
ニューズウィーク日本版
老いを止める「秘薬」を求めて、
巨額の投資マネーが老化科学に流れ込んでいる!?
スペインの血漿製剤メーカー・グリフォルスは、 新型コロナウイルス感染症から回復した患者の血液成分を用いた 新型コロナ治療薬の開発を目指してきました。 臨床試験用の血漿を確保するために、アメリカで血液提供者に最高100ドルという 破格の報酬を支払ったことも話題を呼びました。 この治療薬の臨床試験は失敗に終わったと、グリフォルスは最近発表。 しかし、同社はもっと大きな野望を抱いているといいます。 若い提供者から集めた血漿を使って、老化のプロセスを逆転させようというのです。最近、グリフォルスは1億4600万ドルでアルカヘストという スタンフォード大学のトニー・ワイスコレイ教授(神経科学)が設立した新興企業を買収しました。 ワイスコレイと教子のサウル・ビレイダは2011年と14年の論文で 若いマウスの血液成分には高齢マウスの脳を修復する働きがあるらしいという研究結果を発表。 このような研究は「老化科学(フェロサイエンス)」と呼ばれ、 年齢を重ねるとともに減っていく血液中の有益な要素と 次第に蓄積して害を生む要素を明らかにすることを目指す研究です。 この研究に基づき、アルツハイマー病やパーキンソン病など、 加齢に関わりのある疾病の治療薬候補6種類がフェーズ2の臨床試験を完了、 もしくは現在継続中だといいます。 老化科学では、心臓病や癌、アルツハイマー病、関節炎などの 個別の疾病の病因にだけ着目するのではなく、老化との関係を明らかにしようとします。
ここ最近まで研究者たちは老化のプロセスを修正できると思っていなかったと言います。 それが今、変わりはじめ、巨額の投資マネーが老化科学に流れ込むように。 NIAも最近「細胞老化」に関する基礎研究への大規模な資金捻出を行う計画を発表しています。 今後、私たちは老化を遅らせ、寿命を延ばすことができるのでしょうか。 その詳細はこちらの記事にてお読みいただけます。

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