
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

明るさ戻ってきた観光業ですが、その先には人口減少という重い課題が待ち構えているなか
星野リゾートは海外進出を加速しています。
星野リゾート代表の星野佳路氏は『円だけでなくドルやユーロでも稼ぐ』会社への脱皮を図っています。
米国の進出地を1年以内に決定し、温泉旅行を開業する計画です。
今回日経ビジネス電子版では星野佳路氏のインタビューを掲載しています。
コロナ禍は22年9月までの30ヶ月で終わった
日本の観光業会をけん引する立場から、新型コロナウイルス禍の3年間をどう振り返りますか。
「2020年は4月に入ると需要が急減速しました。この段階ではスペインかぜなどを念頭に『18ヶ月ほどで解決する』と捉えて売上高を維持する方法を考えました。スペインかぜの感染拡大は第一波が大きく、次第に沈静化した。『コロナ禍も同じ』と予測して手を打ったのです。
実際には感染拡大の波はだんだん大きくなったのですが、第3波(21年1月ごろ)以降は宿泊予約が入るようになりました。顧客の意識はこの頃から変わったと思います。22年10月に水際対策がなくなり、インバウンドが戻り始めた。『コロナ禍は22年9月までの30ヶ月で終わった』というのが私の印象です。
星野リゾートには宿泊客が対象の満足度調査があります。20年6月から宿泊の決定要因に『コロナ対策が十分に取れている』の項目を加えました。当初、コロナ対策は決定要因の5位以内でしたが、次第に下がり今は10位くらいです」
収益面からはどのくらいの回復状況でしょうか。
また、地域によって違いはあるでしょうか。
「星野リゾートの場合、回復状況は宿泊施設の立地条件によって4パターンに分かれます。
1つ目は温泉地にある旅館。21年に早くも施設の稼働率がコロナ禍前の水準に近づき、22年は稼働率、単価ともにコロナ禍前を上回っています。運営する63施設の3分の1以上が温泉旅館であり、全体の収益を引っ張っています。
2つ目は都市周辺の観光地の施設。稼働率はコロナ禍前に戻りきっていませんが単価は急上昇し、収益は好調です。
3つ目は都市から飛行機で行く観光地。稼働率はコロナ禍前を下回り回復ペースは都市周辺の観光地より緩やかです。ただ、単価は上がり収益的な問題はありません。
4つ目が一番回復が遅れている都市のホテル。ここも水際対策が終わり、インバウンドが戻りつつあります」
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






