病気のふりをする子

こころのオアシス NO.92 発売日: 2010/09/22

Original

〈仮病の種類〉
一口に仮病といっても、それほど心配のない「通常の仮病」から、詐病や虚偽性障害と診断されるものまでさまざまです。まずは各症状を説明することにします。
最初に通常の仮病です。
通常の仮病とは、「人にかまってもらいたい」など注意を引こうとしたり、「今日は学校で嫌なことがあるので休みたい」など嫌なことを避けようとしたりするために、病気の症状をちょっと大げさに言う場合です。
この種の仮病を使ったことがある人は少なからずいるのではないかと思います。
通常の仮病はたとえウソであっても、仮病の内容が重篤ではなく、また継続性のない一過性のものがほとんどです。
次に詐病です。
詐病とは、先生や保護者から叱られる(罰を受ける)のを回避しようとしたり、見舞いの金品を得たりすることを目的にして、病気であるかのように偽る行為です。
詐病では、通常、実利的目的が達成されますと、仮病をやめます。
ウソをつくという観点から考えますと、詐病には人格障害と考えられるケースも多数含まれます。
そして、虚偽性障害です。虚偽性障害では詐病のように罰の回避や金品の取得といったハッキリとした実利的目的はありません。
友だちや保護者、先生からやさしくしてもらうために仮病を装うようになります。
病気になれば、周囲の人が配慮をしてくれることを経験的に知っているからです(疾病利得といいます)。
心の空洞を埋めるために、必死になって病気を装うようになります。
このように説明しますと「通常の仮病」と同じように思われるかもしれませんが、「通常の仮病」とは仮病の質・内容が異なってきます。
病気のふりをするために「そんなことまでするのか」ということを平然とやってしまいます。
たとえば、「熱がある」ことを装うために、検温の前に熱い飲み物を大量に飲んだり、洋服で体温計をこすって摩擦熱で温度を上げたりします。
また、記憶喪失や歩行困難などを装うこともしばしばです。

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