オペレーショナルリスク・マネジメントをBPR、ABC、バランスト・スコアカードなどと融合することで、費用対効果を最大にし、競争優位を確立する。
情報、市場、取引先等が広がることで、これまで予想も体験もしなかったリスクを個々の企業に与えることになった。たった一つの部門が情報漏洩を起こすだけで世界中の営業活動に影響を与え、損害が連鎖的に広がるケースもある。子会社が犯した法令違反により、市場から締め出されることも起こりうる。しかも、一時的な損害にとどまらず、信用回復、市場回復のためには長い時間を要するうえ、再発防止を徹底するために多大なコストをかけなくてはならない。不用意な事業拡大が自滅を招くことすらある。グローバル化とネットワーク化がもたらしたものは、機会だけではなく、脅威でもあったのである。本書が金融機関を中心に書いた理由は、事業特性上、オペレーショナルリスク・マネジメントが事業の存続に影響を及ぼすほど重要であり、体系化された取り組みがいち早く進められていることにある。そのため、すべての業種にとってベンチマークになることが期待できるからである。