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『小が大をのむ』買収で経営統合した旧・昭和電工と旧・日立化成。
レゾナック・ホールディングスは新会社の初代社長として、半導体・電子材料を主軸とする事業変革を急ぎます。
企業を渡り歩く『プロ経営者』の視線の先にあるものとは。
日経ビジネス電子版では、編集長が自ら、
レゾナック・ホールディングス社長の高橋秀仁氏にインタビューしています。
事業ポートフォリオを変えられたのが大きな成果
1月にレゾナック・ホールディングス(HD)が発足しました。
昭和電工からはどう変わりましたか?
「僕が入社した2015年と同じ水準のネットDEレシオ(純負債資本倍率、約1.2倍)で、事業ポートフォリオをものすごく変えられたのが、非常に大きな成果だと思います。
17年に独SGLカーボンから黒鉛電極事業を買収したところ、市況が好転して大きな利益が出ました。財務状況が改善し、(借入で投資額を大きくする)レバレッジができるようになりました。日立化成との統合話がきました。日立化成の半導体材料は非常に魅力的でした。
買収直後はネットDEレシオが悪化しましたが、9つの事業冷却と公募増資とで、今は1.2倍を切るくらいに下がりました。半導体材料という成長事業を手に入れたので、今後はある程度の規模を維持しながら、利益率を高くしようとしています」
具体的には。
「売上高EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)比率を25年には20%に高めるのが目標です。ただし、1兆円くらいの売上高規模は最低限、維持したいと思っています。
規模がないとできないことがたくさんあります。
例えばデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるための人材を昨年、50人採用しました。半導体材料などのシミュレーションを行う拠点、計算情報科学研究センターでも優秀な専門人材を採り続けています。こうしたことは規模が小さいとなかなかできません」
事業組み換えに終わりはない
経営統合を通じて、どのようなシナジー(相乗効果)を得ましたか?
「研究開発分野だと、アンモニアやクロロプレンゴム、食品添加物などを作っている川崎事業所(川崎市)がいい例です。これまでは新しい分子を作っても売り先がないという歴史の繰り返し。半導体を主力事業に掲げた今は、製品の出口が明確です。
例えばウエハー(半導体基盤材料)の研磨に使うCMPスラリーは液と粉の混合物です。日立化成は液と粉を混ぜて機能性を高めるのが得意。昭和電工は液や粉そのものの開発に強い。そこがつながったのが大きいです。より競争力のある製品が作れる可能性も見えてきています」
シナジーがない、またはオーナーシップを変えるべき事業はまだありますか。
「ポートフォリオ改革に終わりはありません。常に変革していかないと(複合企業の価値が過小評価される)コングロマリットディスカウントは起こり続ける。
今後も株主目線でポートフォリオを組み替え続けます。評価基準は3つ。事業が我々の戦略に合っているか。期待する利益率を達成するか。我々がベストオーナーか、です」
本誌では高橋秀仁氏のインタビューの続きをお読みいただけます。
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