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産経新聞社 セイロン

「大阪」と「TPP」を結ぶ点と線

「大阪」と「TPP」を結ぶ点と線 選挙必勝の鉄則は、争点を設定することである。自分の土俵に相手をのせてしまえば、その時点で勝負はついたも同然だ。平成17年には小泉純一郎氏が「郵政民営化」、同21年には民主党が「政権交代」という争点をそれぞれ先に設定して勝っている。今回の大阪ダブル選挙でも、橋下徹前府知事および「大阪維新の会」が、いわゆる「大阪都構想」(二重行政の是正)をいち早く争点として打ち出して圧勝したように見える。 ≪政治・行… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

現状墨守に弔鐘鳴らす「大阪都」

現状墨守に弔鐘鳴らす「大阪都」 橋下徹氏率いる「大阪維新の会」は、大阪府知事、大阪市長のダブル選挙で圧勝し、「大阪都」構想の実現に向けて動き出した。野田佳彦首相も、「大阪都」を政権検討課題として取り上げざるを得なくなった。首相の諮問機関である「地方制度調査会」でも、審議を始める方針だという。 ≪二元・二重行政に「ノー」≫ 橋下氏は市長選で民主、自民、共産の3党が推す統一候補に20万票差を付けぶっちぎりで勝った。大阪市民は既成政党に… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

女性宮家創設は荊の道の始まり

女性宮家創設は荊の道の始まり 宮内庁の羽毛田信吾長官は10月5日、野田佳彦首相に直接、「女性宮家」創設により皇族方の減少を食い止めることが喫緊の課題だと伝えたという。これを受けて11月25日、藤村修官房長官は「政府としても今後検討していく必要がある」と発言し、その後、政府内に勉強会が設置された。  ≪「有識者会議」の焼き直し≫  「女性宮家」の創設が提唱されるのは、現行の皇室典範12条で女性皇族は結婚すれば皇籍を離れなければなら… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

中国の海が既成事実化する危険

中国の海が既成事実化する危険 冷戦が終結してから、中国は、ソ連という邪悪な熊は飼いならされたのではないにしても、相当に傷ついたのであり、中国は平和を愛する国なのであるから、米軍はもはや太平洋にいる必要は一切ない、と言い始めた。  2001年に日本で行われた会議で発表した論文の中で、私は、米軍が撤退できないひとつの理由として、台湾や尖閣諸島に対する中国の武力攻撃が、西太平洋における日本と米国の国家安全保障上の利益に反するからである… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

求む「航行の自由」守る力量

求む「航行の自由」守る力量 江戸時代、鎖国の下では、海外との接点は少なく、限られた情報から世界情勢を分析していた。寛政年間、長崎や蝦夷地に遊学した林子平は、その経験から海防の重要性を感じ、『海国兵談』を著した。中に、「細かに思へば江戸の日本橋より唐、阿蘭陀まで境無しの水路也」という一文がある。  ≪海の守り意識した『海国兵談』≫  この時期の知識人はすでに、日本は島国ではあるものの海を通じて世界と結びついているという認識を持っ… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

1ミリシーベルトは実現可能な数字なのか

1ミリシーベルトは実現可能な数字なのか 「福島の状況はチェルノブイリに比べ限定的で被曝(ひばく)線量も低く、怖がる必要は全くない」、「福島の子供たちの甲状腺での線量は低く、このレベルで何らかのリスクがあったケースはない」-。日本財団がこの9月、福島県立医科大で開催した「放射線と健康リスク」に関する国際会議に出席した内外第一線の専門家は、2時間を超す長時間記者会見でこう言い切った。  ≪チェルノブイリとは違う≫  2日間にわたる会議では、全県民を対象に福島県が実… >>続き 正論 1月号 2011/12/03

変革をもたらす魔法の杖なのか

変革をもたらす魔法の杖なのか 2011年という年を振り返ってみると、「アラブの春から反格差デモへ」と、異議申し立てムーブメントが、大きなうねりとして世界を覆っていることに気づく。そしてその重要な原動力となったのは、ツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス)であるといわれる。本当にそうだろうか。 抗議行動の原動力ツイッター  ニューヨークのウォール街で始まったデモは、現地では「オキュパイ(占拠)」運動と呼ばれている。発端が9月17日だったから、もう2カ月… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

