週刊ポスト

「のっぴきならないことが起きています」

(壇蜜)

 

ナマの日本美術を視る大人の修学旅行。

今回は2019年2月9日~4月7日に東京都美樹幹で開催されている『奇想の系譜展』を訪れました。

生徒はセクシータレントの壇蜜さん。

引率は日本美術応援団長、山下裕二さんが行います。

 


天才絵師8人の代表作を大公開


若冲もスゴいが、江戸絵画は若冲だけじゃない

(山下)

 

今回の美術展のメインはなんといっても若冲の『像と鯨図屏風』です。

海に向かって長い鼻を延ばす白象と海に浮かぶ鯨は、陸と海の王者がエールを交わしている姿なのだとか。

全長159.4×354.0cmという巨大な屏風は迫力満点。

 

 

しかし山下さんは、他の絵師の作品にも注目してほしいと力説します。

実際『奇想の系譜展』には、曽我蕭白、歌川国芳、狩野山雪など、自由で斬新な発想を持った絵師の作品が勢ぞろい!

この機会に社会現象にまでなった日本美術ブームの原点を探ってみていただきたい、と山下さんはいうのです。

 

”あっ、これ知っている”とわかる画家の代表作を間近で拝みつつ、初公開の作品も多数あるので見ごたえがあります。

(壇蜜)

 

例えば、白隠の≪達磨図≫は83歳のときの作品。

縦の長さが2m近くある大作です。

 

頭頂部にある線はバーコード禿ではなく下書き。

白隠は下書きの線をはみ出しても全然平気でそのまま残してしまうのだそうです。

これには壇蜜さんも「なんて斬新」と笑顔に。

 

 

岩佐又兵衛の≪山中常盤物語絵巻≫では、のっぴきならないことが起きています。

(壇蜜)

 

そこには牛若丸の母である常盤御前が盗賊に襲われ、血まみれで地に倒れている場面が描かれていました。

又兵衛は2歳の頃に謀反の罪で一族を皆殺しにされるという壮絶な経験をしています。

亡き母と常盤御前の悲劇が重なったためか、深い念がこの絵巻には込められているのかもしれません。

絵巻は全12巻あり、総計150mにも及びます。

 

不思議なエネルギーで満ちた『奇想の系譜展』、なんだか行きたくなってきました!

壇蜜さんの解説がとても分かりやすいので、鑑賞前の予習としてもオススメですよ♪