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2023年3月期の最終利益は5300億円と市場最高益を見込む丸紅。
リストラを断行し、社長就任直後に計上した3年前の過去最大の赤字からV字回復を成し遂げました。
先を行く商社3強の背中はまだ遠いですが、丸紅らしさをどう発揮するのでしょうか。
日経ビジネス電子版では、丸紅社長の柿木真澄氏にインタビューしています。
商社の機能は
経済や産業のサプリメント
2023年は、昨年から続くウクライナ戦争や資源高、インフレなど様々な不安要因があります。
「毎年、『今年は激動の年になる』と言っていて、実際に何かが起こるんですよね。新型コロナウイルスの感染に慣れてきた頃、まさか戦争が始まるとは誰も思っていませんでした。今年も何か起こるのでしょう。『常に有事』という気持ちで構えています。
一方で、商社は世の中が平穏無事だと『不要論』が出てきてしまう。『(海外展開や材料調達は)自分たちでできるから、もうおたくはいいよ』という訳です。
決して有事を望んでいるわけではありませんが、有事の時こそ我々商社の出番が多くなると考えています」
平穏な時に不要論が起きるとは、変わった業種ですね。
「商社の機能は(経済や産業の)『サプリメント』なのでしょう。リスクを先取りしたり、他の企業の補完的な動きをしたりして、『隙間』を埋めていく。だからこそ、しぶとく生き残れる業態じゃないでしょうか」
総合商社は『総花的』や『コングロマリット(複合企業体)ディスカウント』などと
指摘されてきましたが、有事はそれが強みになると。
「『総合』故のしぶとさは、コングロマリット『プレミアム』と評価してもらってもいいんじゃないかと思っています。『選択と集中』で事業を絞り過ぎると、何か起きたとき、その潮流に流されてしまう。メーカーや銀行でもなく、ましてや投資会社でもない総合商社は、流されにくさがあると言っていいでしょう」
不運を嘆いた時もあった
就任初年度の20年3月期、リストラを断行して、過去最大の1974億円の最終赤字を計上しました。
どういう背景があったのでしょうか。
「当時の丸紅は不良債権がたまり、すごい重しを背負っているような状態でした。社員が頑張っても年度末に損失処理をして、もうけがなくなって無力感が漂う。なら、思い切って全部落として身軽になれば、社員も挑戦しやすいのではないかと考え、巨額の一過性損失を計上しました。
さあ、これからだぞというとき、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大しました。『赤字を出すタイミングを間違えた。何て不運な人間だろう』と嘆いた時もありましたが、蓋を開けてみると、こつこつやってきたアメリカの内需ビジネスが業績を支え、22年3月期には最高益を出すことができました」
本誌ではインタビューの続きをお読みいただけます。
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