強くしなやかな瑞穂の国を造る「国土の強靱化」を

強くしなやかな瑞穂の国を造る「国土の強靱化」を 我(わ)が国は今、あきれてしまうほど大きな国難に直面している。  第一に、「首都直下地震」「西日本大震災」という、東日本大震災級の超巨大震災の「連発」に見舞われる危機である。  ≪首都直下、西日本震災に備え≫  過去2千年の歴史を振り返れば、今回のように東北沖で巨大地震が発生したときには、首都直下地震が「10年以内」の間隔で「必ず」発生している。そして、西日本を中心に巨大な破壊をもたらす東海、南海、… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

TPPで先進国間協調に参画を

野田佳彦首相のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉への参加表明が確実になった。国内には政党やメディア、国民世論を横断する反対論の高まりがある。外交交渉の行方は楽観を許さない。  ここでは、TPPの問題を歴史的な文脈において解釈しつつ、これからの日本外交が目指すべき方向はどこにあるかを考えたい。  ◆二項対立で世界は閉塞状況に  TPP論争の背景には、グローバリズム(アメリカ的な価値の世界化)対リージョナリズム(国… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

私が絞首刑に疑念を呈した理由

私が絞首刑に疑念を呈した理由 死刑については、制度自体の存廃論が激しく戦わされてきて、執行方法である絞首刑の是非論は、その陰に隠れてきた観がある。  そうした中で、大阪地裁がこの10月31日、大阪市で平成21年に起きたパチンコ店放火殺人事件の、裁判員裁判の判決公判で、殺人などの罪に問われた被告に求刑通り死刑を言い渡した際に、「死刑はそもそも生命を奪って罪を償う刑罰。ある程度の苦痛やむごたらしさはやむを得ない」として、絞首刑を合憲と… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

中国ブロック朝鮮半島に広がる

「資本は国境を越えるが、国家は超えない」。モダンな時代の古い世界の定義である。だから世界がブロック化すると、一番強い国が盟主になり、経済王国化した。経済王国たちが争った結果、世界は大戦を経験することになる。  ≪新旧ブロック化併存する世界≫  今のポストモダンの時代では、「資本が国家を超えないなら、超えるシステムを作ってみよう」という、新しい定義になった。「何々しよう」という試みなので、戦略を含む。EU(欧州連合)… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

普天間のツケをTPPで払うな

普天間のツケをTPPで払うな TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)議論が沸騰している。  TPPは全てのモノの関税を原則即時撤廃し、サービス、貿易、投資、労働などを自由化することを目標とし、現在9カ国が交渉中だ。当然ながら、交渉参加国それぞれに思惑がある。例えば、米国は、アジア太平洋地域への輸出と国内雇用の拡大、地域でのリーダーシップの強化を狙っている。  ≪なし崩し的な譲歩必至の交渉≫  では、日本の戦略は何なのか。イメージ先行で抽象的な決め… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

中嶋嶺雄 辛亥革命の今日的な意味は何か

中嶋嶺雄 辛亥革命の今日的な意味は何か 今日10月10日は、辛亥革命の発端となった武昌(現在は武漢市に統合)での蜂起(1911年)から百周年の記念日である。中華民国の建国に扉を開いた辛亥革命はまさに、中国近代史の大きな分水嶺となった出来事であった。  辛亥革命の結果、翌12年の元日には、米国から帰国した孫文が中華民国臨時大総統就任を南京で宣言し、270年余の歴史を誇った清朝は翌2月に崩壊した。だが、孫文は北洋軍閥を率いてきた清朝の軍事指… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

忍び寄る「重税国家」に警戒せよ

忍び寄る「重税国家」に警戒せよ 臨時国会で、野田佳彦政権下初の予算委員会が開かれ、ようやく政策論戦が始まった。しかし正直なところ異様な風景が展開されたように思える。経済政策ではほとんど深まった議論はなく、ただ「増税」のみが華々しく打ち出された。当面の議論の対象となる復興増税は大義なき増税であり、将来に禍根を残す政策となろう。  参院予算委の終盤、「たちあがれ日本」の片山虎之助議員が復興増税を批判する質問に立った。  「政府は毎年4… >>続き 正論 12月号 2011/11/05

