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ほんの5年ほど前までは、エイジングケアというと、
シワ、たるみ、くすみといった肌の悩み別に取り入れるものという考え方が一般的でした。
化粧品のコンセプト自体がそのアプローチで作られていて、
理由は『ユーザー目線』、表面に出てきている悩みに合わせた方が選ばれやすいだろうということでした。
しかし最近は、SNSを通じて多少難しくても真実が知りたい、肌のことを理解したいという人が増加し
肌の構造やエイジングのメカニズムなど“難しくてつまらない”という扱いだった話が
“ためになる本当の”話に変わってきているのです。
美的GRANDでは、この秋のトレンドとして『エイジングのメカニズムを知ろう』という動きで
『炎症老化』と『表皮老化』について特集しています。
お手入れを始めて1ヶ月もすれば、なんらか変化を感じられるかもしれません。
炎症老化
医療の分野でも注目されている、あらゆる老化の根源
炎症というと、肌が赤くなったりかゆみが出たりといった現象を思い浮かべるかもしれません。
しかし今回の『炎症老化』は、また別の炎症が原因になっています。
それは、肌の中で潜在的に起きている、とても小さい“慢性炎症”の一種です。
慢性炎症は、強い紫外線や大気汚染、ブルーライト、ストレスなどに囲まれて暮らす現代人とは切り離せないもの。
DNAがダメージを受けて分裂しなくなった“老化細胞”が肌に居座ると、それが炎症因子を出して周りの細胞に伝播し、
炎症がどんどん広がっていくという現象です。
慢性炎症は皮膚組織にダメージを与え、老化を引き起こします。
慢性炎症は、医療においては疾患の原因であるといわれ、新しい概念ではありません。
ビューティー業界でも研究しているブランドは多いものの、話が難しいのであまり表には出てきていませんでした。
この秋、SK-Ⅱや、クレ・ド・ポー・ボーテ、ロート製薬などが
慢性炎症による炎症老化をわかりやすく解説しています。
炎症老化に着目した3大ブランド
最新エイジングケアコスメ
Dior
希少なローズのつぼみが美肌の糧になる
老化細胞が周囲に炎症を伝播させる経路を研究。
独自に育てているグランヴィル ローズの、
その年初めてのつぼみから抽出した『プレミエ ローズ ペプチド』を配合しています。
・ポイント『エイジ ネットワークシグナルに着目』
老化細胞が周囲の細胞に炎症を広げていく、その細胞間の伝達を“エイジ ネットワーク シグナル”と表現。
パルファン・クリスチャン・ディオール プレステージ ル ネクター プレミエ
30ml 88,000円(2023年9月時点)
SK-Ⅱ
あらゆるステップで炎症老化を防ぐ
炎症老化の始まりを“エイジングの火種”と名づけ、
炎症を引き起こす活性酸素ダメージを抑制する『キンレンカエキス』と、
老化細胞の生成を防ぐ独自美容成分『ピテラ』などを配合。
・ポイント『エイジングの火種にアプローチ』
まるで火種が燃え広がっていくように伝播し、肌に居座る慢性炎症を早期に防ぎ、起きている炎症を鎮めます。
SK-Ⅱ スキンパワー アドバンスト クリーム
80ml 24,200円(2023年9月時点)
Clé de Peau Beauté
炎症老化を先回りして早期に防ぐ美容液
炎症を伝播させる『SASP因子』が老化細胞で作られるのを抑制する『キンギンカエキス』を配合。
炎症老化を上流で防ぎます。
そのほかにもたるみを防ぐ技術を取り入れています。
・ポイント『NF-kBの発現を抑制』
老化細胞の中にあり炎症の根源となる『NG-kB』が活性化し、細胞の核へ移行するのを防ぎます。
クレ・ド・ポー ボーテ セラムラフェルミサンS n
40ml 36,300円(2023年9月21日発売時点)
本誌では『炎症老化』以外にも、『表皮老化』についても解説されています。
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