ハーバードビジネスレビュー日本版のバックナンバー
2006/02/10発売号 (2006年3月号)

ハーバードビジネスレビュー日本版

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■ハーバードビジネスレビュー日本版の目次

2006年3月号 特集:戦略の定石 戦略の死角

複雑系モデルか大量生産モデルかを見極めよ
すべての企業に「利き手」がある

ジェフリー・A・ムーア TCGアドバイザーズ 社長

企業はもれなく「複雑系モデル」と「大量生産モデル」に分類できる。顧客やバリューチェーンはもとより、営業やマーケティング、人材要件、組織文化と、何から何までまったく異なる。なのに、これら二つのモデルを同時に抱え、両方とも成功させようとする。しかし、いかなる企業も、筆者いわく「利き手」があり、最終的には、複雑系モデルか、大量生産モデルのどちらかを選択せざるをえない。M&Aの大半が失敗するのは、複雑系モデルと大量生産モデルという二兎を追いかけたがための結果であり、当然の帰結でもある。
自社の利き手を正しく認識することなくして、戦略は機能しないといえる。

五つの戦略タイプで海外事業をとらえ直す
グローバル競争とリージョナル戦略

パンカジュ・ゲマワット ハーバード・ビジネススクール 教授

自由貿易協定や通貨統合によって地域経済化が進み、地域という戦略単位にグローバル企業の注目が集まっている。従来の全世界を対象としたグローバル戦略と各国市場におけるローカル戦略の間を埋めるものとして、地域(リージョナル)戦略の重要性に気づきはじめているのだ。実際トヨタなどは、強力な地域戦略を組み合わせて世界にアプローチし、優れた成果を上げた好例といえる。本稿では、さまざまな成功企業の地域戦略を検討し、市場や事業の発展に応じて、これらの企業がどのように戦略を転換したり、組み合わせたりしているかを紹介する。
グローバリゼーションは競争優位を損なう
シンク・ローカル アクト・ローカル

ブルース・グリーンワルド コロンビア・ビジネススクール 教授
ジャッド・カーン ハミングバード・マネジメント プリンシパル



BSCだけでは戦略は実現しない
戦略管理オフィスの活用法

ロバート・S・キャプラン ハーバード・ビジネススクール 教授
デイビッド・P・ノートン バランス・スコアカード・コラボレーティブ 創業者兼社長

意欲的な戦略とは裏腹に、そこそこの実績で終わってしまう企業が何とも多い。その最大の理由は、戦略を実行するプロセスが管理されていないことにある。筆者たちがバランス・スコアカード(BSC)を導入している企業を調べたところ、戦略の管理がおざなりであると、やはり同じような結果が招かれるという。しかし、みごとBSCプロジェクトを成功させている組織では、BSCと戦略を継続的に管理する「戦略管理オフィス」(OSM)が設置されている。クライスラー、アメリカ陸軍、カナダ・ブラッド・サービスの例を紹介しながら、OSMを効果的に運営し、BSCプロジェクトを成功させる秘訣を解説する。

変化の予兆に気づく能力
生き残る企業は「周辺視野」が広い

ジョージ・S・デイ ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授
ポール・J・H・シューメイカー ディシジョン・ストラテジーズ・インターナショナル 創立者兼会長

四〇年間、少女たちの心をとらえてきた〈バービー〉人形は、新興勢力の〈ブラッツ〉に押され、あっという間にそのシェアを失った。これは製造元のマテルが少女たちの嗜好の変化を見逃したからにほかならない。このような危機、逆にチャンスはひそかに忍び寄ってくるが、必ず何らかの予兆がある。これをキャッチできるか否かが、勝敗を分けるのはいうまでもない。そのためには、「周辺視野」の重要性を認識し、組織的に身につける必要がある。本稿では、周辺視野の強化法と合わせて、その測定法について紹介する。

