・日本において、脳死下の臓器提供数は近年増加傾向にあり、2025年には過去最多となる146件が報告された。しかし、国際的にみると人口100万人あたり約1.1人/年にとどまっており、他の先進国と比較して依然低水準である。
・脳死下臓器移植は多職種の高度な協働を要する医療であり、実施施設に大きな負荷をもたらす。各施設の移植受け入れ体制強化、臓器ごとの特性に応じた多様な課題、緊急度をふまえた臓器斡旋システムのあり方、新しい臓器保存技術の導入、増加する移植後患者の長期管理など、検討すべき課題は少なくない。
・本特集では、日本における脳死下臓器提供の現状、移植実施施設が直面する課題、そして臓器別の現状と展望について、各専門家たちが解説する。
■第1土曜特集 日本における臓器移植の「青写真」――脳死ドナー300件時代に向けて
・はじめに
●システムとしての臓器移植
・いかに臓器提供者数を増やしていくのか――臓器提供施設の現状と課題
・日本臓器移植ネットワークの現状と課題
・臓器摘出の現在と将来に向けた取り組み
・臓器移植対策推進のための行政の役割
・日本移植学会の現在と将来の使命
●ドナー300件時代を迎える移植実施施設の課題
・手術室への負担と解決への道筋
・麻酔科への負担と解決の道筋
・移植の件数増加に伴う臨床工学技士の負担と解決への道筋
・ICUへの負担と解決への道筋
・臓器移植患者を受け入れる一般病棟の課題――病棟管理と看護に焦点をあてて
・移植実施施設の増加か集約化か――“脳死ドナー300件時代”を見据えた現実解
・移植内科医の育成と地域連携
●臓器別にみた日本の臓器移植の現状と課題
・心移植300例時代は到達可能なのか?
・肺移植の現状と課題
・肝移植の現況
・腎・膵移植の現状と課題
・日本における小腸移植の現状と展望――腸管不全登録と国際動向をふまえた治療戦略の最前線
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
医学に関する最新情報を基礎・臨床の両面から総合的に幅広い視点で紹介している医学総合雑誌のパイオニア!
本号の特集:第1土曜特集 日本における臓器移植の「青写真」――脳死ドナー300件時代に向けて
企画:佐藤雅昭(東京大学大学院医学系研究科呼吸器外科学)
・日本において,脳死下の臓器提供数は近年増加傾向にあり,2025年には過去最多となる146件が報告された.しかし,国際的にみると人口100万人あたり約1.1人/年にとどまっており,他の先進国と比較して依然低水準である.
・脳死下臓器移植は多職種の高度な協働を要する医療であり,実施施設に大きな負荷をもたらす.各施設の移植受け入れ体制強化,臓器ごとの特性に応じた多様な課題,緊急度をふまえた臓器斡旋システムのあり方,新しい臓器保存技術の導入,増加する移植後患者の長期管理など,検討すべき課題は少なくない.
・本特集では,日本における脳死下臓器提供の現状,移植実施施設が直面する課題,そして臓器別の現状と展望について,各専門家たちが解説する.
目次
はじめに
【扉】システムとしての臓器移植
いかに臓器提供者数を増やしていくのか――臓器提供施設の現状と課題
日本臓器移植ネットワークの現状と課題
臓器摘出の現在と将来に向けた取り組み
臓器移植対策推進のための行政の役割
日本移植学会の現在と将来の使命
【扉】ドナー300件時代を迎える移植実施施設の課題
手術室への負担と解決への道筋
麻酔科への負担と解決の道筋
移植の件数増加に伴う臨床工学技士の負担と解決への道筋
ICUへの負担と解決への道筋
臓器移植患者を受け入れる一般病棟の課題――病棟管理と看護に焦点をあてて
移植実施施設の増加か集約化か――“脳死ドナー300件時代”を見据えた現実解
移植内科医の育成と地域連携
【扉】臓器別にみた日本の臓器移植の現状と課題
心移植300例時代は到達可能なのか?
肺移植の現状と課題
肝移植の現況
腎・膵移植の現状と課題
日本における小腸移植の現状と展望――腸管不全登録と国際動向をふまえた治療戦略の最前線