12月号

OZmagazine

出雲

八百万(やおろず)の神が集う場所で心静かな祈りを

古代からのロマンが息づく神話のふるさと、出雲。新しい年への願いを込めて、いざ、神様にいちばん近い国へ

東京からのアクセス
羽田空港より出雲空港まで約1時間30分、空港から出雲市駅までバスで約25分。出雲市駅から出雲大社までは1畑電車で出雲大社前下車、徒歩5分

壮大な新生の世界を偲ばせる西の果ての、日の沈む聖地
「神在月(かみありつき)」ー旧暦10月のことを普通神無月と呼ぶが、日本でただ1つ、出雲地方だけはこう呼ぶ。それは日本各地に静まる八百万の神々が1年に1度集まる場所が、この出雲の地だから。綿々と今に受け継がれていく神迎の神事では、日本海に面した稲佐の浜に始まり、神迎の道を通って、出雲大社へと神々を導く。そして神々は人々の幸せを願い、あらゆる「縁」を結ぶ話し合いを行う。
 夕刻の迫る頃、神々が降り立つと言われる稲佐の浜へ向かう。空はしだいに怪しげな茜色に染まり、紅く燃える太陽が水平線にゆっくりと沈んでいく。それは本当にゆっくりと、穏やかに刻まれていく時間。そんな出雲のおおらかな風土に、「確かに神は住んでいる」との思いは強くなる。明日は朝1番で出雲大社にお参りして、新しい年に向けて祈りを捧げよう。いくつもの伝承や神話に彩られた出雲路の旅。神々の導きやささやきに素直になれば、新しい私にきっと出会える

Power Spotへの旅

日本の神を迎える浜辺で厳かな神の気配に触れる

稲佐の浜

出雲大社の西に位置し、神話「国譲り」の舞台となった海岸。
神秘的な夕日を背にして浮かび上がる弁天島のシルエットは、遥かなる悠久の時を感じさせてくれる。旧暦10月(今年は11月7~14日)には、公式ゆかしい神在祭がこの浜から始まる

松の並木道を歩いているとしだいに心が澄んでくる

正面鳥居から本殿までは、樹齢数百年の松並木が続いている。 鬱蒼落とした雰囲気と凛とした佇まいに、自然と心が静まり、 拝礼への準備ができる

荘元厳な空気が漂う出雲大社にゆっくりお参り

Izumo

出雲大社は早朝がいい。人掛けもまばらな松並木の山道、玉砂利をきしませながら歩く。生まれたばかりの清涼な空気と、松の葉からこぼれ落ちるまばゆい朝日に、歩みを進めるほどに気持ちが引き締まっていく。    出雲大社は、縁結びの神として知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀る古社だ。その歴史は古く、神代まで遡る。背後に八雲山(やくもやま)を従え、その壮大にして荘厳な佇まいは、ここが古より人々の心のよりどころとなってきた聖地であることを思わずにはいられない。大国主命が司る「縁」とは、男女の仲だけでなく、自然界を取り巻く全ての縁のことを言う。生まれた土地、出会った人々、見つけた仕事・・・ここはいろんな縁に感謝する場所。心静かに手を合わせ、自分の心にそっと向き合えば、俺がめぐり合わせてくれた大切な人の顔が浮かんでくるかも。

実際に出雲大社にお参りしてみました!

神門通りに面した正面通から参拝はスタート。ここからすでに神聖な空気に包まれている

銅鳥居の手前に手水舎がある。清らかな水で心身を清めて汚れを落とせば、準備も万端!

正式な作法を覚えておきたい。柄杓の水で左、右手と順番に清め、左手にとった水で口をすすぐ

境内では、木の幹にまでびっしりとおみくじが結ばれている。これだけの人々の思いや願いが詰まっていると思うと感慨も深い。おみくじが良い文面なら松(待つ)、悪い文面なら杉(過ぎ)に結ぶとよいそう

本殿両側にある十九社は、神在月に全国から訪れた神々の宿舎。張り詰めたような雰囲気がある

神楽殿には日本一の大きさを誇る大しめ縄が!長さ13m、胴回り9m、重さは5tにも及ぶ

しめ縄の下からお金を投げ入れ、差し挟むことができるとご利益がある。これが意外と難しい・・・

出雲大社のおみくじには大吉や凶などの文字はなく、その時必要なメッセージが与えられる

最後に、縁結びの絵馬に願いごとを書いて奉納する。自分の心に向き合えたことで、今の素直な気持ちが自然と言葉になって浮かんできた

参拝後は稲佐の浜に至る神迎の道へ。神在祭では、神の使いの龍蛇神を先導に行列が続く

軒先には潮汲みという竹の柄杓が飾られている。毎月1回、稲佐の浜で潮を汲み、禊に使う

神迎の道は車がやっとすれ違えるほどの細い道。古い商店や旅館、民家が軒を連ねていて、神を大切に思う気持ちがそこかしこに感じられる

特集一覧へ戻る