ・スクール・オブ・メディシン 教授

詩に学び、対話力を鍛える

デイビッド・ホワイト詩人

新製品を開発する前に考えること

ポール・キャルスロップベイン・アンド・カンパニー パートナー

ジョン・ハリソンを探せ

カリム・R・ラーカニハーバード・ビジネススクール 助教授
ラルス・ボー・イエッペセンコペンハーゲン・ビジネススクール 助教授

CHIEF OFFICERS

「ものが本来あるべき必然の姿」をつくり上げる

平野友彦プラマイゼロ 代表取締役社長


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  • 総合評価:★★★★
  • 投稿数:119
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読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。

流されない思考をもつため
投稿日 2011/11/13
投稿者 gari
会社員
★★★

日々の仕事に忙殺されているなかで、本質的な思考が何か考えるきっかけを与えてくれる良書。すべてを理解をするのは難しいが、自分の仕事に直接かかわる部分を精読している。

おもしろビジネス誌
投稿日 2011/06/10
投稿者 富士ハーネス
課長
★★★★★

ハーバードビジネスレビューという、名称から少々底知れない格調の高さを想像した自分ですが、内容はなんと平易かつ親しみやすい雑誌でしょうか!以前聞いたことがある内容でも、再度あらためて執筆陣の絢爛な文章よりレビューすることにより、仕事にも日常にも、また思考にもすぐ反映できそうな内容ばかりです!

自信がつく!
投稿日 2011/06/03
投稿者 ひろきち
会社員
★★★★★

毎号楽しみにしています。複雑な現代社会を生き抜く自信がつきます。

Do now what you can do for your future !
投稿日 2011/02/15
投稿者 しろくまくん
高校生
★★★★

この雑誌は単純におもしろい!企業経営の勉強にと読み始めたが、日常生活の場面でも大いに活用できることを発見。「思考のレベルアップ」が図れた。生徒会の運営戦略に応用するなどして、今では仕事の良きパートナーである。英語版の購読にも挑戦しようと決意した(笑)

ビジネスマン、経済学者必見
投稿日 2011/01/27
投稿者 ウェーバー
学生
★★★★★

値段は高いですがこれからの時代を生き抜くうえで必読の書です。執筆陣も世界的学者です。

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