さよなら!伝説のソニー

 戦後の荒廃の中に町工場として生まれ、ほかにはない独自技術へのこだわりで消費者の支持を集めてきたソニー。

 実際、現在の40代以上であれば、「SONY」のブランドロゴには特別な感情を抱いているはずです。品質への信頼、思わず手に取りたいと思わせるデザイン、他社製品より高くても買いたくなる高級イメージ、そして世界に通用する日本ブランドとしての誇り……。「SONY」の4文字には、さまざまな意味がこもっています。

 しかし、そのソニーがおかしい。すでに3期連続赤字であり、4期連続の赤字は確定的。スマートフォン、タブレット型端末などの新製品は、他社の後手に回っています。若い世代にとってSONYは、単なる日本の家電メーカーの一つにすぎません。いまや、この4文字が内包していた栄光は、すっかり「伝説」になってしまっています。

 こうした事態に、経営陣はどれだけ危機感を覚えているのか。残念なことに、それが見えてきません。グローバル企業にふさわしく外国人がトップに座り、委員会設置会社として多くの社外取締役が経営をつかさどる組織は、一見先進的ですが、有効に機能しているようにはとうてい思えないのです。

 その経営体制の問題点をはじめ、どうしてソニーはこうなったのか。そして、これからどうなるのか、本特集で明らかにしていきます。
(「週刊ダイヤモンド」副編集長 深澤 献)

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