
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

他人の目や評価を気にしがちな世の中。
PRESIDENTでは、しがらみを気にせず、幸せを掴んでいる人たちが大切にしている“マイルール”を紹介しています。
今回はキャスター・小倉智昭さんのインタビューをピックアップします。
楽観的だった僕にも後悔がよぎった
「生来、楽観的な人間です。歯に衣着せぬ本音トークを貫いたため、常に『嫌いなアナウンサー』上位を獲得し続けましたが、それでいいと思っています。
テレビ局はスポンサーや視聴率の結果などを気にしますが、僕にとっては自分の意見をはっきり伝えることのほうが大事。聞こえのいいことを言うのは簡単ですが、本音で話さないと視聴者は『いま、ごまかしたな』と絶対に気づきます。それだけは、したくありませんでした」
後悔もほとんどしないという小倉さん。
「勉強嫌いで運動三昧だったから、第一志望の大学にもテレビ局にも落ちましたが、『もっと勉強すればよかった』なんて思いませんでしたね」
ところがここ数年、少々調子が狂ってきたと話します。
「2016年には膀胱癌が見つかり、18年には膀胱全摘出。2020年には新型コロナのパンデミックが起き、2021年には長年メインキャスターを務めた『とくダネ!』が終了。
楽観的で結果を気にしない僕も、さすがに凹みました。寂しさというより先が見えてきたことがショックでした。若い頃に仕事がなく新聞購読や食べるものにも困った時期があったけれど、そんな時代でも『なんとかなる』と楽観的だった僕なのに、急に『どうすれば状況がよくなるのだろう』と先々のことに不安を覚えました」
病との付き合いも長くなるといろいろ不具合が。
「転移を繰り返せば体力も落ちる。一時は危ない状況で、三途の川で亡き親父とも会話しましたよ。そうしているうちに、『もっと体を大切にすればよかったかな』と初めて後悔がよぎりました」
人生、最後にはすべて帳尻が合う
「でも最近思うんです。これは神様が『おまえはこれまでの人生うまくいきすぎた。ここらでバランスとれよ』と差配したんじゃないかなって。
昔、遠藤周作先生が言っていたんです。当時の先生は毛髪が寂しい感じになられていましたが、『小倉くん、人間の体毛の量はみんな一緒なんだよ。頭の薄い人はほかが濃い。だから恥ずかしいことではないんだよ」と(笑)。
人生も一緒かもしれない。生きていれば、楽しいこともつらいこともあるけれど、人生トータルで見たら、帳尻が合うこともありますからね。だから、やっぱり結果を気にして気を揉むよりも、一瞬一瞬をポジティブに生きたほうがいいんだと思います」
そんな小倉さんが読者の方にアドバイスをするなら…?
「『やりたいことはできるときにやっておけ』ということですね。人生は計画通りにはいきません。よく『老後に時間ができたら趣味のことでもやるよ』と言う人いるでしょう。でも実際に『老後』が来ると、想像とは全然違うセカンドライフが待っているもの。
僕も、まだ封を開けていないCDや本の山を眺めながら、どう考えても残りの人生で消化しきれないなぁと考えているところ。最高級オーディオを揃えても、こちらの耳が衰えたら、細かな音なんて聞き分けられません。
海外旅行も体力が落ちたら難しい。青春時代は二度と戻ってこないんです」
本誌では小倉さんのインタビューの続きをお読みいただけます。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






