美術手帖のバックナンバー
2006/01/17発売号 (2006年2月号)
2006年2月号

美術手帖

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■美術手帖の目次

特集  


進化するマンガ表現のゆくえ

◆◆◆   マンガは芸術(アート)か?   ◆◆◆


マンガは日本が誇る表現メディアとして世界中を席巻しているが、アートにおいてもマンガをアートの文脈に取り込む動きが活発化している。美大に続々とマンガ学科が設置され、美術館でマンガの展覧会が当たり前のように催される現在。制度的にも、心理的にも、マンガとアートの境界線はほとんどなくなったと言ってよいのではないだろうか。


「マンガ」と「アート」はいったいどこがどんなふうに違うのか?


実はマンガ家がやっていることと、アーティストがやっていることは、本質的に変わらないのではないか・・・?

マンガとアートの現実をリンクさせ、ともにある未来を双方向から見据える時が来た。




◆◆ インタビュー&アトリエ探訪 ◆◆


 ◇ 村田蓮爾 ◇

  “線とかたちに載せる思想”

 村田蓮爾は、クールでスタイリッシュなイラストやマンガを描き、作中の服や小物を商品化し、凝った装幀の同人誌をつくり、さらにはマンガの責任編集もする。その多彩な活動の背景には、デザインへの深い造詣と一貫した美学が隠れている。

デザインを専攻した大学時代 / ゲームからマンガ・イラストへ / マンガ雑誌の「責任編集」 / 手描きの線へのこだわり / デザイン的な感性で


 ◇ 古屋兎丸 ◇

 “アートへの思い、マンガへの思い”

 ギャグ、ホラー、ファンタジーなど、変幻自在にジャンルを横断してきた古谷兎丸は、かつてアーティストを志していた。開口一番「『美術手帖』じゃないですか。喋りづらいんですよ・・・」と漏らしたその発言の裏には、アートに対する熱い思いが隠されていた。「マンガ」と「アート」についての積年の思いを語ってもらった。

アーティストを志した学生時代 / マンガ家への転身 / 描きながら手法を開拓する / 「マンガ」と「アート」の差 / アートはひとそれぞれのもの


 ◇ 弐瓶勉 ◇

“人も建築も、世界に溶け込んだひとつの要素として”

 果てしなく続く巨大な構造物の中をひたすら探索し、遭遇する敵と無言で戦い続ける・・・。「超構造体マンガ」と称され、その異色な作風で知られるマンガ『BLAME!』。その背景と人物が溶け合った画面は、ドローイングの巧みさとフレームの中の空間的広がりによって、まるで絵画のような雰囲気を感じさせる。そんなクールな作品の秘密に近づきたく、『自身の作品世界』、『マンガとアート』など、多くの質問に答えていただいた。

SFの世界観とリアルの在処 / 建築設計からニューヨーク遊学へ / 「アート」と「マンガ」について 



◆◆ 漫画史を変える30人 ◆◆ 

大学にマンガ学科が設置され、美術館でマンガ展が数多く開かれるようになった現在、「マンガはアートだ!」と断言してもさしたる違和感はないだろう。しかし、ではアートなマンガとはいったい何で、またアートとマンガとの境界はどこにあるのだろうか?そんな疑問に答えるため、ここでは90年代以降独自の感性と高度なテクニックでマンガ表現の地平を広げてきたマンガ家たちの作品をスタイル重視で紹介してみたいと思う。テーマも世界観も様々な、しかしいずれも卓越したその表現にアートにも通じるものが見出せればしめたもの、後は是非、コミックス片手に彼(女)らの作品世界をさらに堪能してほしい。


