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■ハーバードビジネスレビュー日本版の目次
特集:「超」コモディティ化のマーケティング戦略
Feature Articles
リーン生産方式を補完する
リーン消費:顧客の機会コストを削減する
ジェームズ P. ウォマック リーン・エンタプライズ・インスティテュート 所長
ダニエル T. ジョーンズ リーン・エンタプライズ・アカデミー 会長
リーン生産方式は製造のあり方を一変させた。しかし、それはあくまで企業側だけの効率化であり、いまなお企業側の都合に顧客がつき合わされているのが実情だ。顧客はほしい商品を一つの店で見つけられず、あちこちの店を探し回る。車の修理にしても、並んだり待たされたりと、何かと手間暇を強いられる。こうした顧客の「機会コスト」を低下するような消費プロセスの再構築、すなわち「リーン消費」が必要である。顧客の費やす時間と労力を最小限にとどめ、顧客が必要なものを必要な時に必要な場所へ正確に届けることで、企業と顧客はウィン・ウィンの関係を築くことができる。
UOBとKPIを変更して差別化を図る
「脱」コモディティ化の成長戦略
リタ・ギュンター・マグレイス コロンビア大学 ビジネススクール 准教授
イアン・C・マクミラン ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授
三年間にわたり、さまざまな業界の企業の成長戦略を研究したところ、いわゆる成熟産業において急成長を遂げた企業が見つかった。たとえば、メキシコの生コンクリート会社、セメックスであり、スイスの再保険会社、スイス・リーなどは、コモディティ産業にあって競合他社を大きく上回る成長率を実現している。これら低成長産業の高成長企業に共通していたのは、事業単位とKPIの変更という、きわめて地味な作業であった。しかし、その効果は絶大で、成功確率も高く、ライバルを追随させない。メーカーのサービス事業という点においても、魅力的なアプローチである。
競争優位獲得への唯一のフロンティア
顧客接点をシステム化する
ジェフリー・F・レイポート マーケット・スペース 共同創設者
バーナード・J・ジウォルスキー マーケット・スペース 共同創設者
顧客接点は、言わば「企業の顔」である。最近では「コンタクト・ポイント」とも呼ばれるが、この顧客接点こそ、サービス経済における差別化のカギである。しかし、システムとして統合されたサービス・インターフェースを構築している企業は稀で、その重要性を知る企業も少ない。サービス・インターフェースのシステム化とは、無手勝流に設置され、独立して機能するさまざまな顧客接点を「リエンジニアリング」することにほかならない。その際、「物理的な印象と外見」「認知」「情緒または態度」「連携」を同時実現させる設計図を描くことが欠かせない。
ポジショニング次第で商品は生まれ変わる
「脱」ライフサイクルの市場戦略
ヤンガム・ムーン ハーバード・ビジネススクール 准教授
商品も人間と同じく、生れ落ちてからだんだんと成熟し、ピークをすぎると、次第に衰退し、やがては消えていく。これが、いわゆる「商品ライフサイクル」の法則である。しかし、このマーケティングの常識はもはや「非常識」である。「リバース」「ブレイクアウェイ」「ステルス」という三つのポジショニング戦略をたくみに操ることで、商品を生き返らせることも、いっきに成熟させることもできる。本稿では、IKEA、コマース・バンク、ソニー、ハインツ、アップルなどのポジショニング戦略の成功例を分析し、商品ライフサイクルの呪縛から逃れる方法を提示する。
CRMを成功させる4つの連携
カスタマー・フォーカスへの挑戦
ランジェイ・グラティ ノースウエスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・ビジネス 教授
ジェームズ・B・オールドロイド ノースウエスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・ビジネス 博士課程
たいていのCRMプロジェクトが失敗に終わっている。しかし、カスタマー・フォーカスに力を入れる企業が後を絶たない。この旧くて新しい課題は、IT部門やマーケティング部門のみならず、全社を挙げて取り組まなければならないにもかかわらず、途中で挫折してしまったり、そのステップを間違えたりと、投資を回収できないままに終わってしまうことが多い。カスタマー・フォーカスに成功した一七社について徹底調査したところ、これらの企業は共通して四つの段階を踏んでいることが判明した。本稿では、カスタマー・フォーカスの実践法を詳しく解説する。
部門間のコンフリクトを超えて、適正利益を導く
シックス・シグマ価格戦略
マンモハン・S・ソディ シティ大学 カス・ビジネススクール 助教授
ナブディープ・S・ソディ ケナメタル グローバル・プライシング担当ディレクター
製造プロセスのコストを削減するために、シックス・シグマを採用している企業は多い。しかし、これを営業部門に適用する企業は稀だろう。概して、プライシングは「ブラック・ボックス」であり、場当たり的に決定されることも少なくない。本稿では、いかに価格を科学的に管理しうるか、プライシングにシックス・シグマを導入した先進的な試みを紹介する。この有効なツールに背を向けるとすると、多額のキャッシュをみすみす失うに等しい。
クイック・トリップとワワを徹底検証
コンビニエンス・ストアの「超」顧客サービス
ニーリ・ベンダプディ オハイオ州立大学 フィッシャー・カレッジ・オブ・ビジネス 准教授
ベンカト・ベンダプディ オハイオ州立大学 フィッシャー・カレッジ・オブ・ビジネス 教授
