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  • 雑誌:MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)
  • 出版社:神戸クルーザー
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月20日
  • サイズ:A4
  • 参考価格:[紙版]1,370円 [デジタル版]1,280円
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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック) 298 (発売日2022年01月20日)

神戸クルーザー
モーストリー・クラシック3月号 Vol.298 特集「ワーグナー ニーベルングの指環」

MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック) 298 (発売日2022年01月20日)

神戸クルーザー
モーストリー・クラシック3月号 Vol.298 特集「ワーグナー ニーベルングの指環」

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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック) 298 (発売日2022年01月20日) の目次
  • 紙版
  • デジタル版

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 ワーグナーのオペラは、オペラの中でも独自の魅力を放っている。特に「ニーベルングの指環」4部作は、その世界観と長大な長さもあいまって圧倒される。それは「ワーグナーは人間社会の普遍的な問題を提起している」(西原稔・桐朋学園大名誉教授)からだろう。
「ニーベルングの指環」4部作は、序夜「ラインの黄金」、第1日「ワルキューレ」、第2日「ジークフリート」、第3日「神々の黄昏」。「ラインの黄金」の上演時間は2時間半ほどだが、続く3本は4時間から5時間弱という長さ。
 ワーグナーは作曲だけではなく、台本もすべて自分で書いた稀有な作曲家。「指環」を書くにあたって主な素材にしたのは、ドイツ中世英雄叙事詩「ニーベルンゲンの歌」と北欧神話の「ヴォルスンガ・サガ」。「ヴォルスンガ・サガ」はライン河の伝説が北欧に伝わったものが、北欧神話化され、まとめられたもの。
 「ワーグナーは、まずは2つの素材を粉々にしてから、新しいジークフリートの物語を作り上げた。しかも『ヴォルスンガ・サガ』では数行で済まされていたジークフリートとブリュンヒルデの愛を拡大させて、新しい独自の愛の物語を展開させた。さらにこの2人の『愛』を悪漢ハーゲンの『権力』と対立させ、4部作全体に『権力』と『愛』の対立を張り巡らせた。ここにワーグナーの独創性がある」と石川栄作・放送大学徳島学習センター所長。
 「ラインの黄金」は、ライン川の川底にある黄金の指環を3人の乙女が守っていた。指環を奪った小人族アルベリヒは地底で一大王国を作り上げる。神々の長ヴォータンはアルベリヒから世界を支配する指環を奪う。「ワルキューレ」は、フンディングの家に傷ついたジークムントが逃げ込む。夫の留守を預かるジークリンデはジークムントに強く惹かれる。「ノートゥング」と名付けられた剣を持って2人は逃亡する。「ジークフリート」では、ジークリンデが産み落としたジークフリートがアルベリヒの弟ミーメに育てられる。ジークフリートの力を利用して指環を取り返すことをもくろんでいる。父ヴォータンの命に逆らい眠りにつかされていたブリュンヒルデはジークフリートによって目覚める。「神々の黄昏」では、ジークフリートがギービヒ家のグンターを訪ねる。そこでジークフリートは過去を忘れる薬を飲まされてしまう。
 「指環」を上演するためにワーグナーが建てたのがバイロイト祝祭劇場、そこで毎年夏、行われているのがバイロイト音楽祭。ここはワグネリアンにとっては聖地である。1876年、「指環」の全曲初演をもってこけら落しされた。指揮はハンス・リヒター、舞台はヨーゼフ・ホフマンだった。ワーグナーは82年の「パルジファル」初演の翌年に亡くなり、未亡人コージマが後を引き継いだ。そして息子のジークフリート、その妻のヴィニフレートと繋がれ、現在はワーグナーから数えて4代目のカタリーナ・ワーグナーが芸術監督を務めている。項目はほかに◎「さまよえるオランダ人」「タンホイザー」「ローエングリン」「トリスタンとイゾルデ」「マイスタージンガー」◎卓越した芸術家を支えた妻コージマの生きかた◎バイエルン王国という存在、など。表紙は、ワーグナー、背景はバイロイト祝祭劇場です。

◎2022年注目の来日演奏家
 新型コロナのオミクロン株の感染拡大で、昨年12月から外国人アーティストが来日できない事態が続いている。毎年恒例の「注目の来日演奏家」だが、早くコロナ禍が収まり、予定されている演奏家が来日できることを願っている。
 オーケストラで注目したいのは若手指揮者とメジャー級の組み合わせ。マティアス・ロウヴァリ&フィルハーモニア管(3月)、ラハフ・シャニ&イスラエル・フィル(4月)、クラウス・マケラ&パリ管(10月)。ソリストはコロナ禍の中でも来日してくれ、日本の聴衆を楽しませてくれた。ピアノはルドルフ・ブッフビンダー(2月)、アンヌ・ケフェレック(4月)、キット・アームストロング(6月)、エフゲニ・ボジャノフ(7月)らが来日予定。
 ヴァイオリニスト、チェリストも多彩なアーティストが公演する。フランスの人気ヴァイオリニスト、ゴーティエ・カプソン(4月)、おなじみのベテランのチェリスト、ミッシャ・マイスキー(5月)、秋はアリーナ・イブラギモヴァ(9月)、イツァーク・パールマン(10月)パトツィア・コパチンスカヤ(同)、ヴィクトリア・ムローヴァ(11月)など聴きたい演奏家が目白押し。
 オペラでは、イタリア・シチリアのパレルモ・マッシモ劇場が6月に「シモン・ボッカネグラ」と「ラ・ボエーム」を公演する。アメリカのメトロポリタン歌劇場管は「ワルキューレ」「トロイアの人々」などのオペラの抜粋を上演する(同)。

◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト ハルキさん(活動弁士)
 無声映画に語りをいれる活動弁士。映画草創期に活躍した。やがて映画に音がついたトーキー映画が生まれ、弁士の活躍の場はなくなった。しかし、現在も活動弁士は存在し、映画を楽しむことができる。その一人がハルキさん。日本の活動弁士は、義太夫や浄瑠璃など語りの文化を持っているため独自の発展をし、今日まで続いている。「100年前の映画でも楽しく見られるということを知ってほしいという気持ちがあります」とハルキさんは話す。

このほか
◎青島広志の「押しもしないが押されてばかり」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
―など、おもしろい連載、記事が満載です。


表紙
目次1
目次2
【連載】音楽探究の旅
【特集】ワーグナー ニーベルングの指環
楽劇『ニーベルングの指環』におけるワーグナーの独創性と現代性
バイロイト音楽祭の成立と歴史
「指環」4部作 序夜「ラインの黄金」
「指環」4部作 第1日「ワルキューレ」
「指環」4部作 第2日「ジークフリート」
「指環」4部作 第3日「神々の黄昏」
伝説の源流へ ワーグナーにおける《ニーベルングの指環》創作と神話探求
バイロイト音楽祭 《ニーベルングの指環》上演小史
ひとを圧倒し尽くすワーグナー作品の力とは
卓越した芸術家を支えた妻コージマの生きかた
「さまよえるオランダ人」
「タンホイザー」
「ローエングリン」
「トリスタンとイゾルデ」
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
「パルジファル」
ワーグナーと政治
初期3つのオペラの魅力「妖精」「恋愛禁制」「リエンツィ」
ヴェーゼンドンク歌曲集
「ジークフリート牧歌」
ワーグナーのパロディ作品いろいろ
ワーグナー派と反ワーグナー派の対立の構図
ワーグナーの反ユダヤ主義をめぐって
バイエルン王国という存在
MC Information
ワーグナー コンサート・ガイド
【特別対談】音楽そして投資の可能性を語る 第2弾 千葉清加×松田邦夫
【連載】小山実稚恵のピアノと私
【連載】押しはしないが押されてばかり
【連載】宮本文昭の気軽に話そう
STAGE 宮本益光
STAGE 田部京子
STAGE 水谷川優子
STAGE ブルース・リウ
WMS ベルリン
WMS ロンドン
WMS ヴェネツィア
WMS パリ
WMS ニューヨーク
【連載】ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルクのウィーン・フィル便り
【特別企画】 2022年注目の来日演奏家
東西南北
私のお薦めコンサート
【連載】東条碩夫の「音楽巡礼記」
オーケストラ新聞
【連載】マンスリー・ベルリン・フィル
【連載】音楽プロデューサー 中野雄の音楽人間模様
【連載】外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
【連載】音楽から見たロシア 
【連載】鍵盤の血脈 井口基成
【連載】許光俊の「名曲のツボ」
【連載】いけたく本舗─私が出会った演奏家たち
【連載】巨匠「名盤」列伝 
【連載】諸石幸生の「歴史的名盤とオーディオ」
【連載】音楽に抱かれる悦び
私の夢のコンサート
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裏表紙

MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)の内容

クラシック音楽をもっと楽しむための月刊情報誌
「MOSTLY CLASSIC」(モーストリー・クラシック)は毎月20日発売の月刊音楽情報誌です。バッハやモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスなど作曲家の魅力をはじめ、交響曲や協奏曲、ピアノ曲など音楽のジャンル、また世界各地のオーケストラやホール、ヴァイオリンやピアノなどバラエティーに富んだテーマを毎号特集しています。またピアニスト、小山実稚恵さんや小菅優さんの連載など読み物もたくさん。ソリストの活動やオーケストラ事情など毎月新鮮な情報を掲載しています。知識が少し増えるとクラシックを聴く楽しみが倍加します。コアなファンからクラシックは少し敷居が高いと思われている初心者まで誰でも楽しめる雑誌です。

MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)の無料サンプル

176号 (2011年11月20日発売)
176号 (2011年11月20日発売)をまるごと1冊ご覧いただけます
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