第23回 サイゾー 編集長 揖斐憲さん

- マスコミが報じない出来事の裏側がよくわかる月刊誌として、独自の立ち位置を獲得している雑誌です。ヨノナカの一辺倒な流れに疑問を感じたら、この雑誌が標榜するように、視点をリニューアルしてみるといいのかもしれません。
―「サイゾー」は創刊10周年なんですね。
はい、2009年6月で10年目を迎えました。創刊編集長の小林(現インフォバーン会長)が立ち上げたときから、ずっと僕は「サイゾー」の編集に関わってきました。07年12月に株式会社サイゾーとしてインフォバーンから独立しました。
ソリューション事業が大きくなったインフォバーンは、大手企業や芸能プロなどとの付き合いも増えたので、各ジャンルでタブーを極力排して報道や批評をするという「サイゾー」との共存が難しくなったんですね。
―独立しても、広告収入は厳しいでしょうし、売り上げだけの勝負になるでしょうから、大変ですよね。

アダルト業界は大切なクライアント
バックアップしてくれるスポンサーもついたので独立を決めたのですが、かなりふらついた時期もありました。
でも独立系だからこそ自由にやれるところがわれわれの仕事の強み。読者もそこについてきてくれているわけですから、その固定ファンをうらぎらなければ、なんとかやっていけるだろうと(笑)。
でも、ここにきて不況の影響もあり、120パーセントの力を出し切ってようやく昔の合格ラインに達するかどうか、といったところです。
売れ始めたらセブンイレブンも取り扱いを始めてくれたんですが、ちょっと落ちるとまた入れてもらえなくなる。その代わり、セブンイレブン・タブーもなくなって、今は同社の問題もしっかり報じています(笑)。
広告はアダルト中心ですが、この業界の方々は「サイゾー」のシンパも多いようで、なんとかそんな人たちに支持してもらってるんですね。
―いい読者、スポンサーに恵まれているようですね。

辛酸なめ子さんの連載タイトルは・・・
はい。情報感度の高い人が読んでくれていますね。読者には業界の人も多いです。一方、地方に行くと知名度も低いので売れないんですよ。
それにやはり「マスメディアにはない情報」を報じるという役割は、ネットにどんどん奪われていくので、強い個性を出さないとなかなか読者を引っ張っていけないですね。
幸い「サイゾー」は月刊誌なので、1ヶ月というサイクルでできる限り深さを出すようにしています。最近でいえば、のりぴーや押尾問題をあえて扱わなかったのは、このサイクルに合わない気がしたからです。掘り下げられそうならやったでしょうね。
それと、雑誌ならではの「手にとって読む快感」をどう与えていくか。雑誌って、もはや嗜好品の領域だと思うんです。ワインや葉巻と同じですね。その傾向は、今後、どんどん強まっていくでしょう。
ユーザーの嗜好に合うような強い個性をどう出していくかが存続のカギだと思っています。
飛び出す表紙とかできたらやってみたいですよ(笑)。
―表紙といえば、やはり女性が不可欠なのでしょうか。

インパクトのある表紙。左上が創刊号
ええ、そう思います。「サイゾー」の場合、裏の世界を表に出す、といったコンセプトがあるので、ともすればグロっぽくなってしまうのですが、読者には「おっ、いい女が載っているな」という動機でもいいから、気軽に手に取ってほしいんですよ。
それに、表紙でやさしい感じや、ちょっとエッチな感じで見せると、中身とのアンバランスな感じが際立って、いい具合の遊び感覚になるんです。メジャーとマイナーのバランス感にも気をつかっていますので、そういった意味も出せているかなと。
表紙はまた芸能事務所との付き合いにも役立っています。芸能ネタは人気コンテンツですが、それらの情報は事務所との付き合いがあるからこそ入手できるものも多い。そうした事務所とのつきあいを広げるためにも、表紙は役にやっています。
でも表紙に出てもらったからその人や事務所はタブーなのか、というとそんなことはありません。ヨイショするページはする、そうでないところではしっかり批判する。その裏表の使い分けもバランス感覚の問題ですよね。
―でもジャニーズとかバーニングのタレントは出ないでしょう。
そうですね、創刊以来ずっとちょっかいを出してますし(笑)。吉本興業が微妙なところですかね。フジテレビには・・・(次頁へ続く)
- 1.創(創出版)
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- テレビから、雑誌まで、メディア批評が徹底している。編集長が私財を投じて頑張っている。
- 2.紙の爆弾(鹿砦社)

- 逮捕も恐れぬイケイケぶりだった前経営者の後を若い編集長がしっかりと継いでいる。
- 3.実話ナックルズ(大洋図書)

- 裏社会から、芸能、政治まで、タブーに挑戦。編集著のチャレンジ精神に感服。
- 4.ブブカ(コアマガジン)
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- 芸能スキャンダルの極み。お宝写真暴露路線は、突き抜けていて真似できない。
- 5.ZAITEN (財界展望新社)

- 絶妙な経済ジャーナリズムとスキャンダリズムのバランス。裏の日経か。









