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旗揚げ50周年を迎えた新日本プロレスと週刊SPA!による衝撃タッグが実現!
金曜夜8時の黄金期、選手の大量離脱、会社の身売り……そしてV字復活の今。
カウント2.9から立ち上がるプロレスラーの姿には、現代人の生きるヒントがあります。
SPA!では内藤哲也さんをはじめ、人気レスラーの方々にインタビューしています!
ブーイングの嵐がやがて歓声へ
メキシコで見つけた本当の自分
プロレス大賞MVPを3回受賞するなど、“制御不能なカリスマ”として絶大な人気を誇る内藤哲也さん。
デビューからの9年は挫折の日々だったと明かします。
「かつての自分は新日本プロレスでもいわゆる“王道”路線の選手。年功序列ではないが、いつか自分の時代が来るものと信じていました。2013年夏、『G1CLIMAX 23’』優勝決定戦で当時の絶対的エースだった棚橋弘至を破って初優勝を飾ったのに、怒号に近いブーイングが浴びせられた。
今振り返れば、よく見られようとしてばかりで、お客さまにそれが見透かされていた。でも当時はブーイングの理由がわからず、試合をするのも憂鬱でしたね」
数年にわたるブーイングの嵐のなか、“浮上”を狙った内藤さんは、
自由な戦いを意味する“ルチャリブレ”の本場のメキシコ『CMLL』に向かいます。
「現地で『ロス・インゴベルナブレス』というユニットに出会ったんです。観客に媚びず、自分たちのやりたいプロレスを追求する彼らの振る舞いに価値観を揺さぶられましたね。カッコつけすぎていた自分を恥じましたよ。自分のやりたいことを追い求め、自分の言葉で話す。そうして初めて観客でが耳を傾けてくれるんだとわかった。着飾らない本音こそが伝わるんです」
わずか1ヶ月の遠征でしたが、凱旋後に内藤さんのスタイルは一変します。
王道を捨て、入場時はキャップ、Tシャツを着用。
試合もふてぶてしい表情を浮かべながら、のらりくらりとしたスタイルに変化しました。
「失敗すればトップを取るどころか、新日本のレスラーですらいられなくなるかもしれない。一か八かですよ。もちろん最初は相変わらずブーイングの嵐。『あいつは何をやりはじめたんだ?』ってね。
会社や対戦カードにも疑問や不満を率直にぶつけました。でも、本音をきちんと伝え続けたら次第に歓声が増えてきた。意思ある俺の言動にお客様が乗ってきてくれたんです」
『逆境は大きな武器になりますよ』と内藤さんは続けます。
「逆風はツラいけど、それは挑戦の証し。うまくいけば追い風になる。
本当に怖いのは無風の状態。何もしてない、誰も見てないってことですから。これはレスラーでも会社員でも変わらないんじゃないかな」
風を起こす意思がある限り、逆転は可能なのです。
本誌では内藤さん以外にも新日本プロレスの方達による『人生逆転術』が紹介されています!
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