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今回のForbes JAPANでは、『人と社会を活かす会社』を紹介しています。
その中から、ウイルスを殺菌・消毒し、コロナを撃退する会社についてピックアップ。
コロナ禍で殺菌・消毒とマスク着用が私たちの新たな日常となりましたが、
R-Zeroではウイルスそのものを撲滅しようとしています。
低価格の紫外線装置でウイルスを殺菌・消毒
ソルトレイクシティに本社のある会社『R-Zero』
2020年3月、米国では新型コロナウイルスが猛威を振るっていました。
それなのに、ウイルスを死滅させる最もシンプルな方法の一つである紫外線(UV)照射が、
学校や介護施設に導入されていません。
それは、病院レベルの殺菌機器には10万ドル以上のコストがかかるからだそう。
しかし、米ユタ州ソルトレイクシティに本社を置く『R-Zero(アール・ゼロ)』の共同創業者兼CEOのグラント・モーガン氏(33)には、
なぜそんなに高額なのか理解できなかったといいます。
「電球に、キャスターとタイマーを付けただけの装置ですよ!10万ドルもかかるはずがありません」
医療機器メーカー大手アボットや、携帯電話修理サービス『iCracked』で働いた経験をもつモーガンはそう憤慨します。
彼とベンチャー投資家のベン・ボイヤー氏(46)、
ポータブル電源のスタートアップ『EcoFlow(エコフロー)』の共同創業者イーライ・ハリス氏(29)の3人は
2020年4月、UV殺菌装置の製造にとりかかると、数ヶ月もしないうちに、
数分で部屋の消毒ができる携帯デバイスを月額17ドルで貸し出すようになりました。
売り上げ右肩上がりなサブスクリプション
R-Zeroは現在、紫外線を使った殺菌用のハードウェアと
部屋の混雑状況を測定するソフトウェアセンサー、さらにはデバイスの使用状況を分析するダッシュボードを、
ソフトウェアや交換用の電球まで込み月額50~250ドルのサブスクリプションで販売。
2021年の売り上げは1300万ドルに達し、2022年はその3倍になると見込まれています。
米ベンチャー投資会社DBLパートナーズや米病院大手メイヨー・クリニックが1億7000万ドルを出資する
R-Zeroの評価額は5億500万ドル以上に上ります。
インフルエンザやノロウイルスの感染リスクも軽減
パンデミックの脅威は薄れつつあります。
しかしいま、モーガンはコロナ関連よりもはるかに大きなビジネス・チャンスを視野に入れています。
新型コロナウイルスを不活性化するのと同じ紫外線殺菌技術は、
インフルエンザやノロウイルス、はてはサル痘まで、ほかの病気の感染リスクも軽減できます。
紫外線の中でも波長が短いUV-Cを利用した機器なので、有害な化学物質を使ったり、
大量のエネルギーを消費したりすることもありません。
しかも、人体ではなく、屋内環境の殺菌に使われるので医療機器とはみなされません。
つまり米食品医薬品局(FDA)の審査と承認を受けるために時間やコストをかける必要がないのです。
「いずれ、この仕組みがあらゆる物理的空間に取り入れられ、室内全体を照らす全般照明のようにどこにでも使われるようになるでしょう」
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