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1冊タダ読み!
脳梗塞は人生を変えてしまう病気
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血を総称して脳卒中といいます。
1960年代までは塩分の取り過ぎなどにより、脳卒中のなかでも脳出血を発症する人が圧倒的多数でした。
健康意識が高まり脳出血の発症数は減りましたが
今度は脂質や当分の多い食事が増えた「食の欧米化」を背景に、近年では脳卒中の約7割が脳梗塞になりました。
脳梗塞は脳の血管が詰まったり狭くなったりし、脳の細胞に血液が流れなくなった結果、その部分が死滅してしまう病気。
命の危険があることはもちろん、助かったとしても要介護になる可能性が高いと
IMSグループ横浜新都市脳神経外科病院院長の森本将史先生は話します。
寝たきりや認知症など要介護になる原因で一番多いのは脳卒中です。
また、脳卒中の怖いところは後遺症です。

後遺症には、片麻痺、構音障害、感覚障害、複視、嚥下障害、失語症、高次脳機能障害、半側空間無視などがあります。
要介護になると、本人だけでなく、家族の人生もガラリと変わってしまいます。
脳梗塞・脳出血から命を守るには

脳梗塞になるときには、前触れ『一過性脳虚血発作(TIA)』があるといいます。
『虚血』とは血液の流れが不十分で、何らかの神経症状が現れる状態のこと。
TIAは一時的に脳の血管の血流が悪くなり、脳梗塞と似た症状が短時間に出て消える病気です。
それにはどんな症状があるのでしょうか。
運動障害…体や顔の片側に力が入らない、茶碗を落とす、よくつまずく
感覚障害…体感覚がにぶくなる、左右どちらかの足がしびれる
視覚障害…物が二重に見える、視野が狭くなる、視野が欠ける
言語障害…言葉がうまく出ない、ろれつが回らない
バランス障害…ふらつく、めまいがする、足元がフラフラする
こんな症状が出たらすぐに病院へ。
もし倒れて動かない、しゃべれないなど明らかにおかしい症状なら救急車を呼びましょう。
救急車が来るまでにすべきこと
- 症状がいつから出たのか確認する
- 安静にする
- 頭痛がある場合はベルトを外す
- お薬手帳を用意する
一番大切なのは、「気のせいかも」と思わず、「前触れかも」と思うこと。
前触れを放置した場合、発症後3ヶ月以内に10~20%が脳梗塞を発症することがわかっています。
そのうちの半数が2日以内の発症。
「前触れは自然と消えるため、軽視する人が増えています。しかし症状が消えても同じ場所がまた詰まってしまう可能性が大きいのです」
本誌では『脳梗塞・脳出血から命を守る五ヶ条』として、
“前触れに気づく”以外にも“危険な原因を取りのぞく”、“いい病院を選ぶ”なども紹介されています。
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1冊タダ読み!- 記事の有効期限 2022.03.27