
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。

『黄金の脚を持つ』モデル、ローレン・ワッサーさん。
彼女はトキシックショック症候群の根絶と画一的な美の規範の変革を通して、
一人でも多くの命を救うため、声を上げます。
今回は、VOGUE JAPANでのインタビューをピックアップします。
TSSにアイデンティティのすべてを奪われた

アメリカ・LAを拠点に愛犬たちと暮らし、忙しく仕事をこなし、
来年のニューヨークシティマラソン(しかも約42kmのフルマラソンに挑む予定)への出場を目指し
トレーニングに励む彼女の両脚は、生まれた時から『黄金』だったわけではありません。
2012年、24歳のある日突然、生理用品によるトキシックショックシンドローム(以下、TSS)に襲われるまで
彼女の脚に何一つ問題はなく、売れっ子のモデルとして数々のランウェイと闊歩していました。
その日、いつもの生理の日と同じように使い慣れたタンポンを挿入し、適宜交換もしていたという彼女は
インフルエンザのような症状を自覚したのち(これは典型的なTSSの症状)、
腎不全に陥り、2度の心臓発作に襲われました。
約10日後、ついに昏睡状態から目覚めた彼女は、医師から自身の生存確率は1%だったことを知らされました。
そうして文字通り奇跡の生還を遂げた代わりに、彼女は壊疽を起こした右脚と左足を切断し、
(その後、長く後遺症に苦しんだのち、2018年に左脚も切断)
個人としての、モデルとしての『アイデンティティのすべて』を失いました。
TSSは発症頻度こそ決して高くないものの、日本衛生材料工業連合会によると
『致死的な状態を引き起こす全身性の細菌中毒』で、AMPHAの調査ではイギリスの総人口約6700万人中、
年間約40人が患っており、そのうち半数がローレンと同じくタンポンの使用に起因していると考えられています。
ジェンダーにもとづく差別
ローレンさんは21世紀の現在もなおTSSが原因で命を落とす女性が世界中にいるという現実について
「これはジェンダーにもとづく差別であると言える」と指摘します。
「TSSはタンポンが市販化されはじめた70年代から約30年以上にわたって指摘されてきた疾患なのに、いまだにそれが原因で命を落とす女性がいます。
悲しいことに、2年前にも10代の女性が死に至りました。
その背景には、歴史的に女性の健康問題は男性のそれに比べて軽視されてきたことがあると思っています。これが男性の健康にまつわる問題であれば、教育などを通じてもっと周知されていたかもしれないし、根絶されていた可能性だってある。そう思うと、あまりに不公平です。
安全に暮らすための選択はとても基本的な人権であるはずなのに、生理用品の選択肢はあまりに限られている。だから私たち女性は、もっと声を上げる必要があるんです」
本誌では、TSSから一人でも多くの女性の命を救うという使命感を持ち、活動してきたことについて、インタビューで答えています。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。






