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■ハーバードビジネスレビュー日本版の目次
2008年3月号 特集:リーダーシップ強化法
Feature Articles
反復練習がカギ
一流人材のつくり方
K・アンダース・エリクソン フロリダ州立大学 教授
マイケル・J・プリーチュラ エイモリー大学 ゴイズエタ・ビジネススクール 教授
エドワード・T・コークリー マックス・プランク人間発達研究所 博士研究員
一流になれるかどうかは、生来の資質、すなわち「才能」に負うところが大きいと信じられている。スポーツ選手、芸術家、チェス・プレーヤー、医師など、さまざまな分野の一流人材の幼少期について調査したところ、IQとの相関関係はないことが明らかとなった。唯一共通するのは、幼少期から熱心な指導者に師事し、的を絞って繰り返し練習することだった。しかも、一〇年、二〇年の歳月をかけて。一流と凡人との差は、このような反復練習の量、質、時間にある。
プロフェッショナルのやる気を引き出す
メンタリングの原点
トーマス・J・デロング ハーバード・ビジネススクール 教授
ジョン・J・ガバロ ハーバード・ビジネススクール 名誉教授
ロバート・J・リーズ 元 アーンスト・アンド・ヤング・インターナショナル 人事担当ディレクター
金融業界、監査法人、法律事務所、コンサルティング会社など、人材の質がカギを握るピープル・ビジネスの世界では、若手のみならず中堅クラスの退職率が高止まりしつつある。そこで、メンタリングを制度化するところが急増している。しかし、標準化された形式的なメンタリングはかえって害である。かつての師弟関係のように、個人対応で血の通ったメンタリングこそ有効である。また、メンタリングはAクラス社員やCクラス社員に偏りがちだが、組織の大多数を占めるBクラス社員にも等しく不可欠である。
逆転の解決策は必ず見つかる
調査交渉術
ディーパック・マルホトラ ハーバード・ビジネススクール 准教授
マックス・H・ベイザーマン ハーバード・ビジネススクール 教授
交渉は「勝負」ではない。ところが、双方、知らず知らずのうちに勝ち負けの世界へ流れていく。なぜか。お互い、相手のことを十分理解できていないからであり、また相手のニーズや動機を自分勝手に想像しているからでもある。このような思考様式を改めない限り、難しい交渉は乗り切れない。交渉の達人と呼ばれる人たちは「調査交渉術」を身につけている。彼ら彼女らは、犯罪調査に当たる刑事のごとく、状況をつぶさに観察し、先入観を捨てて、従来とは異なる視点からさまざまな情報を集め、水面下の事実をあぶり出し、解決の選択肢を広げている。
ハリウッドの名プロデューサーが教える
ストーリーテリングの心得
ピーター・グーバー カリフォルニア大学ロサンゼルス校 スクール・オブ・シアター・フィルム・アンド・テレビジョン 教授
ストーリーテリングの有効性は、ビジネスの世界でも広く認識されつつある。自分自身のみならず、ビジネスや企業について、紋切り型で借り物の言葉ではなく、生き生きした自分の言葉で表現するコミュニケーション・スキルは、業種や仕事、職位の違いにかかわらず、例外なく役に立つ。筆者は、キューバのカストロ議長にハバナ湾の撮影許可を直接交渉した経験からストーリーテリングの重要性に目覚め、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、コロンビア映画などで、映画制作に携わるなかで、ストーリーテリングを体系化していった。いわく、ストーリーテリングにおいて最も重要なのは「誠実さ」であり、それは「自分自身」「聞き手」「状況」「使命」に向けられなければならない。
一五社五五チーム一五〇〇人への調査が教える
協働するチームの秘訣
リンダ・グラットン ロンドン・ビジネススクール 教授
タマラ・J・エリクソン コンコース・インスティテュート 所長