ビジネスの複雑性を管理する
「イノベーションの均衡点」を探せ

マーク・ゴットフレッドソン ベイン・アンド・カンパニー パートナー
キース・アスピネル ベイン・アンド・カンパニー シニア・パートナー

顧客満足の実現、市場シェアの死守、競合他社との差別化など、さまざまな要因から、多くの企業が新製品開発に走る。しかし、在庫管理や業務プロセスの複雑化、それに伴うコスト増など、有形無形の弊害がもたらされ、結局は利益が蝕まれる。本稿では、新製品や新サービスの開発と複雑性がバランスする「イノベーションの均衡点」を見極めることが重要であると指摘する。この均衡点こそ、売上高と利益が最大化するところであり、これを戦略的に管理することこそ、経営者の新たな課題である。

OPINION

オタク市場のインパクト

森永卓郎 三菱UFJリサーチ・アンド・コンサルティング 客員研究員

HBR Articles

取締役会が知るべき四つのモード
ITガバナンスの選択

リチャード・ノラン ハーバード・ビジネススクール 名誉教授
F・ウォレン・マクファーラン ハーバード・ビジネススクール 名誉教授

ITガバナンス不在の罪は、不正会計に等しい。いまやIT投資は、設備投資の五〇%を占めるほどに大規模化しており、その費用対効果によって、業績は大きく上下に振れる。ノベル、ホーム・デポ、P&G、ウォルマート、フェデックスなど、ITを有効活用している企業の多くがITガバナンスを重要視しており、取締役会に「IT監視委員会」を設置するなど、しかるべき体制を敷いている。本稿では、まず自社のIT戦略モードを見極めるフレームワークを提示し、モードごとにITガバナンスにおいて取り組むべき課題を明らかにする。また、IT監視委員会を設置する際の注意点についても言及する。

八つの基本原則を検証せよ
GBSC:企業行動規範の世界標準

リン・ペイン ハーバード・ビジネススクール 教授
ロヒト・デシュパンデ ハーバード・ビジネススクール 教授
ジョシュア・D・マーゴリス ハーバード・ビジネススクール 準教授
キム・エリック・ベッチャー 元 ハーバード・ビジネススクール リサーチ・アソシエート

いまや現代企業は、利益を追求するだけの経済機関を超えて、さまざまなステークホルダーの利益に配慮する社会機関へと変わっている。しかし、法を逸脱した行為、倫理にもとる行為が後を絶たない。このような状況から、国際機関や各国政府、市場監督機関や各種団体が企業のあるべき姿を示した行動規範を次々に発表している。そこで筆者たちは、これらの行動規範二三種類を分析し、その共通点と相違点を洗い出し、「グローバル・ビジネス・ガイドライン」という独自の行動規範を作成した。これは世界初の試みであり、行動規範を洗練していくうえできわめて有効である。本稿では、このガイドラインの策定プロセスをひも解きながら、現代企業に求められている倫理および行動について解説する。

HBR Case Study

[コメンテーター]
M・エリック・ジョンソン ダートマス・タック・スクール・オブ・ビジネス 教授
ホルスト・ブランドスタター ジオブラ・ブランドスタター オーナー
ウォレン H.ハウスマン スタンフォード大学 マネジメントサイエンス・アンド・エンジニアリング学部 教授
アン・オムロッド ジョン・ゴールト・ソリューションズ CEO
[ケース・ライター]
エリック・マクナルティ ハーバードビジネススクール・パブリッシング マネージング・ディレクター

BRAIN FOOD 1

ポストM&Aにアウトソーシングを活用する

ジェーン・C・リンダー アクセンチュア 戦略的変革研究所 主任研究員

石炭の世界的復権

エイミー・ザルツハウアー イグニッション・ベンチャーズ 創設者兼CEO

CSRは業績に貢献しない

デイビッド・ボーゲル カリフォルニア大学バークレー校 ハース・スクール・オブ・ビジネス 教授

マーケティングROIのジレンマ

ケビン・J・クランシー コペルニクス・マーケティング・コンサルティング 会長兼CEO
ランディ・L・ストーン マーケティング・マネジメント・アナリティクス CEO

