中谷美紀「人生を楽しむ術はいくらでもあり、心豊かな暮らしもある」

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ドラマ『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』に出演している中谷美紀さん。

日経ウーマンでは、ドラマの内容や、俳優業、生成AIについてもインタビューしています。

 

子どものように好奇心に正直になることで
自分をアップデートしていけたら

 

 

クリスマスイブの1日に起こる騒動を
1クールで描くドラマ『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』で演じている倉内桔梗は、
自分の足で取材し、真実を伝える、地方局の報道キャスター。

水色のワントーンスタイルにも彼女の知性とまっすぐな意志が現れています。

 

ですが桔梗は、自ら立ち上げた報道番組が打ち切りとなり、キャリアを失う危機に。

若い世代にポストを取って代わられる立場に、中谷さん自身も考えさせられたそう。

 

「かつて、知人のドイツ人のキャスターに同じようなことがありました。彼女は現場から退けられて役員になることに戸惑っていたんです。私たち世代も若い頃、上の世代からチャンスを与えていただいてきたことを思うと、世代交代の必要性を理解できる一方で、現場で頑張りたいのに同じように働き続けられなくなる現実とどう折り合っていくかは難しいですよね。

私自身は、映画『アバター』が登場したときに俳優業が変わっていくことを覚悟しましたが、生成AIによって、それが現実に。今は年齢を重ねていくなかで、子どものように好奇心に正直になることで、自分をアップデートしていけたらと思うんです

 

そんな思いも率直に書き下ろしたエッセイ『文はやりたし』では、
結婚し、オーストリアと東京の2拠点生活が始まった6年の日々を細やかな視点と豊かな感性で綴っています。

40代からのドイツ語の習得、夏の山荘暮らし、料理や庭づくり、ご近所付き合い。

その語り口や物事へのまっすぐなまなざしは“中谷文学”ともいうべき心地よさがあります。

 

何をしても生きていけると自分に自信が持てた

 

『離見の見』というのか、私は常にどこか没入しきれていないような、日常でも自分の人生を傍観している感じがあって、それがそのまま文章になっている気がします。人生は山あり、谷ありですが、日常を書くことで、嵐の日でさえも楽しい出来事に変えられたり、気持ちが浄化されたりするような感覚がありました

 

東京では仕事をし、オーストリアでは暮らしを楽しむ。

今ではそれぞれの国に降り立つと、オンとオフが自然と切り替わるようになったそう。

 

オーストリアは税金が高い反面、大学の授業料が無料(諸条件あり)なので、
留学生はもとより、社会人でも学び直しのハードルは低い。

また、美術館の年間パスもお得に購入でき、何より自然が豊か。

彼の地での暮らしは、中谷さんのなかで、働き方への『根拠のある自信を育んだ』といいます。

 

「俳優業は向いていないと思いながら、かといって他にできることもなく、タイミングを逸しながらここまできてしまいました。でもヨーロッパでは、移民の皆さんは言葉が完璧ではなくてもたくましく働いていらっしゃる。そういう姿を見ていると、日本でつらくなっても行ける場所はいくらでもあるのだし、今の仕事にしがみつかなくても、何をしても生きていけると思えるようになりました。

人生を楽しむ術はいくらでもあり、心豊かな暮らしもある。だから、きっと大丈夫。私自身が生成AIに取って代わられても、と思っています」

 


 

本誌では、ドイツ語の習得についてや、日本に帰国時に食べたいもの、冬に欠かせないグッズについても語っています。

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