イノベーションの成功確率を高めるには、さまざまな視点や専門性を融合させることが欠かせない。そのため、さまざまな分野の専門家たちのコラボレーションが奨励され、ITのおかげもあって大規模化とバーチャル化が進んでいる。しかし、多国籍企業一五社の五五チームについて調査したところ、まず、これらの傾向は必要条件とはいえ、「諸刃の剣」でもあり、異分野コラボレーションには、チーム・マネジメントの常識とは異なる条件が必要であることが判明した。BP、スタンダードチャータード銀行、プライスウォーターハウスクーパース、リーマン・ブラザーズ、ノキアなどの例を引きながら、協働するチームに求められる組織スキルについて解説する。
「クネビン・フレームワーク」による
臨機応変の意思決定手法
デイビッド・J・スノウドン コグニティブ・エッジ 創設者
メアリー・E・ブーン ブーン・アソシエーツ 社長
「クネビン・フレームワーク」は、直面する状況を、「単純な状況」「込み入った状況」「複雑な状況」「カオス的な状況」、そして「無秩序」に分類し、それぞれの状況に適した意思決定とリーダーシップを教えてくれるツールだ。アメリカのDARPAは、このフレームワークをテロ対策に使い、シンガポール政府はリスク評価および将来展望システムに、あるグローバル製薬会社は、新製品開発戦略の構築に使い、カナダの地方政府では、政策立案に職員を巻き込むために使ってきた。またこれを使い続けるうちに、実際の事例や将来的に可能なシナリオを考慮した、より明確なフレームワークを構築できるようになる。
優れたリーダーとさえないリーダーの違い
「決断と実行」のリーダーシップ
ノール・M・ティシー ミシガン大学 スティーブン・M・ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
ウォレン・G・ベニス 南カリフォルニア大学 マーシャル・スクール・オブ・ビジネス 教授
リーダーに何よりも求められるのは、優れた判断を下すことである。卓越したリーダーは、「ここぞ」という局面で、高い確率で判断を的中させる。逆に判断が的外れでは、リーダー失格の烙印を押されてもしかたない。判断は一瞬で下されるものではなく、プロセスを経るものである。判断上手なリーダーは、「準備」「判断」「実行」という三つのフェーズからなる意思決定プロセスに従っている。また、意思決定プロセスの各フェーズにおいて、自分の行動を周囲に説明するためにストーリー・ラインを活用している。
OPINION
革新の生まれる場
石井 裕 マサチューセッツ工科大学 メディアラボ 教授
HBR Articles
「献身度」から分析する
頼れるフォロワー 困ったフォロワー
バーバラ・ケラーマン ハーバード大学 ジョン・F・ケネディ行政大学院 センター・フォー・パブリック・リーダーシップ 講師
フォロワーの存在なくして、リーダーは存在しえない。リーダーシップに関する研究や文献は山ほどあるが、フォロワーシップに関するそれは数えるほどしかない。フォロワーの理解なくして、効果的なリーダーシップなど望むべくもない。筆者は、過去の数少ないフォロワー研究の結果を再検証したうえで、リーダーへの「献身度」という、独自の評価軸によって、フォロワーを「孤立者」「傍観者」「参加者」「活動家」「硬骨漢」に類型化した。フォロワーを能力やパフォーマンスで分類する前に、まずその行動特性について分析してみるべきだろう。その結果を踏まえて、能力開発、業績改善の手立てを考えるのだ。
「インナー・ワーク・ライフ」の分析が明かす
知識労働者のモチベーション心理学
テレサ・M・アマビール ハーバード・ビジネススクール 教授
スティーブン・J・クラマー 著述家
知識労働において、仕事のやりがいなどの内発的要因は、金銭によるインセンティブよりも重要であることは、理論と実践の両面から長らく支持されてきた。しかしその具体的なメカニズム、すなわち社員は仕事をしながら何を考え、どう感じているのか、それが成果にどう影響しているか、本格的に注目したのは本稿が最初である。二三八人のプロフェッショナルに、プロジェクト期間中の日誌を記入してもらい、蓄積された一万二〇〇〇件近くのデータの分析によって、「インナー・ワーク・ライフ」(個人的職務経験)が社員のみならず、企業のパフォーマンスにも大きく影響していることが明らかになった。
