《レストランアワード》1000層にまで折り重ねられた繊細なパイ生地がおいしい『KISS’N Little dining』

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朴訥と昔ながらの技術を継承し、長きに渡って営む老舗から、新しい文化を育むべく
街に誕生する気鋭のニューカマーまでさまざまな個性がごった煮に混ざり合うのは千歳烏山・仙川ならでは。

世田谷ライフmagazineでは、時代を問わず輝きを放つレストランの数々を紹介しています。

 

その中から千歳烏山にある『キッスン リトルダイニング』をピックアップします。

 

KISS’N Little dining(キッスン リトルダイニング)

 

 

店主の想いが折り重なったサクサクのパイ生地を堪能

 

フレンチやイタリアンベースの本格料理が評判の『KISS’N Little dining』

親しみを込めて「マスター」と呼ばれているオーナーシェフの鈴木行夫さんは
一見するといぶし銀の雰囲気ですが、ほろりとこぼれる笑顔がチャーミング。

 

「学生時代のアルバイトから料理人を始めました。最初は街の喫茶レストランのような店でしたが、その後は青山のイタリアンレストランだったり、歌舞伎町で朝までやってるパブとか、都内の大型クラブとか、ぶっちゃけいろいろです」

 

いくつもの店を経ながら幅広いジャンルの料理で腕を磨き、2007年、ここ千歳烏山で自身の店にたどり着きました。

 

 

鈴木さんの料理は、ひたすら地道で丁寧な正統派の仕事ぶりが、ひと皿ずつから伺えます。

何時間も手間暇かけて作るソース類はもちろんですが、中でもこだわっているのがパイ生地です。

材料にはイタリア産の粉や、水分量が生地に最適と言うニュージーランド産の『グラスフェッドバター』を使用しており、
そのクオリティの高さはスタッフが「マスターはパイ作りの達人」と豪語するほど。

 

「優秀な既製品もありますが、ショートニングやマーガリンがはいっているんです。安全で美味しいものを出すには、自分で生地から作らなくては、と思いました」

 

そしてここからが達人の真骨頂。

パイ生地を作る際はバターが溶けないよう、生地を冷蔵庫でしっかり冷やさなければいけません。

そのため“冷やしては折る、冷やしては折る”を根気よく繰り返します。

結果、およそ1000層にまで折り重ねられた繊細な生地は、焼き上がった時に、
うっとりするほど心地いい“サクッ”という音と感触でナイフが入るのです。

店ではパイ包み焼きやキッシュ、デザートなどで登場するので、ぜひ至福の感覚を味わってみてください。

 


 

本誌では『KISS’N Little dining』の店主やスタッフの方たちのキャラクターや
料理へのこだわりについても語られています。

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