日本最大級の雑誌数 定期購読者100万人以上!

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新文化 2002年12月19日
雑誌の定期購読仲介サイト 富士山マガジンが開設 70社・261誌を代理販売
新文化 2002年12月19日
雑誌の定期購読仲介サイト
富士山マガジンが開設
70社・261誌を代理販売

雑誌の定期購読を促進する専門サイト「富士山マガジンサービス」(http://www.fujisan.co.jp/)が十二月十八日にベータ版をオープンした。当初は約七〇社・二六一誌を販売。来週のグランドオープンまでには取り扱い誌を数千に拡大し、バックナンバーも含めた一部売り、顧客データベースをもとにした出版社へのコンサルティングなどにも着手する計画だ。

雑誌の定期購読を促進する総合サイトは国内初。(株)富士山マガジンサービスの西野伸一郎社長は今年にアマゾンジャパンを退社後、同社を立ち上げて準備を進めていた。

現時点では、ビジネス誌・コンピュータ誌を中心とした専門雑誌が多く、出版社別では日経BP社が四四誌と最多。小学館も一部の雑誌をラインアップしている。将来的には、新聞や無料誌、ウェッブマガジンなど「国内で入手できるすべての定期刊行物」を取り扱うのが目標。読者ユーザーとの決済は、クレジットカードのみ。読者ユーザーから定期申し込みを受けた際には、「売価の35%を基本としている」というマージン分を差し引いた額を出版社に支払う。

来週のグランドオープンまでには、定期購読顧客の拡大に止まらず、倉庫会社・配送会社と組んでの梱包・配送作業の代行、バックナンバーの販売、さらに顧客データナンバーの販売、さらに顧客データベースを活かした出版社向けのコンサルティングや雑誌の創刊プロモートなど、雑誌販売に関わる総合的な事業を展開する予定。また、リアル書店やネット書店などとも積極的に販売提携し、事業を拡大していく計画だという。

売上見込みについて、「三年後に定期購読市場のシェア3%、取扱高で六〇~七〇億円」と語る西野社長だが、雑誌の定期購読がどこまで伸張するかは未知数。現在のサイト内では、従来から見られた「一号分無料」のサービスを打ち出している出版社が多く、今後は価格面も含めたサービスを参加出版社がどこまで提供できるかがカギとなりそうだ。西野社長は「あくまでも出版社が決めることではあるが、顧客がメリットを感じるサービスを提示してほしいとは思っている。定期購読の拡大は、低迷する雑誌市場を復興させる大きなポイントだと思う」と話している。

(株)富士山マガジンサービス(本社=東京・渋谷)は資本金一六四五万円で今年七月に創業。十二月十八日、東証一部上場企業のトランスコスモスの資本参加により、増資している。