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80年以上前からエネルギーとしての水素に大きな可能性を見出してきた岩谷産業。
水素の調達やステーション設置など、サプライチェーン(供給網)の整備を進めています。
日経ビジネス電子版では、国内トップの水素関連企業として、
事業モデルの確立を急ぐ、岩谷産業の間島寛氏にインタビューしています。
ここ数年で再び水素の需要が高まっている
国内初の燃料電池車(FCV)向けの商用水素ステーションを兵庫県尼崎氏に解説してから今年でちょうど10年です。
脱炭素化の追い風もあり、世界的に水素の需要は高まっています。
この10年間を振り返っていかがですか。
「10年前、まさに世界にエネルギーとしての水素の扉が開かれました。象徴的だったのは、水素で走るトヨタ自動車の『MIRAI(ミライ)』が登場したことです。水素でクルマが動くということが国内外に広く知れ渡りました。2015年度には私たちは全国に水素ステーションを約20ヶ所設置しました。ここを『水素社会元年』に位置付けました。
ただ、残念ながら、その後FCVの台数は当初計画より乖離(かいり、編集部注:20年度に4万台とする目標に対して、21年1月時点で4600台だった)しています。
しばらく足踏み状態は続きましたが、ここ数年で再び水素の需要が高まっています。日本では菅義偉前首相が20年、『50年までに脱炭素社会を実現する』と宣言したことが大きいです。
欧州では再生可能エネルギーを全面に出しつつ、水素エネルギーの拡大を推進していますし、米国もインフレ抑制法(IRA)によって水素に対する政府支援を進めています。背景には、エネルギーに対する世界の環境の変化があります」
発電用に水素需要が急増する
水素の需要増が期待できるのはどういった分野ですか。
「圧倒的なボリュームになりそうなのは、発電です。例えば、(約1万世帯分の電力に相当する)3万キロワット規模の発電をする場合、年間で数万トンの水素が必要になります。現状、私たちの国内工場で作っている液化水素は約1万トンです。発電になると一気に使う量が増えます。桁違いにボリュームは大きくなるでしょう。
発電以外では、(石炭の代わりに水素を利用して鉄を作る)水素還元製鉄に取り組む鉄鋼業や(水素と二酸化炭素からガスの減量を作る)メタネーションを進める都市ガス業界での需要も大口になるとみています」
本誌ではインタビューの続きをお読みいただけます。
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