 ◇マンガ・スーパーテクニック 

  井上雄彦 / 小畑健 / 荒木飛呂彦 


 ◇SF・ファンタジーの世界観

  永野護 / 士郎正宗 / 三浦建太郎

 
 ◇スタイリッシュの美学

  楠本まき / 桂正和 / 上條淳士 / 多田由美

 
 ◇私漫画の系譜 

  小田ひで次 / 近藤聡乃 / 黒田硫黄 / しりあがり寿

 
 ◇アンビエントな実力派

  丸尾末広 / 岡野玲子 / 山田章博 / 松本大洋

 
 ◇少女マンガの革新者

  峰倉かずや / 安野モヨコ / 矢沢あい / CLAMP

 
 ◇“萌え”の巨匠たち

  赤松健 / コゲどんぼ / 藤島康介 / あずまきよひこ / 天広直人 

 
 ◇21世紀的進化形

  吉崎観音 / 西岡兄妹 / 大暮維人 / 水野純子




◆◆ マンガの「現在(いま)」がわかる! BTおすすめマンガガイド ◆◆

マンガの楽しみ方は人それぞれ。とはいえ、今回の特集を通じて、マンガの『今』に興味を持ったあなたのために、ぜひとも読んでみていただきたいオススメのマンガを紹介しよう。


Ⅰ ~マンガに描かれた美術の世界~ 

 
 ◇羽海野チカ 『ハチミツとクローバー』

 ◇細野不二彦 『ギャラリーフェイク』

 ◇山田貴敏  『マッシュ―時代より熱く―』

 ◇大久保亜夜子『奇的』


Ⅱ ~元気のある少年マンガを読もう!~

 
 ◇余湖裕輝  『アクメツ』

 ◇コージィ城倉『おれはキャプテン』

 ◇皆川亮二  『D-LIVE!!』

 ◇村田雄介  『アイシールド21』

 ◇吉崎観音  『ケロロ軍曹』

 ◇星野泰視  『少年無宿シンクロウ』

 
Ⅲ ~“萌え”の世界を覗いてみる?~
 
 
 ◇宮野ともちか『ゆびさきミルクティー』

 ◇小島あきら 『まほらば』

 ◇林ふみの  『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』
 
◇滝本竜彦  『NHKにようこそ』

 ◇桂遊生丸  『かしまし~ガール・ミーツ・ガール』

 ◇あおきてつお『島根の弁護士』

 
Ⅳ ~少女・女性マンガ発の珠玉短編シリーズ~


 ◇ジョージ朝倉『水蜜桃の夜』

 ◇海野なつみ 『回転銀河』

 ◇志村志保子 『女の子の食卓』

 ◇伊藤理佐  『おーいピータン!!』
 
 ◇岩館真理子 『月と雲の間』

 ◇山下和美  『不思議な少年』



◆◆ テキスト  ◆◆ 

 
 ◇Manga into Art―マンガがアートになる日 by 楠見清

 
 ◇当世マンガ事情2006―90年代以降のマンガの流れを振り返る by 今秀生


 ◇この壊れやすい世界で―危機のメディアとしてのマンガと現代美術 by 松井みどり

 
◇マンガの展覧会は何を提示したか―大衆文化と芸術、社会性に関する試論 by 東谷隆司   


◆◆ 海外マンガ事情  ◆◆  

   
 ◇ウィスット・ポンニミット

 
 ◇トム・ティラボスコ&アナ・ゾマー


 ◇世界のコミックスの大海を泳ぎながら by 小野耕世
  



◆◆ 対談 椹木野衣 × 伊藤剛 『スーパーフラット以後のマンガと美術』  ◆◆

20世紀におけるマンガと美術の相似と相違はなんだったのか?スーパーフラットの描く『虚の世界」以降の表現はあるのか・・・?岡本一平から村上隆まで、「マンガと美術の近代化」について語る―

 「キャラのリアリティ」と「フレームの不確定性」 / 「ドラえもん」の中の美術表現 / 絵画とマンガの違い / まんがと美術の構成要素 / 岡本一平と成田亨 / スーパーフラット以後はあるか?

