大丸や松坂屋を展開するJ・フロントリテイリングの新社長「インバウンド特需はリスク」

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3月、大丸や松坂屋を展開するJ・フロントリテイリングの新社長に48歳の若さで就任した、小野圭一氏。

新卒入社したときには、すでに国内の百貨店市場が頭打ちになっていた世代です。

今はインバウンド特需で潤っていますが、その先の将来像をどう描いているのでしょうか。

 

日経ビジネス電子版では、J・フロントリテイリングの小野圭一氏にインタビューしています。

 

インバウンド特需はリスク

 

48歳と若く、百貨店の店長を経ずに社長に就任しました。

 

「年齢は記号に過ぎないと思いますけどね。ただ、若いからこそ、人材育成のような長い時間軸の取り組みを発信したときには説得力があるはずです。

『百貨店プラスアルファ』ではなく、グループとしての成長を遂げなければいけません。百貨店の延長ではないということです。新しい発想を取り入れながら成長を描ける人材を選んだのだと思います。

私はグループの中でいろんなところに身を置いて経験を積んできた自負があります。元々の出身は百貨店ですが、パルコに1年間出向したほか、人材サービス子会社の社長も務めました。直近数年間は持ち株会社で仕事をしました。そうした経験を生かしたい」

 

1998年に大丸(現大丸松坂屋百貨店)に入社したきっかけは?

 

「父は大丸の社員で、花形だった婦人服を担当していました。私が高校生のときに、若くして亡くなったんですよ。父が生きていたら大丸に入社していなかったかもしれないですね。入社後にいろんな方から『お父さんはとても優秀だった。惜しい人をなくした』と言われました。(社長に就任した)3月にお墓参りに行きました」

 

若年富裕層の消費も活発

 

足元の事業環境をどう見ますか。

 

「非常に良い状況が続いています。足元では特にインバウンド(訪日外国人)と高額消費がマーケット全体をけん引している。百貨店とパルコの両方に効果が出ています。

インバウンド以外でも資産価値が高い商品の消費が活発で、例えば高級腕時計がものすごく売れています。若年富裕層が増えてきてるんですよ。百貨店の外商顧客の中でも30代や40代の比率が増えています。『GINZA SIX(ギンザシックス、東京・中央)』の取扱高の50%は20~30代が占めています」

 

パルコも好調です。

 

「百貨店と異なり、パルコのようなショッピングセンターは場所貸しビジネスです。賃料の上昇は、百貨店の取扱高の回復に比べて遅くなります。パルコは今まさに回復局面で、渋谷パルコ(東京・渋谷)や心斎橋パルコ(大阪市)を中心にインバウンドで潤っています」

 

不安要素はありますか。

 

「私の危機感は『今が良すぎる』ことにあります」

 


 

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