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2023年10月1日のインボイス制度開始まで残りあとわずかとなり、
誰もがかかわる身近な消費税の姿が一変します。
2024年1月には電子帳簿保存法の猶予期間も終了。
果たしてどうなるのでしょうか?
週刊エコノミストでは、インボイス制度について特集しています。
納税者の理解が追いつかない“見切り発車”で大混乱必至
『インボイス制度導入に伴う変更点/免税事業者への委託単価の変更/消費税分の減額』
関東に住む建築士の70代男性(個人事業主)は2023年2月、
仕事を委託されている建設関連会社からこんな文書をメールで受け取りました。
文書のタイトルは『インボイス制度への対応』。
今年10月から始まる消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)を前に、
委託元の会社が対応方針を説明する内容でした。
文書ではインボイス(適格請求書)の発行事業者登録をせずに免税事業者を続ける場合、
消費税分をカットすると通告されていました。
例えば、これまで消費税(10%)込み1万1000円で請け負っていた仕事の手取り額は
今年10月以降、1万円に減らされてしまいます。
文書にはご丁寧にも、減額する1000円を1万1000円で割り、『減額率9.1%(消費税相当分)』とも記しています。
一方、登録して課税事業者になった場合は、税込1万1000円のままで「料金変更なし」と強調。
こうした『新料金による委託』を10月から導入するとして、インボイス発行事業者の登録を求めています。
男性の年収はこれまで、税込で平均約600万円。
報酬カット提案について、男性は
「仕事が減る中、自分のような零細業者にとって消費税分のカットは非常に厳しい」
と話します。
「背に腹は……」
現在は消費税の納税義務がない免税事業者の男性ですが、
インボイス発行事業者に登録して消費税を納める課税事業者になれば、
納税負担や申告にかかる手間も増えます。
この会社は国土交通省の指定を受けた公的な『指定確認検査機関』。
男性は「コンプライアンス(法令順守)は一体どうなっているのか」と納得できませんが、
「このままでは仕事を干される。背に腹は代えられない」として、
8月下旬に登録申請をしたといいます。
消費税を納める課税事業者は原則、受け取った消費税から支払った消費税を差し引く
『仕入れ税額控除』によって納める消費税学を計算します。
この時、インボイスによらなければ仕入れ税額控除ができず、負担する消費税額が増えてしまいます。
そうした負担増を避けるため、免税事業者に取引の停止や値引きを持ちかけるケースが横行しています。
公正取引員会は取引上の地位が優越している当事者が、取引の相手方に対し、
その地位を利用して報酬カットなど不当に不利益を与えることは『優越的地位の乱用』に当たり、
独占禁止法上の問題になるとしています。
本誌では特集の続きをお読みいただけます。
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