日本最大級の雑誌数 定期購読者100万人以上!

掲載記事

宣伝会議 2003年12号 70ページ
ウェブ上で定期購読サービスを展開 雑誌と読者をつなぐ新しいメディア

ウェブ上で定期購読サービスを展開 雑誌と読者をつなぐ新しいメディア

日本では、アメリカなどと比べて、雑誌の定期購読がそれほど盛んではない。富士山マガジンサービスは、ウェブ上で定期購読のサービスを提供しながら、雑誌社と読者の間のプラットフォームとしての事業を視野に入れた展開を進めている。

B to B のサービスにも積極的に取り組む

1年前ほど前から、ウェブを窓口とした定期購読のサービスを提供しているのが、富士山マガジンサービスである。ホームページ上で、800点以上に上る雑誌を各ジャンルから選択し、簡単な操作で購読申し込みができる、というのがこのサービスの基本的な仕組みだ。

このウェブ上でのサービスは、主に一般ユーザーを対象としたものだが、同社は、一方でB to B の取り組みにも力を入れている。新雑誌の企画時のマーケティング調査や、創刊時のプロモーション、あるいは、定期購読者とのコミュニケーションのプラットフォームの提供といった事業が、今後は盛んになっていきそうだ。

「これまで、雑誌社と読者との間には、しっかりとしたコミュニケーションの回路がありませんでした。富士山マガジンサービスの最大の役割は、雑誌と読者の間をつなぐメディアになることだと考えています」。そう話すのは、同社代表取締役の西野伸一郎氏である。

雑誌社とのタイアップによる広告メニューの提供も

西野氏は、このサービスを立ち上げる以前、Amazon.co.jpでの事業に携わった経験をもつ。その中で、店頭を介さない書籍や雑誌の直販モデルの可能性を感じてきたという。

「アメリカでは、雑誌の売り上げの8割が定期購読だと言われています。日本でも、今後は、こういったビジネスモデルが認知されていくのではないでしょうか」(同氏)。

直販事業のメリットの一つが、購買者データを、マーケティングソースとして活用できる点にある。読者の嗜好や購買履歴をもとにしたレコメンデーションやCRMなど、今後のビジネスの可能性は多岐に渡る。

「雑誌社とのタイアップによる広告メニューの提供などについても、積極的に考えていきたい」と西野氏は話している。

このページのトップへ