すぐに中国宇宙軍の時代が来る

すぐに中国宇宙軍の時代が来る 中国が、初の宇宙ステーション建設に向けた無人実験機、「天宮1号」の打ち上げに成功した。  ≪宇宙ステーションが拠点に≫  宇宙ステーションは、2020年の建設を目指して計画が進んでいる。「天宮1号」はそのひな型で、今後、3回打ち上げられる宇宙船とのドッキング技術を確立する目的だとされる。13年には、中国初の女性宇宙飛行士が「天宮1号」に移動し、宇宙での植物成長の観察など各種科学実験を実施する予定だという。中国はこれまで… >>続き 正論 11月号 2011/10/05

安保再改定と同時に憲法改正も

安保再改定と同時に憲法改正も 産経新聞が日米安全保障条約の「片務性」を「双務性」に改めるべしとの再改定案を世に問うた。国内政治の醜態と外交・防衛への政界の無関心に愛想が尽きていたときだけに、久しぶりに新鮮な言葉を目にする思いがした。たまたま野田佳彦首相は初の日米首脳会談に臨んだが、その際、再改定案をオバマ大統領に提示したら、どんな反応が起きただろうか。米民主党内のリベラル派に属していた大統領ではあっても、いまの国際情勢の大局を観(… >>続き 正論 11月号 2011/10/05

教科書採択をめぐる誤謬を正す 

教科書採択をめぐる誤謬を正す  4年に一度行われる中学校教科書の採択で、日本人としての誇りを取り戻し、主権国家の国民たる自覚を養わせる「歴史」と「公民」の教科書が、飛躍的に増加したことは注目に値しよう。とりわけ育鵬社の歴史・公民教科書の普及は目覚ましく、横浜市、東京都大田区、愛媛県今治市などの全国409校の公立中学校がこれらの教科書を採用した。また、私立中学校でも21校が採用している(9月22日付産経新聞)。 教育基本法改正の成… >>続き 正論 11月号 2011/10/05

さらば市民派のきれい事の正義

さらば市民派のきれい事の正義 何をいつまで悲しむのか。  なでしこジャパンの佐々木則夫監督は、素の自分をさらけ出すこと、それでここまできたという。素の自分とはまじめであることに曇りがないということである。  ≪悲しみ苦しみ続けてはならぬ≫  もちろん辛いことは限りない。被災地でいまだに父や母が見つからない。娘がもどらない。あのとき、あの場所にいなければ、息子は津波にのまれなかったかもしれない。悔いても悔やみきれない。だが、その悲し… >>続き 正論 11月号 2011/10/05

歴史観異なる教科書で学ばせよ

歴史観異なる教科書で学ばせよ 日本が対米英戦に突入した3年後の1944年秋から米国機が東京へ飛来した。敵味方の飛行機が撃墜されるのを何機も見た。B29爆撃機に体当たりした隼戦闘機が渋谷区大山に不時着し、中学生の私も駆けつけた。そんな時代を生きただけに日本がなぜ戦争に突入したのか、また教科書にどう記述されているのか気になる。  第二次世界大戦について、歴史教科書の大半は日本がアジア諸国に与えた甚大な損害に焦点を当てている。日本が日… >>続き 正論 11月号 2011/10/05

行動が伴わない「どじょう」宰相

行動が伴わない「どじょう」宰相 野田佳彦首相が財務相だった7月、財務金融委員会で「もし野田大臣が総理になられたら…」という質問を3つした。まず外国人地方参政権付与には反対だと明確に答弁し、次に集団的自衛権の行使は認めるべきだと答えた。が、最後に首相の靖国参拝について尋ねたところ、「慎重にならざるを得ない」と言うのでがっかりした。  ≪なぜ靖国に参拝しないのか≫  菅直人前首相がひど過ぎたのと野田首相が「『A級戦犯』は戦争犯罪… >>続き 正論 11月号 2011/10/05