  

◆◆ コラム ◆◆


 ◇マンガ in 美術館―美術館でマンガを扱うこと by ヤマダトモコ

 ◇マンガ in 美大―大学でマンガを教えるということ by 竹宮惠子 




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◆ 境界線上の開拓者たち vol.17 藤幡正樹 ◆

“フレームとしての「アルゴリズム」”

その創生期からコンピュータを制作ツールとして、画期的作品を発表し続ける藤幡正樹。1980年代から始まるアーティストとしてのキャリアは、コンピュータ・グラフィックスや立体作品から、インタラクティブなインスタレーションへと、メディア・アートの展開をリードしながら表現のフィールドを広げてきた。最先端メディアの本質と特性を見極める慧眼とユーモア精神を持ち合わせた作家と、コンピュータの枢要アルゴリズムの、緊密で批評的な関係とは―。




◆ 「世界アーティストサミット」は何を語りかけるのか?  ◆


“アーティストは作品によってだけでなく、言葉や行動によっても世界を変えられる―”そう信じる8人のアーティストが集い、この秋、「世界アーティストサミット」の旗印のもと、白熱の徹底討論が敢行された。椿昇、蔡國強、李禹燠、トーマス・シュトゥルート、カチョー、ジェーン・アレキサンダー、アン・ハミルトン、そして企画立案者の宮島達男。グローバリズムの波に揺れ、紛争や環境破壊など多くの深刻な問題を抱える現代の世界で、21世紀のアーティストたちは、自分のため、誰かのため、「人類の未来」のために、いったい何ができるのか―? 共に考え、語り合った2日間を、宮島達男といっしょに振り返る―。



◆ フランス現代美術週間  ◆


2005年晩秋、フランス大使公邸と東京都内の6つのギャラリーを含む10か所で、フランスの現代美術作家の作品が同時期に発表された。2004年のヴェネツィア・ビエンナーレのフランス館の展示で金獅子賞を受賞した、巨匠アネット・メッサージェから、現在注目を集めている若手作家まで、様々な作家を通してフランス・アートシーンの「今」を体験する貴重な機会となったこのイベントをリポートする。



◆ 安養パブリックアートプロジェクト  ◆

ソウル郊外の観光再開発地に見る地域型アートプロジェクトの可能性



◆ オラファー・エリアソン 認識論的変更を迫る現代美術 ◆

2003年、ヴェネツィア・ビエンナーレに出品され、昨年の金沢21世紀美術館の開館展でも展示された《反射的状況》を記憶している方は多いに違いない。内部に侵入した観客に鏡の乱反射による幻覚的な体験をもたらす、幅15メートルもの立体作品だ。そして、その作者であるオラファー・エリアソンの個展「影の光」が原美術館(東京)で現在開催されており、光や水を用いた、人工的に自然現象を体験させるようなインスタレーションがすばらしい。鑑賞者は美しい時空間(=時間+空間)を認識し、場に関わり合いながら、それぞれに「意味」を見出していく。今回の個展に合わせて来日した北欧出身のアーティストに単独インタビューを行った。



◆ 追悼・田中敦子 何にもとらわれない自由 ◆



◆ ICCの存続問題[前編] ~ ICC 16年の歴史と激震の2005年  ◆



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◆ Around the Globe 海外のアートシーンから ◆

 
◇台北&高雄 / 岡本光博 橋仔頭神社境内再現プロジェクト、曾御欽「誰にもわからない―たとえ泣きながら、あるいは思い出し笑いしながら言ったとしても」
 
 
◇ニューヨーク / アイーダ・ルイローパ個展「第59分」、マイク・ケリー個展「終了した日」、佐藤時啓個展「グリーニング・ライト」

 
◇モスクワ / 「ロシアのポップアート」展、コンスタンティン・バティンコフ個展「波の上を駆ける女」、ピョートル・ベールイ個展「Shch854」

 
◇ロンドン / トム・ハンター個展「生き地獄とその他の物語」、ピピロッティ・リスト個展「ロンドン」 

 
◇トリノ / 第1回トリノ・トリエンナーレ・3美術館展「パンタグリュエル」症候群、トリノ国際アートフェア「アルティッシマ」2005、「ManifesTO」展

 



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◆画家たちの美術史 37 内田あぐり吊るされた肢体と踊るルンバ


◆やっつけメーキング 26 飲料をやっつける by 田中偉一郎


◆40 × 40 project for BT 昭和40年会 vol.14 


◆子供と美術 9 色と形のシンフォニー ~ 身体で感受する色や形のリズム


◆横浜ドキュメント2005 vol.7 「企画者からの報告」 by 川俣正


◆Go Artist Go! vol.18 黒澤麻衣子 



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