【遊牧民と鳥】モンゴルの蒼き草原、鳥たちの営み

  • 更新日
  • 記事の有効期限 2022.03.22

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草原の国、モンゴル。

ステップ気候の内陸国は気温の変動が大きく、夏は30度以上、冬は-40度以下になります。

面積は日本の約4倍、人口330万人に家畜は7100万頭います。

 

フリーの写真家・清水哲郎さんはモンゴルでの撮影をライフワークとしています。

そんな清水さんが撮影した、モンゴルの鳥たちの営みを紹介します。

 

遊牧民と鳥の関係

 

遊牧民は人口の10%程度です。

家畜の暮らしを最優先に考える遊牧民は季節ごとに住む場所を変えます。

家畜を襲うオカミやユキヒョウは目の敵にしますが、鳥にはあまり興味を示さず、
鳥に関する質問の答えは、ほぼ「知らない。何色の鳥。大きいの小さいの」ぐらいです。

 

クロハゲワシ

 

 

ふだんは野生動物の研究をしている友人が
「鳥に興味あるならおもしろいもの見せてあげるよ」と清水さんに話しました。

機材を背負い、彼のバイクの後ろに乗せてもらって山へ入りました。

小高い丘の上にバイクを止め、そこからは徒歩です。

しばらく行ったところで彼が双眼鏡をのぞきました。

 

「よく見て。あの低木の上」

 

そこにはクロハゲワシの大きな巣があり、中央で親鳥が抱雛していました。

 

「先日たまたま発見したのだけど、ここは遊牧民も誰も来ない場所だから毎年子育てしているのかも」

 

ちょっと動いた瞬間に確認できたのはラグビーボール大の1羽の雛のみ。

死肉を漁るクロハゲワシはモンゴルではよく見かけるが、子育てを見るのはあまりにも稀とのこと。

 

荒野のフクロウ

 

 

「ちょっと待って。車止めて」

 

野生動物なら誰より早く見つける運転手でも、さすがに砂漠にいたあれには気づかなかったようです。

清水さんは得意げに指を差しました。

 

ザクと呼ばれるかん木にちょこんと1羽のトラフズクが止まっていました。

運転手の急ブレーキでトラフズクは眼を開けましたが、飛び去ることはなく
車窓から興味津々にのぞく僕らをなんだかかったるそうに見ていました。

 

運転手が「あそこにも何かいるぞ」といいました。

トラフズクのいる場所から100mぐらい左に白い鳥影、セーカーハヤブサがいました。

どちらもスナネズミなどのげっ歯類を狙っているのかもしれません。

げっ歯類のいる場所ではワシミミズクコキンメフクロウなどを目撃することもあるそうです。

 


 

本誌では他の鳥たちや、モンゴルの鷹狩りの文化なども紹介しています。

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