ひらめきは出発点にすぎない

ハロルド・エバンズ ジャーナリスト

放置されているハラスメント

ガーディナー・モース HBR シニア・エディター

現場の意思決定を科学する

フランク・ローデ フェア・アイザック・コーポレーション バイス・プレジデント

議決権が売買される時代

ルー・ルー・ラン シンガポール大学ビジネススクール 教授
ロイゾス・ヘラクリアス オックスフォード大学 テンプルトン・カレッジ フェロー

BRAIN FOOD 2

経済学者の数学病

エマニュエル・ダーマン コロンビア大学 金融工学プログラム ディレクター

官僚主義の語源

ウィリアム・H・スターバック オレゴン大学 チャールズ H.ランドクィスト・カレッジ・オブ・ビジネス 教授
プラットフォームの可能性を見逃すな

ジョン・スビオクラ ダイヤモンド・クラスター・インターナショナル グローバル・マネージング・ディレクター
アンソニー・J・パオーニ ダイヤモンド・クラスター・インターナショナル 副会長

CDO:多様性からイノベーションを生み出す

フランズ・ジョハンソン コンサルタント

創業経営者か、ベテラン経営者か

マーチン・L・マーテンズ コンコルディア大学 ジョン・モルソン・スクール・オブ・ビジネス 助教授

おまけに釣られない消費者こそ上客

ポール・M・ドラキア ライス大学ジェス・H.ジョーンズ経営大学院 助教授

アメリカ企業はまだまだ成長できる

レーカ・サンパス デロイト・サービス マネジャー
アジト・カンビル デロイト・サービス ディレクター

ブランドと株価の時間差ある関係

ナタリー・ミジック コロンビア・ビジネススクール 助教授
ロバート・ヤコブソン ワシントン大学ビジネススクール 教授

COO探しこそ難しい

アン・リム・オブライエン ハイドリック・アンド・ストラグルス・インターナショナル シニア・パートナー


BOOKS IN REVIEW

戦略的に経営者を育成する

長田貴仁 神戸大学大学院 経営学研究科 助教授

CHIEF OFFICERS

市場に受け入れられるプライシングとは

八剱洋一郎 ウィルコム 代表取締役社長


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  • 総合評価:★★★★
  • 投稿数:119
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流されない思考をもつため
投稿日 2011/11/13
投稿者 gari
会社員
★★★

日々の仕事に忙殺されているなかで、本質的な思考が何か考えるきっかけを与えてくれる良書。すべてを理解をするのは難しいが、自分の仕事に直接かかわる部分を精読している。

おもしろビジネス誌
投稿日 2011/06/10
投稿者 富士ハーネス
課長
★★★★★

ハーバードビジネスレビューという、名称から少々底知れない格調の高さを想像した自分ですが、内容はなんと平易かつ親しみやすい雑誌でしょうか!以前聞いたことがある内容でも、再度あらためて執筆陣の絢爛な文章よりレビューすることにより、仕事にも日常にも、また思考にもすぐ反映できそうな内容ばかりです!

自信がつく!
投稿日 2011/06/03
投稿者 ひろきち
会社員
★★★★★

毎号楽しみにしています。複雑な現代社会を生き抜く自信がつきます。

Do now what you can do for your future !
投稿日 2011/02/15
投稿者 しろくまくん
高校生
★★★★

この雑誌は単純におもしろい!企業経営の勉強にと読み始めたが、日常生活の場面でも大いに活用できることを発見。「思考のレベルアップ」が図れた。生徒会の運営戦略に応用するなどして、今では仕事の良きパートナーである。英語版の購読にも挑戦しようと決意した(笑)

ビジネスマン、経済学者必見
投稿日 2011/01/27
投稿者 ウェーバー
学生
★★★★★

値段は高いですがこれからの時代を生き抜くうえで必読の書です。執筆陣も世界的学者です。

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