
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

日本のカレーライスはおよそ150年前に洋食としてもたらされました。
時の変遷とともに独自のアレンジが加わり、明治の終わり頃にカレー南蛮などが誕生し、
大正の初めに現在のカレーのスタイル、ニンジン、ジャガイモ、タマネギの具材が一般化されていきました。
ヤエスメディアムックでは、世界の人々を魅了する日本式カレーについて、特集しています。
日本式カレーの源流
それが『黄色いカレー』
第二次世界大戦後、各食品メーカーから手軽に作れる即席カレールウが販売されるようになると、
全国の一般家庭に広まり食卓の花形となります。
のちに学校給食にも登場することにより、果たしてカレーライスは日本の国民食として定着しました。
カレーの原型はもともと南アジアの調理用ですが、独自の進化を遂げた日本式のカレーは、
ほどよい辛味で旨味の効いた美味しさから、日本を訪れる異国人を魅了するようになり、
今では日本式カレー専門店が世界各国に点在するまでになっています。
世界一美味しい
そば屋のカレーライス

東嶋屋/入谷
文:小野員裕(グルメ評論家・横濱カレーミュージアム初代名誉館長)
昭和通り沿い、三ノ輪駅と入谷駅の中間におそば屋さん『東嶋屋』がある。
この店は昔々鶯谷に住む友人から、
「小野ちゃんにあのカレーライスの評価聞きたいな」と勧められた店で、その美味しさの虜にさせられた。
久しぶりに訪れた。
昼どき、女将さんが厨房でせっせと料理を仕込んでいる。
そば、天ぷら、丼各種どれをいただいても穏やかに美味しく、
近隣の商店主、サラリーマンでウイークデーは賑わっている。
オススメは何はさておき『ライスカレー(800円 ※2024年6月時点)』だ。
いわゆるおそば屋さんでよく見る平凡なライトイエローのカレーライスだけど、
これ質素ながら美しい絵姿なんだよね。
ひと口いただくと、トロミ加減の滑らかさ、塩加減、ほどほどの旨味、わずかな豚肉とタマネギの具、
際立って主張するものはないんだけど「ああ、しみじみ旨い!」と
独り言とため息を漏らしてしまう味わいとでも言おうか。
スパイシーなカレーもそれはそれでいいけど、『東嶋屋』のカレーライスは別次元。
そば屋の何気なく美味しいカレーの極致と言っていいだろう。
メチャお腹がすいている人は、もりまたはかけとライスカレーがセットになった
『ライスカレーセット(1050円 ※2024年6月時点)』もあるんだけど、
フルサイズでこのカレーを食わなきゃ意味がない。
デフォルトでバランスの取れたカレーなので、まずはそのまま食べてほしい(カツカレーもしかり)。
そして少し食べ進んだところで、一緒についてくるウスターソースをかけて食べる。
少しかけるとほんのり酸味が効いていいね。
またこのカレーライスは福神漬けがよくマッチする。
それに加えて、ここで働く女将さんと従業員の年配の方の人柄がサイコーで、
いつも気分よく食事が楽しめる。
もう何度もここの黄色いライスカレーを食べているけど、食べるたびにそのうまさの虜になる。
やっぱり、ここのが「世界一美味しいそば屋のカレー」だな。
本誌では、小野さんおすすめの日本中の美味しい幸福の黄色いカレーが紹介されています!
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






