
経済学者・経営学者・エコノミスト128名が選んだ、
2021年『ベスト経済書』
2020年に続き、コロナ禍に翻弄された2021年のベスト経済書は
2020年から目立ち始めた資本主義のあり方を分析する本が1位と2位を占めました。
そして2020年に引き続き、日本経済の長期停滞を分析対象とした本も上位にランクイン。
閉塞感が強まる中で、これまでを見つめ直して行くべき道を見出そうとしている空気があります。
今回は、128名の経済学者、経営学者、エコノミスト128名が選んだベスト経済書を紹介します!
2021年『ベスト経済書』ランキングベスト10
10位 マンスキー データ分析と意思決定理論 不確実な世界で政策の未来を予測する』/ チャールズ・マンスキー 著
9位『子育て支援の経済学』 / 山口慎太郎 著
8位『日本経済の長期停滞 実証分析が明らかにするメカニズム』 / 小川一夫 著
7位『テクノロジーの世界経済史 ビルゲイツのパラドックス』 / カール・B・フレイ 著
6位『バブルの経済理論』 / 櫻川昌也 著
5位『株式会社の世界史 「病理」と「戦争」の500年』 / 平川克美 著
4位『宗教の経済学 信仰は経済を発展させるのか』/ ロバート・J・バロー 他 著
3位『デジタル化する新興国 先進国を超えるか、監視社会の到来か』 / 伊藤亜聖 著
2位『資本主義だけ残った 世界を制するシステムの未来』 / ブランコ・ミラノヴィッチ 著
1位『監視資本主義 人類の未来を賭けた闘い』 / ショシャナ・ズボフ 著
2020年のベスト経済書で見え始めた資本主義のあり方を問い直す流れが2021年にはさらには大きくなりました。
資本主義の現状を独自の視点で分析する書が1位と2位に。
ショシャナ・ズボフ・ハーバード・ビジネススクール名誉教授が著した『関し資本主義 人類の未来を賭けた闘い』が1位。
デジタル化による利便性の向上と引き換えに、
「本人の同意もないまま生体監視され、顔の表情、心拍数に至るまでデータ化されわれわれの深層心理と行動状の特徴が丸裸にされる」(諸富徹・京都大学大学院経済学研究教授)
ことの危険性を指摘しています。