Serial Article
立石一真ものがたり「できません」と云うな
【第九回】CD(キャッシュ・ディスペンサー)と無人駅システム
湯谷昇羊 ダイヤモンド社 論説委員
一九六三年、一真は渡米し、世界トップの自販機メーカー、オートマチック・キャンティーンを訪問。新しい自販機の開発の話がまとまり、クレジットカード用とプリペイド方式の自販機が開発される。この成功が、その後の金融機関向けのCD機、鉄道会社向けの自動改札や無人駅システムへとつながっていく。
BRAIN FOOD
財務報告から「事業報告」の時代
花堂靖仁 早稲田大学ビジネススクール 特任教授
芝坂佳子 あずさ監査法人 シニアマネジャー
ロバート・G・エクレス ハーバード・ビジネススクール 上級講師
CEO解任の光と影
チャック・ルシアー ブーズ・アレン・ハミルトン 名誉シニア・バイス・プレジデント
ジャン・ダイヤー 元 ブーズ・アレン・ハミルトン プリンシパル
役に立つマネジメント・ツールはどれか
ダレル・リグビー ベイン・アンド・カンパニー パートナー
バーバラ・ビロドウ ベイン・アンド・カンパニー 市場調査担当ディレクター
シナリオ&コンティンジェンシー・プランニングの再発見
ダレル・リグビー ベイン・アンド・カンパニー パートナー
バーバラ・ビロドウ ベイン・アンド・カンパニー 市場調査担当ディレクター
R&D投資のジレンマ
ジェームズ・シンタ コノコフィリップス マネジャー IRI リサーチ・オン・リサーチ委員会 委員長
スポーツとインターナル・マーケティングの関係
フランシス・J・ファレリー モナッシュ大学 准教授
スティーブン・A・グレイザー ハーバード・ビジネススクール 名誉教授
CHIEF OFFICERS
経営資源を地球規模で最適化せよ
椎木 茂 IBMビジネスコンサルティング サービス 代表取締役社長
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読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。
- ビジネスマンの働き方・生き方のヒントが満載
- 投稿日 2012/05/15
- 投稿者 mitsu
- 会社員
- ★★★ 3.0
ビジネスに限らず、幅広く「仕事と人生」の切り口で書かれた論文は非常に興味深く、自分の組織や上司のマネジメントスタイルを分析するのに有益である。特にグローバル企業への脱皮をはかる多くの企業の課題がわかり、その過酷な競争に勝つためのヒントも多い。グローバルを舞台に活躍したい人には必読の雑誌といえる。
- テーマが深いです。
- 投稿日 2012/03/10
- 投稿者 みつみつ
- 会社員
- ★★★★★ 5.0
1つのテーマをいろいろな観点から深掘りされており読みごたえがあります。
- 流されない思考をもつため
- 投稿日 2011/11/13
- 投稿者 gari
- 会社員
- ★★★ 3.0
日々の仕事に忙殺されているなかで、本質的な思考が何か考えるきっかけを与えてくれる良書。すべてを理解をするのは難しいが、自分の仕事に直接かかわる部分を精読している。
- おもしろビジネス誌
- 投稿日 2011/06/10
- 投稿者 富士ハーネス
- 課長
- ★★★★★ 5.0
ハーバードビジネスレビューという、名称から少々底知れない格調の高さを想像した自分ですが、内容はなんと平易かつ親しみやすい雑誌でしょうか!以前聞いたことがある内容でも、再度あらためて執筆陣の絢爛な文章よりレビューすることにより、仕事にも日常にも、また思考にもすぐ反映できそうな内容ばかりです!
- 自信がつく!
- 投稿日 2011/06/03
- 投稿者 ひろきち
- 会社員
- ★★★★★ 5.0
毎号楽しみにしています。複雑な現代社会を生き抜く自信がつきます。
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