食楽(しょくらく)

【意外としらなかった知識】

日本に流通する95%のピルスナービール

 

◆この記事が掲載されている雑誌は、期間限定で丸ごと1冊読むことができます◆

 

作家の恩田陸さんはピルスナービールの魅力にハマり、そのおいしさを食楽にて綴っています。

私の家の冷蔵庫には酒は入っていなかった。酒は「外食の時に飲むもの」だったのだ。決定的にビールが好きになったのは、たぶん三十三歳で専業作家になってからだと思う。会社帰りに飲むこともなくなって、外食の機会ががくんと減ったのである。

1Kのアパートにこもり、夕方になって散歩兼食料の買出しに行く以外は、ひたすら原稿を書き続けた。連日押し寄せる締め切りをこなし、ホッと一息つく晩酌のお供の缶ビール。労働後のビールを、心底おいしいと思うようになった。

 

「日本の湿潤な気候には、日本のラガービールがいちばん合うということがとてもよくわかった」

という恩田さん。

 

ビールが大好きな方はたくさんいると思いますが、

ピルスナービールについてどのくらい知識がありますか?

知っているようで知らないピルスナービールについて少し紹介します。

 


ラガービールの一種で世界でもっとも愛飲されているのがピルスナービール


 

 

ラガービールの一種で、世界でもっとも愛飲されているビアスタイルが

ピルスナービール。

大手ビール会社が扱うビールのほとんどがこのピルスナービールで

日本のビール市場における占有率も95%以上を誇ります。

 

ビール醸造で使われる酵母は大きく分けると

「エール酵母」「ラガー酵母」「野生酵母」の3つに分類されます。

これらの酵母をタンク内で発酵させた際に、活性化温度の高いエール酵母は上面に浮かび、

逆に活性化温度の低いラガー酵母は下面に溜まります。

 

そのエールビールは「上面発酵ビール」、ラガービールは「下面発酵ビール」と呼ばれます。

 


ピルスナーの特徴ってなに?


 

大きな特徴のひとつが、多くの日本人がビールといって思い浮かべる黄金色に輝く液色。

この点についてはピルスナーの2大潮流とも言われる「ボヘミアン・ピルスナー」

「ジャーマン・ピルスナー」に共通していえること。

 

味わいについては、スッキリとした喉越しと比較的クリアな味も両ピルスナーの特徴ながら

チェコ生まれの「ボヘミアン・ピルスナー」は控えめの苦味と味わいの均整が取れた味

「ジャーマン・ピルスナー」はホップの苦味が主張する、爽快な飲み口。

 


なぜ日本ではピルスナーが人気?


 

外国から技術者を招聘して、日本でビールが醸造されるようになったのは明治時代

当時より喉ごしのよさが光ったピルスナーは戦後、大手ビールメーカーによって

ブラッシュアップされ、さらに爽快な飲み口を実現します。

 

高度経済成長を通して「とりあえず生!」がサラリーマンの定番になり

今ではビールといえばピルスナーを指すように。

 

また、日本で人気になったのは、高温多湿の気候に対して

ピルスナーの特徴であるスッキリさと苦味による爽快さが

受け入れられたことにあるといわれています。

 

蒸し暑く、不快な気持ちをリフレッシュさせてくれるあの黄金色の液体と

白い泡のフォルムと味わいは、他のお酒からは得られない満足感がありますね。

 


 

本誌では、ビール特集が掲載されていてこれからの季節に飲みたくなる記事ばかり。

ビールが大好きな方は、ぜひこの機会にビールの知識をつけてみてください。

こちらからご覧いただけます。