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米『Forbes』が2011年より開催し、世界的に注力している企画に、
30歳未満の次世代を牽引する若い才能に光を当てるアワード『30 UNDER 30』があります。
米国版の他、欧州、アジア、アフリカなど25ヶ国・地域で開催し、
世界規模へと成長している企画です。
『Forbes』JAPAN』でも2018年より開催し、これまで5年間で総計150人を選出してきました。
『30 UNDER 30 JAPAN 2023』では今回、特別版として、受賞者を30人から120人へと増やし、進化。
これからの未来をつくるリーダーとなるであろう彼ら・彼女らを紹介します!
今回は歌舞伎役者・市川染五郎さんをピックアップします。
生まれたときから歌舞伎役者
2022年には大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演、アニメ映画の声優やVaundyのMV出演。
さまざまな分野で挑戦を行う若き歌舞伎役者・市川染五郎さんが大切にしていることとは?
「歌舞伎を嫌いになったり、役者を辞めようと思ったことは一度もありません。そもそも役者としての自分とプライベートの自分に境目がない。歌舞伎だけを切り離すなんて考えたことがない」
八代目市川染五郎は、生まれたときから歌舞伎役者でした。
父は松本幸四郎、祖父は松本白鸚。
かつてふたりが名乗った名跡『市川染五郎』を12歳で襲名しました。
世襲の世界で生きていくことに迷いはなかったのかと問うと、落ち着いた口調でこう答えました。
最初は遊びの延長で、初お目見えは2歳のとき。
歌舞伎の舞台や映像を見てマネして遊んでいるうちに4歳で松本金太郎を名乗り、初舞台を踏みました。
幼稚園の卒園アルバムで、将来の夢は『アイアンマン』と書きました。
「歌舞伎役者じゃないの?」と聞かれて不思議に思ったといいます。
「これから歌舞伎役者になるわけじゃない。自分はすでにそうなのに」
生まれた時から梨園で暮らしてきた染五郎にとって、歌舞伎は分かちがたい自分の一部でした。
他ジャンルでの経験を
必ずしも歌舞伎にもち帰る必要はない
染五郎襲名後の活躍は、歌舞伎の枠にとどまりません。
22年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では源義高、
23年は映画『レジェンド&バタフライ』で森蘭丸を演じて話題になりました。
アニメ映画の声優やVaundyのMV出演も経験しました。
歌舞伎役者としてスケールアップするための挑戦かと思いきや、そうではないそうです。
「少しでも自分を必要としてくださるなら、そこに挑戦しようという気持ちです。他ジャンルでの経験を必ずしも歌舞伎にもち帰る必要はないと思っています。歌舞伎のためにほかのものをやるって、その作品にかかわっている方に失礼じゃないですか。現場では作品のことだけを考えています」
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