顧客を迷わせることなく、また、退屈させることのないデザインとは何か?
顧客との接点が生じるあらゆるビジネスにとって、もてなしの心は欠かせない。しかし、この不況下にあって、もてなしの低下が懸念される。人件費や設備投資の削減によってもてなし力の低下を招くと、ファン離れは顕著になる。顧客はこうした“負”の変化には敏感だ。これは高級ブランドだけの話ではない。むしろ普及価格帯の小売りやサービスで適切なもてなしを提供してきたブランドこそ、深刻な問題を抱え始めている。こうした問題を解決できるのも、デザインの力だ。限られた予算の中で、既存のマンパワーを活用しながら、もてなし力を発揮する。顧客を迷わせることなく、また、退屈させることのないデザインとは何か? また、こうした時代にこそ求められる工夫とは何か? 不況下にあるべきもてなしのデザインを探求した。