ドイツの温泉地『バーデン・バーデン』で感じる、17ステップの温泉施設

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ヨーロッパ有数の温泉大国で、独自の進化を続けるサウナ大国でもあるドイツ。

 

温浴の聖地・ドイツの南部に点在する数ある温泉地の中でも、
古い歴史と格式を持つ町、バーデン・バーデンは時空を超えた温浴ワールドでした。

 

『黒い森』の北部、バーデン・バーデンは温泉の街

 

 

バーデンとは、ドイツ語で『入浴』を意味する言葉で、
ドイツの温泉地には、バーデンやバードという名がつくものが多いです。

バーデン・バーデンは、まさに『入浴・入浴』ということ。

聞いただけで温泉がたくさんあることは容易に想像ができます。

 

バーデン・バーデンはどこにいても小鳥のさえずりが聞こえてくる、緑あふれる街です。

この自然環境による気候療法を含めての温泉を中心に捉えた健康保養地という考えが、
ドイツにおける古くからの温泉地のあり方だそうです。

 

治療施設としての温泉があり、周辺にはホテル、商店街、公園があり、
ホールや野外音楽堂などもあってコンサートが催されると言うので、
日本的な温泉地とは異なる文化が根付いています。

 

フリードリヒス浴場

 

 

古代ローマ浴場遺跡の上に1877年に造られた『フリードリヒス浴場』の蒸し風呂。

古代ローマのスタイルに倣って17のステップで浴室や休憩室を巡る温泉施設です。

 

 

温泉シャワーは口に含むと少し塩気があり、ミネラルを多く含んだ温泉は気管系にも良いらしいです。

温泉熱を利用した暖かい部屋、蒸し風呂、ぬる湯にじっくりと入ります。

 

多くの日本の温泉のように、熱い湯に耐えて出た後に「シュボッ!」と抜けるような体感はないものの、
とにかく心地よいとのこと。

終わりに近づく『16番』は薄暗い部屋で、入るとおばちゃんが手招きをしてくれて、
真新しいリネンと毛布を使い、ミノムシのように身体を包んでくれます。

 

暖かさにまどろんでいるとリラックス感がやってきて
脱力、静寂、開放感を感じ、やがて眠りに落ちていく……。

 

やさしく起こされるとリーディングルームへ。

温浴旅の終わりには、温かい紅茶が待っています。

 


 

本誌では、ドイツ、バーデン・バーデンでの温泉がたっぷり紹介されています!

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