日本最大級の雑誌数 定期購読者100万人以上!

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夢へ駆ける ベンチャー昇竜伝 出版業界活性化に一石

東京中日スポーツ
夢へ駆ける
ベンチャー昇竜伝
出版業界活性化に一石
日本初の雑誌定期購読専門サイト
「富士山マガジンサービス」西野伸一郎社長(38)

電子書店は珍しくないが、雑誌の定期購読に特化した専門サイトが登場した。昨年12月開設以来「富士山マガジンサービス」と契約する出版社が急増し、現在約140社、400誌に上っている。

ユーザーは毎月3400以上も発行される雑誌の中で、とりわけ書店の店頭などで見つけにくい趣味、専門性の高い雑誌などを探して購入できる。一方、出版社には定期購読誌を中心とした販売支援をしながらこん包・発送業務からカスタマーサービス、新規顧客の獲得などを行い、依頼があればマーケティング、創刊プロモーションも請け負う。
「私どもが定期購読誌を一括して取りまとめることによって、版元は今までにない新しい販売チャネルを持つことになります。お客様も申し込み、決済、問い合わせが一元化しているので簡単で便利。雑誌のワンストップショッピングができる。これもインターネットの発達のおかげですね」と西野社長。

大学卒業後、NTTに10年勤め、2年間、ニューヨーク大に留学した。「インターネットの出現に感動しました。ネットで世界は変わると思いましたね」。帰国後、NTTでインターネット事業に携わる。退職後、2年前に米国で有名なネット書店「アマゾン」の日本版「アマゾンジャパン」を立ち上げたが、アマゾンは単行本、CD, DVDのサイトで雑誌はなかった。

「なんで雑誌をやらないのかを問い合わせが多かった・アメリカでは雑誌の定期購読が全体80%もあるのに日本はわずか10%~20%。ネットが浸透した現代、必要な雑誌を必要な人に届けたかったんです」。米国での体験が今に生き、使命感に燃える。
「富士山マガジンサービス」は、出版業界の活性化に一石を投じたことになる。
3年計画で市場の3%、年間60~70億円を目指す。