アメリカの顧客サービスのベスト・プラクティスといえば、ノードストローム、USAA、ザ・リッツ・カールトン・ホテル、最近ではジェット・ブルー航空など、おなじみの名前が挙げられる。さて、ワワ、クイック・トリップ(QT)という小売業をご存知だろうか。両社は、顧客満足、従業員満足、営業利益において高水準の実績を誇る。並みいる競合他社と比べて、いったい何が違うのだろうか。コンビニエンス・ストアというサービス・デリバリー・システムは標準化と効率化を念頭に置いて設計されているが、ワワとQTは信頼、地域密着、人間関係といったコンセプトで運営されている。
OPINION
M&Aは悪ではない
安田隆二 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授
HBR Articles
その虚々実々を明らかにする
先行者利得の真実
フェルナンド・スアレス ボストン大学 准教授
ジャンビト・ランツォーラ ロンドン・ビジネススクール リサーチ・フェロー
「鶏口となるも牛後となるなかれ」。はたして本当だろうか。先行者利得という常識、「2匹目のドジョウ」という格言もあるが、それは万能の法則とはいえない。何しろ例外が多すぎる。先行者利得に関する文献調査と三〇余りの事例研究から、先行者利得は「技術進歩」と「市場の拡大」の二つの要因に大きく左右されることが判明した。その調査結果を踏まえれば、スピードの時代、コモディティ化など、大仰な警告に惑わされることなく、現実に即した意思決定と戦略の立案ができるようになる。
柔軟な組織とバリューチェーンを実現する
戦略的ソーシング
マーク・ゴットフレッドソン ベイン・アンド・カンパニー パートナー
ルディ・パーヤー ベイン・アンド・カンパニー パートナー
スティーブン・フィリップス ベイン・アンド・カンパニー パートナー
今日、アウトソーシングは重要な戦略要素の一つである。垂直統合型ビジネスモデルからの脱皮を図ったセブン-イレブンは、アウトソーシングの戦略的な活用によって、バリューチェーンを形成し、柔軟にその調整を図っている。ケイパビリティの保有からアウトソーシングへ、新たな時代の到来により、組織は大きく変わり、新しい経営スキルが必要になっている。
フリート・バンクの実験
社員のロイヤルティを科学する
ヘイグ・R・ナルバンティアン マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング プリンシパル
アン・ソスタク フリート・ボストン・ファイナンシャル 人事担当バイス・プレジデント
知識経済において、優秀な人材の流出を食い止め、その持てる力を発揮させることが競争優位を左右する。全米第七位のフリート・バンク(現バンク・オブ・アメリカ)は、好況下にありながら、高い離職率に頭を悩ませていた。そこで、マリオット・グループやトヨタ自動車が採用する学際的な人的資本マネジメントの手法を導入し、退職に至る行動の因果関係を統計学的に突き止め、そこから、雇用、報酬やインセンティブ、キャリア開発など、従来の人事施策を全面的に改革し、離職率を大きく改善させた。
HBR Case Study
成熟化市場の活性化を目指して
停滞したコモディティ市場にプレミアム・ブランドを投入すべきか
[コメンテーター]
ダン・シュルマン ヴァージン・モバイル・アメリカ CEO
ディーパク・C・ジェイン ノースウエスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・ビジネス 学長
オスカー・デ・ラ・レンタ オスカー・デ・ラ・レンタ 会長
アレクサンダー・L・ボーレン オスカー・デ・ラ・レンタ CEO
トーマス・T・ネイゲル ストラテジック・プライシング・グループ 創設者兼会長
[ケース・ライター]
アイダレーネ・F・ケスナー インディアナ大学ケリー・スクール・オブ・ビジネス 教授
ロックニー・ウォルターズ インディアナ大学ケリー・スクール・オブ・ビジネス 教授
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読者レビューは他のお客様によって書かれたものです。感想には個人差がありますのでご了承ください。
- ビジネスマンの働き方・生き方のヒントが満載
- 投稿日 2012/05/15
- 投稿者 mitsu
- 会社員
- ★★★ 3.0
ビジネスに限らず、幅広く「仕事と人生」の切り口で書かれた論文は非常に興味深く、自分の組織や上司のマネジメントスタイルを分析するのに有益である。特にグローバル企業への脱皮をはかる多くの企業の課題がわかり、その過酷な競争に勝つためのヒントも多い。グローバルを舞台に活躍したい人には必読の雑誌といえる。
- テーマが深いです。
- 投稿日 2012/03/10
- 投稿者 みつみつ
- 会社員
- ★★★★★ 5.0
1つのテーマをいろいろな観点から深掘りされており読みごたえがあります。
- 流されない思考をもつため
- 投稿日 2011/11/13
- 投稿者 gari
- 会社員
- ★★★ 3.0
日々の仕事に忙殺されているなかで、本質的な思考が何か考えるきっかけを与えてくれる良書。すべてを理解をするのは難しいが、自分の仕事に直接かかわる部分を精読している。
- おもしろビジネス誌
- 投稿日 2011/06/10
- 投稿者 富士ハーネス
- 課長
- ★★★★★ 5.0
ハーバードビジネスレビューという、名称から少々底知れない格調の高さを想像した自分ですが、内容はなんと平易かつ親しみやすい雑誌でしょうか!以前聞いたことがある内容でも、再度あらためて執筆陣の絢爛な文章よりレビューすることにより、仕事にも日常にも、また思考にもすぐ反映できそうな内容ばかりです!
- 自信がつく!
- 投稿日 2011/06/03
- 投稿者 ひろきち
- 会社員
- ★★★★★ 5.0
毎号楽しみにしています。複雑な現代社会を生き抜く自信がつきます。
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