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米中摩擦、ロシアのウクライナ侵攻、パレスチナ問題。
国際社会の分断が深まっていますが、
グローバリゼーションは後退していないと見る元世界銀行総裁のロバート・ゼーリック氏。
衝突回避には排除の論理ではなく、共通利益の追求が必要と説きます。
日経ビジネス電子版では編集長が元世界銀行総裁のロバート・ゼーリック氏にインタビューしています。
グローバル化は後退せず
2024年の世界経済をどう見ていますか。
「米国経済は人々が当初想定していたよりも強靭です。高水準の金利によって経済はいくらか減速するでしょう。それでも景気後退には至らなさそうです。
一方で中国経済は厳しく、構造改革が必要でしょう。世界経済にとっては押し下げ要因です」
不確実性はあるが、大きな景気後退に陥るほどではない、と。
「はい、そのくらいがフェアな表現でしょう。
ただ、24年は『選挙の年』でもあります。まず台湾。総統選挙の結果次第で中国との緊張が高まるでしょう。そしてインド。最も不透明感があるのは米国です」
企業経営者は何に気をつければいいでしょうか。
「グローバル社会では安全保障政策や各種の制裁によって分断が起きています。難しいビジネス環境と言えるでしょう。国や企業は脱炭素という中長期の課題にも直面しています。
パンデミック(感染症の世界的大流行)は一見収束しましたが、生物学的リスクは高まったままです。人間と野生動物・家畜などとの距離が近くなり、パンデミックの頻度や対応コストが上がっています。
変化を予測するのは難しいですが、想定を重ねることで準備を進めるしかないでしょう」
米国は日本への投資に関心
日本経済について『失われた30年』ともいわれます。
処方箋やアドバイスはありますか。
「米国の見方はもっとポジティブです。日本への投資に非常に関心を持っています。ある面では、安倍(晋三)政権が始めたコーポレートガバナンス(企業統治)運動が機能してきたからかもしれません。株価の面では割安で魅力的ですし、技術面でも日本は多くの領域でトップクラスです。
あえて言えば、日本企業の課題は人工知能(AI)やエネルギー転換、気候変動など新しい変化・技術に適応していけるか、でしょう。
大手企業はすでにグローバルビジネスに理解があります。日本経済に不安を感じるのは中小企業かもしれません。マクロ経済的にはインフレの兆しがありよい局面ですが、インフレに慣れていない中小にとっては難しい環境だからです」
本誌ではロバート・ゼーリック氏のインタビューの続きをお読みいただけます。
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