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1冊タダ読み!
些細なことが気になって疲れる…
周囲のちょっとした一言に傷ついてしまう…
ちょっとした音やニオイに敏感になったり、NOと言えなかったり、
頑張り過ぎてしまったり、人の影響を受けやすいなど、
「敏感すぎて生きづらい」と感じたことはありませんか?
それは生まれ持った気質で、HSPかもしれません。
HSPの人は約5人に1人が該当するといわれています。
精神科医の長沼睦雄先生は、日本で数少ない『敏感すぎる人(HSP)』を診察する臨床医です。
長沼先生が解説する、無理せず今よりラクに生きる方法について紹介します。
敏感すぎる人の特徴

敏感な人には大きく4つの特徴があるといいます。
思い当たることがないか、見てみましょう。
(1)あらゆる刺激に敏感
感じる対象や感度に個人差はありますが、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)だけでなく
体の変化に敏感です。
また、ほかの人はなんでもない化学物質や電磁波、気圧、カフェインなどの刺激物、
さらには予感、直感、夢などに体が反応したりする人もいます。
(2)共感・同調する能力が高い
感情が豊かで感覚も鋭いため、相手の喜怒哀楽をまるで自分のことのように感じます。
特にマイナスの感情には強く反応する傾向が。
相手が叱られていると自分事のように感じてしまったり、
映画やドラマの悲しいシーンで大泣きしてしまったりすることも。
(3)物事を深く感じて悩みがち
相手の発する言葉だけでなく、表情やしぐさから何かを感じ取り思いをめぐらせるため、
答えや結論を出すまで時間がかかります。
一度考え始めると、物事をあらゆる角度から深く掘り下げ、ベストの回答をじっくり選んだり、
本質を見極めようとしたりします。
(4)ささいな変化に気づく
周りのあらゆることから情報を得るため、観察眼にも優れています。
「いつもここに置いてあるものがない」
「◯◯さんの様子がおかしい」など、
ちょっとした変化に気づき、先回りするので、周りの人に「なんでわかったの?」とびっくりされることも。
敏感な自分とうまく付き合うヒント

具体的な対処法を知れば敏感でもラクに生きられる
長沼先生はこう話します。
「敏感な人は繊細で傷つきやすい反面、感受性が豊かで、細かいところによく気がつき、優しさにあふれています」
そもそも、敏感さは悪いことではなく、個性の一つ。
生きづらさを解消するには、敏感さとうまく付き合っていくことが必要です。
「『どうせうまくいかない』と悲観的になったり、『誰もわかってくれない』と周りのせいにしたりせず、敏感すぎる自分を知り、弱い部分を受け入れることが大切です。その上で大切な自分を守る行動を取れば、たとえ傷ついても回復が早く、生きるのがラクになるはず。焦らず、できるところから実践してみてください」
対処法3ステップ
- 自分を知る…どんな刺激に敏感か、自分の感覚や行動に注目する
- 弱い自分を受け入れる…敏感であることを認め前向きに生きる覚悟を決める
- 大切な自分を守る…自分を取り戻すためのマイルールを決めておく
敏感な自分を変えようとしたり、周りの人に合わせようとしたり、無理をするのは逆にストレスに。
段階を踏みながら、マイペースに自分がラクになる方法を探っていきましょう。
本誌では、敏感気質を長所と捉えるコツなども紹介されています。
こちらからお読みいただけます。
1冊タダ読み!- 記事の有効期限 2022.06.20